監督・選手コメント

2024J1リーグ第34節 湘南vs広島戦 試合後監督・選手コメント

監督コメント

山口監督 総括
山口監督

本当に嬉しい勝利になりました。試合がない2週間、この試合に向けて準備をしてきた中で、選手はもちろんですけれども、スタッフもメディカルチームも含めて、本当に良い準備をしてくれました。

なんとかこの試合をものにしたい。そんな思いで臨んだ試合でした。もちろん相手が首位の広島さんで、抜け目のないチーム、難しさがある。だからこそ立ち向かっていこうと共有して入りました。

ただ、前半は守備に追われる時間も多く、 やり方として少し守備の仕方を変えたので、その観点から言うとすごくよくやってくれたと思います。1点取られたところはもったいなかったと思いますけれど、よく0-1で折り返してくれたと思います。

後半に関しては、自分たちの表現するものをみんなが理解しながら結果に繋げてくれた。そして、この雰囲気を作ってくださった方々に本当に感謝を伝えたいです。選手がそれに応えたいと思ったからだと思いますし、それが結果に繋がってほっとしたのと、良かったなと単純に思います。

山口監督 質疑応答

- 前半、なかなか正確にプレーさせてもらえなかったように感じたが?

もちろん広島さんの強度や、人にはっきりさせて潰しに来るところはありました。単純にそこは正直物足りなさを感じていました。単体でプレーをしていることも多かったですし、出して終わりの場面が多かった。出してもう1回動くであったり、受ける勇気であったり、差し込む勇気というのは前半足りなかったのかなと思います。
もちろんやり方とか関係性は作ろうとはしてたと思うんですけど、まず根本のところが足りなかったなと思います。前半終わってから、優先順位を間違えないように、というのは選手に伝えました。

やっぱり広島さん相手ですし、みんなのぶつかっていく気持ちがあっても、ピッチの横で見ていても難しさは感じました。ある程度のしょうがなさはあったにしても、自分たちのやるべきことが足りなかったという風には思っていました。後半は相手がバテてくれたのもあるんですけれど、そういう意識が高くなって入りも良かったのかなと思っています。

- 小野瀬康介選手が右から左サイドに変わったが、どういったタスクを与えたか?

守備のところで左右でタスクを与えていました。あとは攻撃のクオリティや推進力。0-1で負けていて、バランスを崩さない中で1点を取らないといけない状況でもありました。そこはバラ(茨田選手)を入れて、推進力のある大雅(畑選手)を入れて、という判断をしました。

- 田中選手のゴールシーンのところは大岩選手も上がったりとカオスになっていた感じだったが?

カオスではないです。サッカーは攻撃にポジションはないので。スタートのポジションはあれど、攻撃のところに変化を生むっていうのは当たり前のことですし、守備の選手が攻撃をしたらいけないルールなんてないので、大岩にしても聡にしてもチャンスがあると感じてくれたから行ってくれたと思います。
それを追い越す選手、それを後ろで安心感を与えてくれる選手がいるからこそというところはあったと思います。前半そういうとこは本当に足りなかった部分があったので、もちろん背後の部分も含めて。前半は勉強になって、後半選手が理解して表現してくれたからこそだと思います。
人と言うかチームでそういうものを共有できてたからだとは思います。

- 福田選手が今日で9得点だが成長した部分は?

9点を取って、そうやって見られるのはいいことだと思いますし、彼ももちろん成長してるし、その強度を持つ中でタスクをこなしながらチャンスでゴールに向かうところというのはもちろん良くなってきたと思います。技術が上がってきたというのもありますし、関係性の中でそういうシーンが増えてきたというのはチームとしてあると思います。
ただ、9点取ってる翔生、8点取ってる章斗(鈴木選手)11点取ってるルキアンが称賛されるだけではなくて、それにまつわるものもたくさんあるので、もちろん数字なので目立ちはしますけれども、その関係性を作ったところは忘れたくないなと思います。全体が全員が成長してるからこそ、そういうところに得点が生まれてくる。もちろんフォワードの選手はゴールに一番近いところなので、そういうところに多くチャンスが訪れる。それを決め切ってくれている。
そういう状況だと思いますし、根本に関しても今日もチャンスがありましたし、それは自ずと増えていくと思ってるので、 個々の評価をするなら全員素晴らしいです。

- 残り4試合というところまできて、次の試合までの2週間をどう準備していくか?

3連勝している中で周りから調子がいいと思われると思うんですけど、自分自身は全くそこに興味はなくて、次にどう立ち向かうかだと思っています。そのスタンスは選手も同じように感じてくれています。
もちろん今日の勝利は嬉しいですし、チームが勝つことは本当に最高の喜びですけれども、次に向かうマインドというところで言うと、そこに対しての準備というのは僕らスタッフも含めて今以上にやらないとう簡単ではないと思います。ひとつまたこれで負けてしまうと、どんな準備をしても良くないと言われる世界なので、そういうものを跳ね返していきたいですし、やっぱりいい試合をしていい結果に繋げたいという思いはみんなにあります。
勝利は求めますけど、勝負にこだわっていけるように準備をしていきたい。それをFC東京さんに対して、相手も調子がいいと思うので、やり方も含めてみんなと練って、しっかりとした準備をできればいいと思います。
大事なのは自分たちを見失わないこと、調子に乗らないこと、地道にコツコツやることだと思ってるので、それを引き続きまた明日から続けていければいいかなと思ってます。

選手コメント

DF47キム ミンテ
キム ミンテ

2週間ずっと広島に対して準備してきましたし、監督の戦術が的中したので、智さんの勝利だと思います。

(言える範囲で対策とは?)
守備の形をいつもとちょっと違う形にしました。前半ちょっと戸惑いはあったんですけど、後半はうまく修正できてしっかり守りきれて良かったなとは思っています。

(中野選手のゴールを除けば、相手に大きなチャンスは作らせなかったが手応えは?)
そうですね。スタッフが分析して、クロスがJリーグでナンバー1だと言われていたので、クロスの対応の練習もしっかりしてきましたし、今日はほとんどクロスも先に触れたと思うので、そういう準備してきたことがしっかりできて、表現できて、勝つことができてよかったなと思います。

(キムミンテ選手自身の守備の集中もすごかったが)
いや、そんなことないですよ。でも僕がしっかり安定感を出しておけば、淳(鈴木淳之介選手)とか岩ちゃん(大岩選手)や聡(田中選手)が迷いなくプレーできるので、その部分で、常に僕自身の新潟戦みたいなパフォーマンスを見せないようにしっかり集中してますし、ちょっとずつベテランになってきて、安定もしてきたので、それは出さなきゃいけないというか、最低限それくらいのプレーはしなきゃいけないなとは思っています。

(ゴールがVARで認められなかったのは残念だったが?)
そうですね。でも適切な審判の判断だと思っていますし、ファウルかなとは思っていました。審判にもVARを見る前に、どっちでもいいから冷静に判断してほしいと話していました。間違いない判断だったかなとは思ってます。

(判定のあとはチーム全体にどんな声かけを?)
自分的にはあのゴールでちょっと雰囲気を変えることはできたんじゃないかなとは 思っていますし、それが逆にゴールだったら後半どういう形になったたんだろうと思うぐらい、後半はいい戦いができたので、ゴールにならなくてよかったかなと思ってます。

MF5田中 聡
田中 聡

ペナルティエリア内に入っていければシュートするチャンスもあるので、どんどん攻撃参加していきたいと思っていました。

(シュート前、最後冷静に駆け引きして一つ前に出たのが良い選択だったのでは?)
そうですね。まだ映像を見れていないのであまり覚えていないですけれど、上手くずらせたかなというのはあります。

(あのポジションにいたのは、予測していたのか?どういうマインドで入っていったか?)
大雅(畑選手)がえぐっていて、目が合ったので来るかなというのはありました。そこで自分がそのスペースに走り込んだら出してくれたので大雅に感謝したいと思います。

(常に良いポジションに入れるわけではないと思うが、どういう意識でプレーしているか?)
行き過ぎてしまうと、リスク管理のところでミンテさん(キム選手)とかにもよく言われるんですけど、状況を見ながらの行く、行かないの判断はまだ甘い部分があって、行ってカウンターを受けるシーンが今日もあったので、改善したいと思います。
常にミンテさんから声を掛けてもらっていますが、自分で首を振って周りの状況を見る、というのもやっていかないといけないと思っています。

(ただ、その果敢な姿勢があるからこそゴールや結果に繋がっていることもあるのでは?)
自分が行けるなと思った時は行きますし、それは状況を見ながらですけれど。今日はそれが上手くはまったというか、できたなと思います。

(海外から帰ってきてから、もっと点を取りたい、もっと奪えるようになりたいと言っていたが?)
海外でも、点が取れるボランチはすごくステップアップしていました。海外に行く前はそういったプレーが少なかったですが、得点やアシストでチームを勝たせられるようなプレーを出していきたいなと思っています。

(その成果が出ているか?)
そうですね。練習でもそれを意識してやっていますし、監督からも要求されています。どんどん出していきたいなと思います。

(首位のチームに勝てたことは大きいのでは?)
そうですね。嬉しいですけれど、内容で言ったらパスミスもありました。最後に点が取れたのは良かったですけれど、試合を通してみればもっと修正しないといけない部分もあります。嬉しいですけれど、課題も出たゲームでした。

FW19福田 翔生
福田 翔生

(同点弾について)
当たり損ねたように見えますけれど、意外とそうでもなくて、ちゃんと当てることだけを意識していました。

(狙い通りだった?)
そう思ってください(笑)
不意でしたけれど、その中でも冷静さは持っていました。絶対に決めようと思っていたので、決めることができて良かったです。
0-1になった段階で、全然焦りはなかったです。1点決められれば自分たちの流れになるということは分かっていたので、余計なことは考えず、本当に1点にフォーカスしていました。

(首位の広島はどうだったか?)
すごく強くて、手堅いチームでした。本当に首位のチームだなと思いましたし、もうめちゃくちゃ強かったです。

(残留に向けて今日の勝利は大きいのでは?)
そうですね、大きいと思います。でも自分もチームも残留というよりも、ひとつでも上に行く、というのが今の目標です。

(9得点目。2桁得点まであとひとつとなったが、意識しているか?)
もちろん意識していますし、1試合1試合を全力で戦うということが自分の中にある。そこだけは絶対に忘れず、その中でしっかり点も決めていきたいなと思います。
得点についてはチームのみんなが戦ってくれた結果、自分のところにこぼれてきたりする。本当にチームのみんなに感謝したいです。

(まだまだ、という思いがあるか?)
正直、点が取れるところもあったので、もっともっとやっていきたいなという思いがすごく強いです。その中でも謙虚にやることが一番大切だなと思います。

DF22大岩 一貴
大岩 一貴

(前半は一方的にやられたという声もあるが、相手にチャンスらしいチャンスは与えなかったと思うが)
そうですね。でもピッチの中でも少しだけいつもとは違うなという感じがみんなにもありました。
守備のハマり具合がよくなかったからいい攻撃に繋がらなかったのかもしれないと思います。
ハーフタイムは細やかな指示もありましたけど、自信を持ってやれと言われて送り出されました。

(後半は?)
後半に入ってすぐ先に点を取れたので、割とみんなでその後も勢いを持ってやれたのがよかったかなと思います。

(首位の広島に逆転勝ちできたことについては?)
前半は反省しなきゃいけないし、失点のシーン自分のよくない部分もあったのでそこの反省点はあるんすけど、後半はみんなで盛り返して粘り強くやれたと思います。やはり勝てたという結果が一番よかったかなと思います。

GK99上福元 直人
上福元 直人

(試合を振り返って)
前半は相手の強度や、想定していた部分で苦しめられる時間が長かった。その中で、本当はそういう状況でも前半を無失点に抑えながら、後半どうその展開をひっくり返していくか。そういう戦いにしたかった。
そういうところで失点してしまって、責任を感じながら、ただそこで崩れないのが今のこのチームの良いところでもあります。そこで、後半の難しい状況の中で、試合をひっくり返すような、チームの強さを表現できたので、チームとしての戦いは素晴らしかったんじゃないかなと思います。

(中野選手のシュートはどうだったか?)
ニアサイドの角度があまり無い中で、ニアを打ち抜かれてしまった。そういう部分では悔しさも残りますし、まだどうにかできたんじゃないかという反省もあります。
どうにかできたプレー、課題も残るプレーだったと思うので、全く同じシーンというのはないかもしれないですけれど、今回の反省を活かしたいです。

次に繋げていきたいですし、次にどう切り替えて、よりポジティブにプレーできるかを意識していました。そういう部分で、その後の戦い方は100%じゃないかもしれないですけれど、たくましく戦う意識を持ちながらプレーしていました。

(広島のクロスに対して出る・出ない、スローで裏を取るという狙い通りのプレーがいくつもあったが?)
相手がリスクを負いながら、前に枚数をかけてくるシーンがたくさんあったと思うんですけれど。その中で空いているところ、でも自分たちも疲弊している時間帯だったので、そういったことを判断しながら配球していたつもりです。
満点じゃない中で、必要に応じて相手を苦しめるような、相手が嫌がるような配球を意識していたので、そういうシーンが出た部分もあったと思います。反省と良かった部分と、それをまた今後に繋げていく上で良い教訓にしたいと思っています。

(後半の半ば辺りから、チャンスを作ることによってどんどんチームが勢い付いていたのでは?)
前半は相手の圧を上手く乗り越えることができなかったシーンも多々ありました。ただ、そのまま一辺倒に進めているだけじゃ相手も楽だと思うので、相手が嫌がるようなプレーを意識しながら、ここで走り出してほしいとか、こういうのを狙ってほしいとか味方と協力して進めました。そういうところは、ハーフタイム中に声かけだったりで共有していたので、結果的に実ったかどうか分からないですけれど、相手コートでサッカーができることに繋がったかなと思います。