馬入日記

【馬入日記:9月16日】強い気持ちをもって。菊池選手インタビュー

戦前の予想どおり、熱い戦いとなったサガン鳥栖戦。
共に集中力を維持し続け、球際も激しく、なかなかスコアが動かない中でも見応えのある一戦となりました。

結果は90分のオウンゴールにより失点し0-1。
勝点3にこだわり続けた90分でしたが、痛い敗戦を喫しました。

鳥栖から湘南へと戻り、リカバートレーニングを終えた菊池選手に話を聞きました。

「悔しいですね。ただ本当に、この勝点の差だったり、いまの状況を打開できるのは、自分たちしかいない。監督やスタッフももちろんそうですけど、選手が本当になんとかしなきゃいけないという気持ちで取り組まなければ。いいところはしっかり継続させて、1試合1試合、結果をとことん求めてやらないといけないと思っています」と、いま胸にある決意を。

鳥栖戦では、試合に入る時にまず意識していたこととは。

「とにかく先制点をとりたいと思っていました。先制点をとった自分たちというのは結果も出ているし、とった時の雰囲気だったり、前向きな姿勢というのは自信にもなっているので、先制点をとれるかとれないかは自分たちにとって大きいところ。前半から飛ばしていって、まずは先制点をとることを意識しました」と。

しかし、相手も同様に立ち上がりから激しくボールに食らいついてきました。

「相手は球際に厳しく、すごく走れるチームだった。ロングボールを主体にしてくるという部分でも前に戦った時と印象は同じです。ひとつひとつの球際だったり、五分五分のボールをどれだけマイボールにできるかが大切だった。全体を見て、もっともっと自分たちのボールにできなければいけないところもあったと思います。勝つためには、半々じゃなくて、全部自分たちがとるくらいの気持ち、気迫でやらなければいけないと思う。そういう意味では、相手を勢いづかせてしまったシーンもあったと思うので、そこは反省しています」と。

とはいえ、ボールへの執着心や、我慢の時間が続いてもなんとかしようという気持ちは、ピッチに立っている選手みんなから感じるものでした。
菊池選手も、何度ファールで止められようとも、粘り強くゴールへ向かい続けました。

「残留争いというか、難しい順位にいる中で、本当になんとかしなきゃいけないと思っています。チームも、自分も、もっともっと上のレベルにいくためには、ここが踏ん張りどころだと思うし、今をなんとかしないと次のステップには進めないと思う。そういう気持ちは、練習からプレーに出ていると思うし、そこは継続してやりたいと思います。守備で頑張ることはもちろんですけど、勝つためには得点が必要。鳥栖戦でも、決められるシーンは全体を振り返ってもあったと思うし、そこは追及しながらやっていかなければいけないと思っています」

去年、J2で一番得点を重ねましたが、今年は得点数の面で苦戦している現状。

「やっぱり去年に比べると、縦への意識というかゴールに直結するプレーというのは少し少なくなっているかもしれない。もちろん相手のレベルもありますけど、去年はまずゴールに向かうプレーを選択できていたと思うし、僕も個人的に間に受けに入った時、縦パスがきた時には、基本的には前を向くことを考えていたし、前を向けるシーンも多かった。今年は、鳥栖戦でも、相手がリトリートしている状況で、間に入ってきた時に、ターンして仕掛けることやターンしてからのアイデアは少なかったなということを感じています。もちろん対戦するチームによっても違うけど、そこの部分を忘れてしまったら自分たちの
よさは出ないと思う。湘南のサッカーというのは、縦に速いサッカーだし、まずゴールを優先順位においたプレーこそ、自分たちの魅力だと思うのでそこは怖がらないで、相手の嫌なところにボールを入れていきたい。自分だったら最後にコバショウ(古林選手)に上げたクロスのシーンのように、どんどん前に出て行ってプレーするのが大事になると思います」

試合直後のミックスゾーンで「高校生からベルマーレに入ってお世話になった気持ちとか、育ててもらった気持ちとかを表さなければいけない」という話をしていた菊池選手。

「まだそんなに年を重ねているわけではないし、そんな風に言える感じではないかもしれないけど、僕はベルマーレと一緒に成長してきたと思ってるし、今まですごく育ててきてもらってる。僕にとっては本当に家族みたいなチームなので、なんとかしたいという気持ちが強いしそういう気持ちを本当にプレーで表したい。表すことができれば、結果もついてくると思っているので、本当に強い気持ちを持ってやりたいと思います」

そして、鳥栖戦でショッキングな敗戦を喫した直後。
ゴール裏へと挨拶に向かった選手たちに、サポーターの皆さんから「いつでも、どこでも、共に戦う…」という歌が沸き起こりました。
鳥肌が立つような、声援でした。

「正直痛い負けだったし、サポーターの皆さんにとっても本当に悔しい負けになってしまったと思うけど、でもああやって最後、後押ししてくれるっていうのは、まだ僕たちに期待してくれているということだと思う。本当にそういう皆さんの気持ちも含めて、なんとかしなきゃいけないと感じました」

次節は、再びアウェイで大分との対戦。
想い強く、挑みます!