ボイス
【ボイス】2022新体制発表記者会見
2022年1月13日に行われました「新体制発表会見」をお届けします。
尚、会見の模様は公式YouTubeチャンネルにて配信しています。
https://youtu.be/dTKBDUhMItg
●代表取締役会長 眞壁潔 挨拶
皆さんこんにちは。湘南ベルマーレ会長を拝命しています眞壁でございます。
私事で恐縮ですが、あと3週間ほどで還暦を迎えます。思えば37歳でこの業界に来て、41歳の時に代表を務めて、もう四半世紀が経つのかなという感覚を持っています。
1月はいつも1週目に産業能率大学の授業をやらせていただくんですけども、ここでベルマーレの歴史を読んでいると、よくもまぁ、本当に年間予算7億円からスタートして、何度も、大きなニュースにはなりませんでしたけども、倒産の危機を乗り越えて、本当にたくさんの地域の皆さん、スポンサーの皆さん、そして仲間たちに支えられて、やってくることができたなと思いながら授業をしていました。
その中で、まだ若い夢のある10代〜20代の子たちに必ず言うのは、聞き方によっては否定されるかもしれませんけども、人生というのはノーリスクノーリターンなんだよと。
安全なところだけ歩いていてとても幸せな人生ならそれが一番いい。ただ僕はそういう人に会ったことがない。という意味でいうと、まさに関係者の皆さんをある意味、長くやっていただいた役員の皆さんも、かなりドキドキさせて走ってきた今日まででした。
その中で言う、私も小さな自分の会社をやってますけども、一般的に企業の寿命というのは、ひとつのヒット商品を含めてですが長くても20年から25年とよく経済学者は言いますね。そういう意味で言いますと、湘南も皆さんに支えられてそろそろ25年を迎えようとしている。その中で、昨年残留をしたということは大変嬉しいことで、現場のスタッフ、選手、そしてそれを応援していただいた皆さんには本当に感謝しかないんですけども、そこがひとつの価値になれば、それはもう残念ながら価値にならなくなっていく、25年経つとですね。
今までは生き残るための、7億から始めて、潰さないために、少しでも成長するために、たくさんの汗に支えられながらやってきた我々のクラブが、ここから先は、新しい価値観を作り出して、生き残りから成長していかなければならない25年になるんだと思います。
先程ユニフォームスポンサーの紹介がありましたけども、日本端子さんの下かな、エンブレムのところに星が3つ付いています。ひとつはベルマーレ平塚時代の天皇杯。その勝利をもって臨んだアジアのカップウィナーズカップでの優勝。そしてもうひとつが、2018年、曺貴裁が率いたチームが、大方の皆さんの予想を裏切ってタイトルを獲ったと。その3つが並んでいます。そして新しい種類の星を探していくと、もうひとつしか残っていない。
それを目指すのか、クラブが存続するだけでいいのか、そういう大きな岐路に立っているところに入ってきたと思っています。
根拠は何だと言われると、根拠はないですね。2018年にライザップさんに応援をいただいたときの最初の会見で、3年以内にタイトルを目指すというふうに言いましたら皆さんから温かい目線で「頑張ってくださいね」と。「どうやって目指すんですか?」という質問をいただきました。その答えは、今でも覚えてますけども、「思わない人はたどり着かないし、言わない人もたどり着かない」。そういう意味でいうと、これからのベルマーレの成長というのは、やはり何を目指すんだということをはっきりして、そこに対して、後退する年もあるでしょう。でもそこが行き着くところなんだということを続けていかないと、新しい成長というのは生まれないと思います。
残留争いを3年も続けたチームが言うには少々笑っちゃうよという話かもしれませんが、笑われるのは、とくにこの二人(眞壁会長、水谷社長)は相当慣れているので、しっかり笑っていただいてですね。ただ、これから紹介する新しい仲間と、去年途中から指揮を執った(山口)智と、一緒に、先の頂を目指して頑張っていきたいと思います。引き続き皆さんのご支援、ちょっとベルマーレ寄りの報道を切にお願いしまして、挨拶とさせていただきます。本日はお忙しいところありがとうございます。
●代表取締役社長 水谷尚人 挨拶
改めまして水谷でございます。今日はたくさんの方に来ていただきまして、本当にありがとうございます。
始動日のミーティングでもそうなんですけど、すごくワクワクしているシーズンだと感じております。その始動日のときに少しだけお話したことを紹介させていただきますと、コロナもあって年末年始だいたい家にいることが多い人が多かったと思いますし、僕もほとんど家におりました。そんな中、これは日本の恒例だと思いますけども、バスケットやバレーボール、ラグビー、駅伝などいろいろなスポーツをやっていて、それをけっこう見ていました。
「何でこんなに俺見てるのかな」というふうに思いながら、傍らで、次女はまだ中2なんですけども、ジャニーズJr.が大好きで、ずっと見ていて、それにすごいお金を使っている。何で一生懸命になっているのかなと、スポーツとアイドルの違いはあれど、何だろうなというふうに思っていました。
選手にもお話させてもらったんですけも、それは多分、スポーツの場合、一歩でも上へ行く、勝利を目指してみんなで一緒になって必死にやってくっていう空間があって、その気持ちにほだされて我々は見入ってしまうのかなとというふうに思っておりました。
もうちょっと考えれば、その中に何があるかというと、その競技自体を多分愛していて、楽しんでプレーしているということがあるんじゃないかなと思います。年末年始はアマチュアのスポーツが多いですけども、かたや我々の世界に帰ってくれば、それに対して時間を費やしてくれる、そしてお金を費やしてくれる方がいらっしゃると。
その人たちに向けて我々は何が提供できるのかということを考えなければいけないということを考えました。
ベースには、やっぱり「たのしめてるか。」という気持ちが必要だと思います。我々のユニフォームには今年も入れておりますが、「たのしめてるか。」というのを忘れずにやってかなくちゃいけないですし、昨年の横浜FCの試合のようなものすごい一体感が生まれて、それがまた多くの人に伝わっていくんじゃないかなと思っています。今年も明るくやってきたいというふうに思っていますので、どうぞよろしくお願いします。どうもありがとうございます。
●スポーツダイレクター 坂本紘司 挨拶
皆さんこんにちは。今年もスポーツダイレクターを務めさせていただきます坂本です。
始動して4日が経ちました。私自身もそうですし、選手もスタッフもそうだと思いますが、希望に満ち溢れた、良いスタートが切れたというふうに思っています。
昨年9月に山口智に監督に就任してもらいました。残念ながらチームは残留争いというところで、非常に難しい状況の中引き受けてもらったんですけれども、そこから今季、2022シーズンを迎えるにあたり、彼と何度も、今季の編成について話し合いを行いました。そんな中で強く共有したことが、やはり勝ちにこだわるチームを作ろう、クラブにしようということでした。
このあと彼も同じような話をするかもしれませんが、やはりクラブとして今までの立ち位置を変える、サポーターの方、スポンサーの方の目線を変える、みんなが、クラブ全体がマインドチェンジをして、今の立ち位置じゃない、もっと高いところを目指そうというような話をしました。
そんな中での今季の編成になっています。Jリーグで経験のある選手が来てくれました。昨年16引き分けがありましたが勝ちきれない試合が多かったと思います。昔であれば格上のチームに引き分けた、何となくほっとする、負けなくてよかった、みたいな、私自身もそういうところがあったかなというふうに振り返るんですが、やはりそこの引き分けを勝ちに持っていけるような、本当に経験のある、試合を勝たせることのできる選手が来てくれたと思っています。
それと同時に、湘南が非常に大事にしている育成の部分で、新卒の選手が7選手。それから新卒ではないですけれども、スイスから帰ってきた若月。そのような若い選手がどのようにシーズン中に伸びて、既存の選手たちのポジションを奪っていくかということも、今季のシーズンを占うにあたって非常に大事なポイントだと思っています。
2018年も同じように新卒が非常に多い年だったんですけれども、この年は本当に夏に向けて若い選手がポジションを獲得していきました。ルヴァンカップを通じてそういう選手がたくさん試合に出て、その年はルヴァンカップのタイトルを獲れたというようなこともありますし、若い選手に関しては経験のある選手としっかりポジション争いをして奪っていくような一年にしてもらいたいなと思っています。
本当にクラブとして、会長、社長も話していましたけれども、岐路に立っていると思います。
ここで上に行けるのか、J1の上位を目指せるクラブになるのかというところが問われる大事な大事な一年だと思っていますし、私自身、スタッフも含めて良い編成ができたと自負しておりますので、結果をもって皆さんに示していきたいという強い決意でおります。今シーズンもどうぞよろしくお願いいたします。
●監督 山口智
改めまして皆さんこんにちは。今シーズンも監督を務めさせていただく山口です。昨シーズンの途中から監督をやらせていただきまして、非常に難しさと、その中で自分のやり方に対する選手の反応を見ていて、やりがいと楽しみを覚えながら、なおかつ今年もやらせてもらえるということで、非常にワクワクした心境でいます。
このあと紹介があると思いますけど、新しい選手もたくさん入ってくれましたし、去年からたくさんの選手が残ってくれて、それは自分にとっては非常に大きな戦力だと思ってます。
会長、社長、SDからの話がありましたように、上位を目指していきたいと思っています。これは何故かと言われるとその根拠はあります。ただ、その思いだけでは無理ですし、その中で選手、もちろん僕らスタッフもそうですけれども、思いをまず、自分たちができるんじゃないかというところを大事にしていきたいし、やってきたこと、今まで選手としてやってきたこと、チームとしてやってきたことをベースに、たくさんのことを積み上げられるんじゃないか。
そういうものを信じてやっていくことが、上位へのひとつの道筋だと考えています。
簡単ではないことは分かっています。ここ近年J1残留争いをしていて、実際僕が監督になった後もなかなか勝てずに苦しんだ現状は自分でも理解しています。
ただ、そんな中で芽生えてきたものであったり、やってきたことの成果であったりを考えると、まだまだ上を目指さないといけないし、目指せるんじゃないかというところがあります。本当に覚悟を持ってやりたいなというふうに思っています。
立ち上がりのミーティングのときに、一番最初に、会長にも社長にもSDにもお願いをしたんですけど、やっぱ覚悟を持ってやってほしい。それは僕はもちろんそうですけれども、始まりで希望に満ち溢れた状況で心境で、選手もそうですけれど、その思いはあってこの場にいると思います。
ただ、その思いを2段階上げてくれと。スタートの時点での思いを2段階上げてくれ、覚悟を2段階上げてくれという話をさせていただきました。
自分も、2段階じゃなくて自分は5段階ぐらい上げなきゃいけないと思っています。選手にもそういう話をしていますし、覚悟という部分で選手にはまず要求してやってもらっています。
先程「信じる」という言葉を使いましたけれども、今シーズンのスローガンは「Believe~新湘南へ~」です。これは、本当にやってきたことをまず信じる、そして今までやってきたものの中から生み出せるものがある、それが基盤になって上を目指せるんじゃないか、そういう思いでこの言葉を選ばせていただきました。
スローガンというのは立ち返る場所であったり自分たちの思いをひとつの言葉で伝えるというものだと思うんですけど、こういう、自分を信じる、仲間を信じるというのは当たり前のことであって、信じることでいいプレーであったりいい成績であったりというものが残せると思います。
その中には、覚悟、前向きさというのは必然と出てくると思いますし、持たないといけないと思ってこの言葉を選ばせていただきました。
SDから話があったように、本当に上を目指すにあたって、勝利を目指さないと上がっていけません。そんな中で勝利に貪欲に、そういうところで違う湘南を見せていけれたらいいなと考えてます。
具体的な目標としましては、数字でいうと5位以内を目指しています。
これはもう選手にも伝えてますし、クラブ全体の共有として伝えてます。一年、シーズン終わったときにその順位以上を目指すわけで、ただその過程で難しいとこであったり、順位がそこに程遠い状況もあるかもしれないですけど、そこを目指すことに変わりはないですし、先程も言わせていただきましたが、それができる根拠、それができる選手、できるスタッフがいると思います。
僕の責任はもちろん大きいですけれども、その中で楽しみがある現状で、目指さないといけないなというふうに感じてます。
たくさん応援してもらえるチームですし、そんな中で苦しんでる現状をなんとか打破していきたいと思っています。
もちろんうまくいかないとき、うまくいくとき、たくさんのことが起こると思います。そのときでも支えていただきたいですし、その決意と覚悟を持ってここに立っていることを伝えさせていただきたいと思います。今シーズン、よろしくお願いします。
●質疑応答
–(山口監督へ)スローガンの「新湘南へ」は新たな湘南を出していく、この「新」という言葉に込めた意味を今一度教えてください。
山口智
もちろん今まで湘南のイメージは皆さんが持っていただいているように、「湘南スタイル」という言葉があります。でも現状、残留争いをしているチームというのがあると思います。「新湘南へ」というのは、今までやってきたことの良さを追求していきたいですし、そんな中で残留争いとか、湘南スタイルというものをもっともっと明確に、どういうことが湘南スタイルなのかということを築き上げたいと思っています。
それが何のためなのかというところを追求していきたい。選手にもよく話してるのが、サッカー選手なので、サッカーをするということは伝えていて、何のために守備があって何のために試合をしてるのか、それが自分たちの目標とどうつながっているのかという話をしています。
そういう意味でそこへの追求と、もちろんそこへの結果に対してのこだわりと覚悟を持ちたいなと、持ってほしいなという思いでいます。
本当の覚悟というか、2段階上げる、そういうところを持つことで見えてくるし、それが今までをもっと輝かせていけるんじゃないかという意味を込めて、こういった言葉をサブタイトル的につけさせていただきました。
–(山口監督へ)5位以内という明確な目標がありましたが、先程昨シーズン引き分けが多かったという話もある中、勝利数や勝点の目標があれば教えてください。
山口智
データの振り返りをスタッフとしながら、根拠の部分でどうなのかなというところを考えています。去年7勝しかしていません。引き分けの質、内容がどうだったのか、負けの内容がどうだったのかというところで振り返るときに「紙一重の試合」とよく言われる。
ここってすごく大きなところだと思いますが、まずそこへのこだわりを共通として持ちたいという話をさせてもらいました。
具体的な数字としましては、本当に分からないです。去年と比較できないところもあります、38試合から34試合になりますし。ただ1試合の考え方を、0−0の試合が8試合、1−1の試合が8試合あって、そこの数字をどうしていくかという話はスタッフといろいろ話をしています。
5位以内というのは、それが中位と言われる5位から8位くらいのチームと比較してどうだったのかというときに、そこの引き分けが勝ちにつながってるところが多い。
だから今年の比較でいうと、勝ち点でいうと55とか、そういうところになると思うんですけど、それで6位とか7位になる可能性もゼロではないので、5位以内を目指す、その中で具体的に選手に提示したのは、それをベースに55を目指そうと。得点に関しても失点に関しても、やはり失点のところは、少ないと褒められたときもありましたけど、勝ちにつながってないと何の意味もないので、そこはもっとシビアに、1試合1点、34を目指そう。攻撃のところは、勝つを前提に話をしてたので、45点から50点を目指そうという話はさせてもらいました。
–(坂本SDへ)今季はマインドチェンジして、勝ちにこだわるチームを作るというお話があったと思いますが、客観的に見た印象としてすごい大型補強をされていると思いますが補強についての評価や点数をつけるなら何点でしょうか?
坂本紘司
点数をつけるのはちょっと難しいんですけれども、勝つために必要な選手が加入してくれたというふうに思っています。先程の、経験のある選手、名前のある選手だけではなくて、新卒の選手も含めて、直近だけではなく今後の2年、3年を見たときにも、非常に勝ちにつながるような選手が入ってきてくれたんじゃないかなと思っています。点数はちょっと難しいので、非常に満足したウインドウだったかなというふうには思ってます。
–(坂本SDへ)毎年主力の流出に悩まされたところもあったと思うんですけど、今年は例年以上に選手が残ってくれたことに関して。フロントとして条件提示も含めて頑張ったということなのか、コロナ禍で移籍市場が停滞しているなど、そういうめぐり合わせもあるのか、そのあたりは。
坂本紘司
これはクラブを挙げてもう1段階2段階上に行くために、残さなければいけない選手に対してはしっかりとした条件を提示したと思ってます。
私の思いだけでできるものではなくて、クラブの会長、社長、それからサポーターの皆様の理解がなければできなかったことだと思いますので、非常にそういう意味では今までにないチャレンジをしたオフになったとは思います。
ただ、条件が良くて残ってくれたというよりは、昨年のシーズンを通しても、終盤に向けて、選手が非常に手応えを感じていたので、交渉自体はそれほど難しくない選手も多かったと思います。それはなぜかというと、これを継続していくことでもう少し上、もっと上が見えてくるんではないかというコメントを選手、スタッフからもらうことができたというのは、非常にポジティブだったなと思います。
本当にクラブの理解というか協力があってこのような編成ができたというのは、僕もクラブの人間ですけど、非常に感謝している状況です。
–(坂本SDと山口監督へ)フォワードの得点数をどう見込んでいるか、また監督には実際ゴールに結びつけるためにどういうことが必要になってくるかというのをお願いします。
坂本紘司
得点を取ることで勝ちにつながるというのは間違いないので、そこは監督とも議論をしたところであります。当然ですが得点数を増やすということと同時に失点数を減らすということを同時にやらなければいけない。湘南のサッカーで、フォワードからのチェイシングであったり、守備の貢献度も含めて、今いる選手たちへの信頼を私自身も山口監督も持っています。
まずそこを継続して、アタッキングサードに入っていく回数を増やすトレーニングを山口監督のほうで非常に取り組んでいて、昨年終盤戦のデータ的にも回数がかなり増えているというところがあります。あとは、一人のストライカーに決めてくれというようなサッカーではなくて、湘南らしくやっていこうというところは話し合っています。
プレイヤーの人数とか編成上の問題もありますけれど、考え方としては継続してやっていこうという方向に振れたとご理解いただければと思います。
山口智
得点のところに関しては、3点しか取れない選手が15点を取るというのはなかなか難しいことでありますが、ただ可能なことでもあると思います。
それは考え方だと思いますし、それをひとりの選手にフォーカスするのか、チーム全体で競争があって、出た選手が取る、そういう形がチームとして勝利に結びつくのであればそれがベストなサッカーだと思いますし。
もちろん選手は自分が点を取りたい、多く取りたい、自分の形がある。そんな中で組み合わせを決めるのはやっぱり僕の仕事になりますし、シュートとか最後のところまでどういうシナリオを描いていくのかというのを自分としてはやっていかないといけないという思いがあります。
坂本さんもお話したように回数を増やしていく、そのためにどういう守備をするのか、そういうところまでつながっているので、フォワードがどうのこうのという話は、あまり具体的にはお答えできません。
いきなり20点取る選手が出てくるかといったらそうではないとは思います。もちろん試合に出続けて、その選手が、回数が多くなってそこに関わり続けたら、そういうのもあるとは思いますけど、そういうことの前にチーム全体としてどういう崩しであったり、どこが一番確率があるのか、どういうところに行けばシュートを打てるのか、作りのところでどういう崩しをしたら相手が嫌なのかというところにフォーカスをして落とし込みをしています。
それが僕の考え方なので、そういうことをフォワードにも要求しながらやっていければなと。あとは技術のところは簡単にうまくはならないので、毎日コツコツやることが一番大事かなと思っています。
【新コーチングスタッフ紹介】
●質疑応答
–(植村コーチへ)お話にもありましたけど、選手でプレーされて、アカデミーでも指導されて、今回初めてトップチームで指導されるということで思いも強いんじゃないかと思いますけど、どんな指導をされたいか、またどんなキーパーになってほしいかをお聞かせ下さい。
植村慶
自分はプロ14年、そして指導者は今年で6年目になります。
選手でやっていた経験というものを、4人のキーパーたちには伝えていきたいですし、また現代のサッカーも、キーパーがゲームに関わるという部分ではすごく進化しています。そういう部分でも、止める、ゴールを守るというところだけではなく、フィールドプレーヤーとともに、11分の11、ひとりのフィールドプレーヤーと同じくらいの技術レベルを上げていきたいなと思っています。
ゴールを守るというのがゴールキーパーの本質だとは思っているので、まずそこを外さずにやっていきたい。山口智監督が求めるキーパー像というものもあるので、すぐに落とし込めるものではないものだと思いますが、それを選手ととも歩み寄って、そしてシーズンを終わるときに笑顔で終われるようにできたらと思っています。
–(古賀コーチへ)先程出てきた経験という部分で、もう少し具体的にどういうものなのか?それから指導者を目指してから改めてアップデートされたものにはどういうところがあるのかを教えてください。
古賀正紘
選手というのは僕自身も経験上から、どうしても主観的な形でのサッカーに対する見方というのになると思うんですけど、それとは反面、僕自身も今年で7年目になるんですけども、指導者としての客観的な部分というのを僕自身はそれなりに感じてる部分もあるので、そのあたりをうまく選手とコミュニケーションを取りながら作り上げていければいいなと思っています。
【新加入選手紹介】
●質疑応答
–(鈴木章斗選手へ)まずは選手権での得点王獲得、おめでとうございます。3試合で7得点ということで得点ラッシュとなりましたがプロに入ってからの夢やビジョンを教えてください。
鈴木章斗
プロでもやっぱり得点王というのは目指していきたいですし、自分の夢である日本代表まで行けるように努力していきたいなと思います。
–(永木選手へ)7シーズンぶりに復帰されたということで、6年間鹿島で学んできたこと、具体的にどういったことを伝えていきたいかということと、このタイミングでベルマーレに復帰された決断の経緯というか理由について。
永木
鹿島ではタイトルを3つ獲れましたし、クラブワールドカップだったりACLだったり、外国のチームと戦った経験などをしました。自分より上の選手たちの練習に取り組む姿勢だったり、試合に対する勝ち方だったり、そういうところを自分はこの6年間ですごく学べたと思います。そういったところが若い選手たちに自分が伝えていければいいかなと思っています。
移籍した理由に関しては、昨年出場時間がすごく減って、個人的にすごくもがいた時間が長くありました。そのタイミングで湘南から声をいただきました。その悔しさを鹿島でぶつけたい思いもありましたけども、湘南から話をいただいてすごく心が動いたし、このチームでもう1回試合に出て活躍したいなという気持ちが上回ったので、このチームを選びました。
–(若月選手へ)10代最後の1年、スイス1部リーグでのプレーを経験されましたが、ヨーロッパで実際にプレーしてみてご自身が通用した部分、反対に成長が必要だと感じたことは?
若月
向こうでの経験としては、そこまで目立った活躍というのはできなかったんですけど、試合としては16試合出て、ドリブルであったり裏へ抜ける感覚だったりスピードという部分は充分通用しましたし、そこを生かして試合に出られた部分もありました。そこはまた湘南ベルマーレでも発揮していきたいなという部分ではあります。
成長が必要だと感じた部分はやはり体格ですね。2年間かなり筋トレして海外の選手にも負けないくらい身体では強くはなれたと思うんですが、それでもまだ足りてなかったというのが正直なところです。20代になりますし、本当にしっかり自分を追い込んで、体つきであったり、サッカー選手として必要な食事であったり、そういうところをよりしっかりやっていきたいなと思っています。ありがとうございます。
–(瀬川選手と米本選手へ)移籍にはいろいろな背景があり、思いとか覚悟があると思います。今回の決断に至った思いについて。
瀬川
移籍に関しては、僕自身4年間レイソルにいて、去年のシーズンが終わって自分を見つめ直したときに、環境を変えるべきタイミングは2022年だと感じました。環境を変えてもう1回刺激をもらって成長していく年になるなと思ったので。そう思っていた中で湘南さんから声をかけていただきました。自分を必要としてくれるチームで結果を出したいなというふうに思って、今回の移籍は決断しました。
米本
僕は残りのサッカー人生が少ないと思っているので、やっぱりチャレンジしたいっていう気持ちがすごく強くなりました。名古屋に移籍したときも、僕はサッカーがうまくなりたいと思って移籍したので、今回のチャレンジも、山口監督のもとでもう一度サッカーがうまくなりたい、もう一度新しいサッカーにチャレンジしたいという意味で、移籍することを決断しました。
–(永木選手へ)7シーズンぶりでの復帰ですが、チームとかクラブで復帰して変わったこと、変わらないことは?
永木
まだ始動して4日目なのであまり分からないですけど、変わったところといったら、クラブハウスがすごくきれいになって、ジムがめちゃくちゃ大きくてびっくりしました。前に湘南でやっていたときの選手は3〜4人ぐらいしかいないので、本当にそのときの湘南とは全く違うチームになっていると思います。そこはこれから、年ももう33で上の立場なので、自分から新しい選手たちにはしっかり積極的に話しにいかなきゃいけないかなと思ってます。
–(フォワードの4人に)先程坂本SDと智さんに質問して、やはり得点を取らないと5位という目標はまず成し遂げられないと思うが、どういったところを目標にやっていきたいかをお願いします。
若月
得点の目標でいったら、自分は今シーズンは10得点は狙いたいなと思っています。大きい数字ですけど、可能性のある数字ですし、自分も言うことによって、その目標を叶えるために頑張る力にはなると思うので、そこをしっかり決めたいと思っています。
瀬川
僕はまず山口監督の戦術などをキャンプを通して開幕までに落とし込んでもらえると思うので、いち早くそれに対応して、数字はあんま考えてないんですけど、より多くのゴールに絡めるように、自分の今までの経験をしっかり出していきたいなと思います。もちろん今までのキャリアで出してきた数字より上はしっかり狙っていきたいなとは思います。
根本
今年から新卒で入るという中で、キャリアを積んでる先輩たちがいっぱいいるので、その先輩たちから盗めるものを盗めるだけ盗んで、得点の感覚というのは今シーズンから磨いていきたいです。僕も10得点という得点を目標に掲げているので、若月選手が言ったようにそこは自ら発信していって、その10得点を取ることができるような練習をしていきたいです。
鈴木章斗
まず試合に出ないとそういう結果も残せないと思うので、高卒ではありますが、がむしゃらに貪欲にゴールを狙い続けて、試合に出ることだけをまず考えて努力していきたいと思います。
–(永木選手へ)特別指定の時に41番をつけていたと思いますが今回41をつける理由、思いみたいなものがあれば。
永木
6番は岡本(拓也)がつけてるので、本当は6番がよかったですけど。41はプロキャリアをスタートした特別指定のときの背番号なので、初心に戻るじゃないですけど、そういった意味も込めて41番をお願いしますということを言いました。