監督・選手コメント
天皇杯4回戦 川崎フロンターレvs湘南ベルマーレ 監督・選手コメント
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【監督コメント】
●反町監督 総括
バルサとかサントスみたいにいいプレーはできなかったですけど、ユニフォームを汚しながら一生懸命やった結果がこの結果に繋がったと思います。
こういう時期でもしっかりやれたことには本当に今日の選手は素晴らしかったと思っています。
後半に1点とられていてもし延長ならば、5-1くらいでやられていたと思うんですけど、よく本当にやったと思いますね。
攻撃でいい形でボールを奪って数的優位の時に点をとれれば、ある意味3-0になっていたかもしれないんですけど(笑)、それができないからリーグでもあの順位となってしまったんですけど。最後の丁寧さとかあればいいんですけど。それは次にとっておくということで。
明日からオフのはずだったんですけど(会場笑)、クリスマスまで、いや元旦までしっかりやっていきたいなと思っています。
●反町監督 質疑応答
–3バックでスタートした理由は?
ちょっと我々のパフォーマンスと相手のパフォーマンスとを照らしあわせた場合に、シーズンを戦ってきて新しい刺激がないと、どうしてもマンネリというのがあるので。少し刺激を入れないといけないということですね。狙いはなかなか奏功したんですが、サイドの臼井と高山が18キロくらい走ったんじゃないかというくらいアップダウンを繰り返していたので、明日にでもマッサージしてあげようかと思います(笑)
特に相手のボランチから2トップヘのパスが危険だったのと、相手のセンターバックの真ん中の2枚の対応に対し我々は3枚で攻撃すると。真ん中で数的優位を作りたかったので。そのためにはそのやり方がいいのかなと。ただ、アルサッドみたいに5バックにならないように、両サイドは努めて高い位置で攻撃も守備もできるような強気の姿勢で勝負したと、いうことですね。
–大井選手は次は間に合うのか?
筋肉系なのでそんなに大きなケガではないと思うので、次は間に合うと思っています。
–京都にはリーグ戦では2連敗しているが?
だいたいフロンターレにもほとんど勝ったことのないチームですから、京都にどうのこうのというのはないですね。等々力で10年間湘南は勝ったことがないという話みたいですよ。そういうメディアの方は苦手意識とかいろいろ言われるんですが、それを材料にして話すのは監督のひとつの仕事なので。
逆に2つとも勝っているよりは、2つとも負けているほうがやりやすいと思いますしね。言い方は変ですが。ドゥトラはブラジルにまだ帰っていないので帰ってもらいたいなぁなんて思っていますけど。我々はベストを尽くしてやるだけです。
–後半の立ち上がり相手に攻めこまれ、その後ノーガードの打ち合いになったが指示があったのか?
攻撃も守備も数的優位でやれれば一番いいです。が、そんなの無理なんです。ただ攻撃の数的優位のチャンスの時に奪われ方がよくなかったですよね。上から見ていれば、あそこ空いているのになと。それはそうでしょう。数的優位ですからね。でもそういう時は見れないんですよね。そして、奪われてしまってカウンターを食らったときには、当然向こうが残っていると思うので、向こうの優位になるんですが、そこは飛び込まないでペナルティエリアまで下がってディフェンスするしかないんですよ。これは教科書みたいなものですが。その鉄則をよく守って後ろの3人がペナルティエリアの前の所でブロックして、向こうにミスを誘発させるか外に逃させるのかで、2秒でも3秒でも遅らせると。そこで永木とかグギョン(ハン)はなんとか戻れていたので救われたところはありました。あの苦しい時間帯で、なんとかキーパーを含めて守れたのが、今おっしゃられたとおりに、その後につながったのかなと思いますね。なかなかあんなカウンターの応酬は見た事無いですよね。テレビゲームを見ているみたいでしたね。
–今季一度も使わなかった野澤を使ってどうだったか?
一年間ずっと頑張ってきたというのもありますし、かなり高いモチベーションで最後までやってくれたということもあります。ゲームフィーリングもそこまで落ちている感じではなかったので、ここはひとつチームの中の積極性というのも買って起用したと。最初のプレーがよければ乗るタイプの選手なので、それが良かったんでしょうね。
–クロスを上げられた時に相手には全くフリーな選手がいなかったほど必死になって守備をしていたともうが、先ほど延長に入っていたら5-1くらいにされていたというのは納得いかないんですが、それについては?
というのは足が攣っている選手がいて、交代枠を使い切っていて、10人とか9人になるのかなというのがあったんです。ですのでプラス30分というのは僕の中で頭に描けないくらい、90分で走り切ろうという姿勢でしたので、そういう意味です。
対応としては悪くなかったです。ただ中盤で二人行くのと、最後の所で二人行くというのとだと、最後に二人行っているとなるとどこかが空いているという可能性がないわけではないので、そこは注意しないといけないですね。誰かが行ってカバーするのと二人行ってカバーするのとでは違うので。
体力的な問題ですね。戦術的な問題としては、メンタルなところも含めて食らいつく姿勢はそのとおりだと思います。それくらい言っておかないと、つけあがってしまうのでね(笑)
–田原選手のプレーについて。
決めてなんぼですからね。あそこで決めていればね、というのが田原の常套文句ですから。ただ、だからと言って全部否定しているわけではなくて、彼にもいいところがあるわけで、それはやっぱり1対1を作ったのは自分の力で持って行っているわけです。それをうまくチームとして生かしていくのかというところは、しっかり本人も整理してやれていたと思いますし、前半で足が攣りそうだっていうくらいにあいつも飛ばしていましたから。でも後半まで持ちますしね。もうちょっと最後とかうまく周りを使えるようになるといいのですが。
●相馬監督 総括
あってはならない結果になってしまったと思っています。寒い中、たくさんのサポーターに来ていただいたのですが、その中で結果を残すことができませんでした。今シーズン、似たような形が多々あったかと思いますが、カウンターの起点を抑え切れない部分。自分たちがボールを保持しながらも、点を取りきれない部分。いろいろ含めて、今年を象徴したようなゲームになってしまったかなと思っています。シーズンは今日で終わってしまい、チームを離れる選手もいるということになりますが、リーグ戦を含めてすっきりしない形で終わってしまうのが非常に残念ですが、これも現実と受け止め、次に向かう。いろんな意味でリフレッシュできるようにしたいと思っています。
本当に、サポーターにとってもすっきりしないシーズンだったと思います。その中、最後まで応援していただいて本当にありがとうございますと共に、来季こそはその期待に応えられるようにという言葉をここで述べさせていただきたいと思います。
–前半圧倒的にキープしていたが崩しきれなかった。後半どこを代えるというのが大きなポイントだったのか?
バイタル、ボランチの裏までは入り込めていたのですが、そこから先の所でスピードアップできなかったりちょっとしたパスの精度が合っていなかったり。というところがありましたので、そこの部分で動き出しの質の部分という話はしました。向こうが更に引いた部分もあったと思うんですが、後半の頭も徐々にこちらが押しこむ時間が増え、ただそうなればなるほど相手がバイタルを空けてくれなくなったので、サイドからしか攻め手がなくなったというのが、今日の流れの中だったのかなと。その後多少無理に攻めに入って失い方が悪くなり、カウンターを浴びる形になったと思います。
–あれだけキープしながらも点が取れなかったことについて何が一番大きな原因だったのか?
ゴールに対する執念。そういった部分。ここまで含めて足りない所があるのかなと。もうひとつは落ち着きという部分で、足りない所があるのかなとも思っています。ただ今日に関しては打てる時に打っていないケースが非常に多かった。ハーフタイムにはそれは話をしているんですが、そこのところで相手に怖さを感じさせる事はできなかったのかなと思っています。
–不本意なシーズンだったと思いますが、今季を総括して一言いただけますか。
我々も本当にそうですし、選手、スタッフもそうですし、サポーターの皆さんにもすっきりしないシーズンになってしまったと思っています。攻撃に比重をおいているつもりなんですが、そこで取りきれず、その中で守備がこらえ切れない。そこがいい形でバランスを取れていれば勝っている試合が多かったですし、そこのところは大きかったのかなと。そういうところを乗り越え切れずに来てしまったのかなと思っています。サポーターの皆さんにはすっきりしない、悲しい思いをたくさんさせてしまいました。そういう中で終わってしまったということで、また次に向けてやるしかないと思っています。
【選手コメント】
●高山薫
等々力で試合をするということは本当に特別なことだし、しかも相手がフロンターレということで決まった時からずっと早くやりたいと思っていました。今日、こうして勝つことができて本当によかったです。
(ウィングバックのポジションは)前向きでプレーできるのでやりやすいです。体力はかなり使うので足が攣りかけましたけど、でも大丈夫でした。
バスで移動してる時にユースの練習場が近くにあったり、いつも自転車を止めていたところが見えたりして、自分が等々力にバスで入ってきてサポーターの前で試合をするということに、鳥肌が立つというか涙が出てきそうでした。高校サッカーでいう国立が僕にとっては等々力なので、また次も等々力でできることは嬉しいです。
大学で4年間プレーして、ベルマーレが拾ってくれて、ベルマーレにきたからこうやってフロンターレとも試合ができたし、試合にも出させてもらったし、ベルマーレに関わる皆さんに本当に感謝したいです。
●野澤洋輔
僕にとっては開幕戦でした。集中して自分のプレーをしようと思って入りました。
今年一年、反さん(監督)の力になれなかったので、最後のこの天皇杯で反さんを男にするチャンスをもらえて本当に有難いと思っています。リーグ戦でチームの力になれなかったので最後の最後でしっかり恩返ししたいと思います。
攻め込まれることは分かっていたので、みんなで粘り強くよく守れたと思います。でも守るだけじゃなくて今年はそこから前に出る力もある。今まで外から見ていましたけど中に入って改めて感じたところです。
(出場機会がなく落ち込んだことは?)いろいろ考えることはありますけど、でもネガティブに考えても仕方がないので、一生懸命頑張ってきた結果が今日に繋がったと思います。
今日は一年分を出し切ったし、今日だけじゃまだまだ余ってるのでしっかり次も頑張りたい。相手がどこであれ一発勝負なので、今日の気持ちを忘れないでやることだと思っています。また自分らしく戦いたいと思っています。
●永木亮太
相手は自分たちよりも実力的に上だと思うのでチャレンジャー精神をもって臨みました。
前の力がすごくあるチームなので、危ないシーンもありましたけどノジさん(野澤)中心に本当に身体を張って守れたと思います。
相手のダブルボランチにくさびのパスを出されたところもあったんですけど、その他は出させないでしぼってDFできたので、中盤のDFはよかったと思います。そこで我慢したことで1点にも繋がったと思います。
最後のほうはみんな足が攣っているような中でも身体を張ってプレーし続けていた。僕も足が攣っていましたけど最後はもう気合いでした。
最後に前に飛び出していった惜しいシーンもあったんですけど、そこで得点に繋げられず残念でした。FKもあと少しだったのであそこは決めたかったです。決めればもっと楽に試合を運べたと思うので。
ユースまで6年間所属したフロンターレが相手だったので思い入れも強い試合でした。
次はリーグ戦で2敗している京都なのでしっかり借りを返したいと思います。今日のようなサッカーができるように1週間しっかり準備したいと思います。
●山口貴弘
薫(高山)も亮太(永木)もフロンターレ出身で今日の試合に懸ける気持ちというのがプレーに表れていたと思うし、若い選手もやってやろうというのが出ていたので、その結果だと思います。
先週、練習試合で千葉とやった時に3バックでやって、自分の中で手ごたえを感じていました。自信をもってしっかりポジショニングをとって最後まで粘り強く対応しようと思っていました。
粘り強く戦ったことで相手も焦れてミスが出たりした。そういう部分で粘り勝ちしたかなと思います。
(危険な場面で山口選手がいつも救っていたようですが?)真ん中なので、なんとかゼロに抑えるのがすべてだと思うし、今日はみんなで掴んだ勝利だと思います。
自分の中でも、今まででベストな試合だったと思います。切り替えも早かったし球際もしっかりいっていたし隙もほとんどなかったと思う。みんなそれぞれ手ごたえを掴んだ試合だったと思います。
京都には今季2連敗しているので、それを晴らす意味でも、今日のような良いゲームができるうように頑張りたいと思います。
●田原豊
チーム全員がファイトした結果だと思う。決勝までいきたいという気持ちをみんなが出していて、その気持ちはサポーターにも伝わったんじゃないかと思います。
後半開始早々に相手にリズムを作られたけど、逆にそれでボールをとりたいっていう意識が強くなって、インターセプトもできていたし、ビッグチャンスも作れた。
準々決勝は古巣が相手になるのでまた特別な感覚です。監督も選手も違うけど、サポーターは変わっていないと思うので、しっかりと戦う自分の姿を見せたいと思います。