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【B.L.T! ~勝利への思い:11月29日】おもい

blt_03_01 ホーム最終戦に向け、選手たちに意気込みを訊ねていたときのことだった。
「たしかに今季はあと2試合で終わります。だけど――」坂本紘司が言葉を繋ぐ。

「だけど、そこでベルマーレが終わるわけじゃない。次へ次へ向かっていくという意味で、こういう1試合がベルマーレの歴史に刻まれて、続いていく。入れ替え戦に進むにしろ、2試合で今季が終わるにせよ、ずっと続いていく。今やっているプレーのイメージも来年に繋がる。だからホーム最終戦だけど、まだ可能性があるわけだから、可能性に懸けて闘うことをまずは大事にしたい」

「可能性あるかぎり」――それは選手たちがおしなべて口にした言葉だった。「ベルマーレらしさを出しきる」「最後までやりきる」「サポーターと幸せを分かち合いたい」……。表現こそ違えど、抱く想いは変わらない。顔を上げ、見据える先はつねに変わらず挑戦という山の頂上だ。想いの強さは、それぞれの言葉に等しく込められていた。

 アウェイで山形に敗れ、ホーム水戸戦を控えたオフの日、菅野将晃監督は家族を乗せてハンドルを握っていたという。車を停めた場所は、富士山だった。

「山の神社に立ち寄ってお参りしたんだ。絵馬も書いたよ」指揮官はそう語り、目尻に皺を寄せた。したためた言葉は言うまでもなかろう。

 来る今週末、ベルマーレは岐阜戦に挑む。可能性があるかぎり、可能性を信じて闘う。

TEXT BY Daigo KUMAMOTO

PROFILE
隈元 大吾 -Daigo KUMAMOTO- 1973年生まれ フリーライター
オフィシャルハンドブックをはじめ、「J’sGOAL」「MARE」等でベルマーレに関する執筆活動を展開中。
※「B.L.T」は「BELLMARE LOCK ON THE TOP」の意味

COMMENT
取材といいつつ、いつも選手たちからパワーをもらってます。そんな彼らのエナジーが少しでも伝わりますように。