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【B.L.T! ~勝利への思い:3月7日】いざ、開幕へ
「反町監督のもとでやってきたサッカーを試せるのが楽しみです」開幕戦を目前に控え、臼井幸平は言った。昂る気持ちにはほかにも理由がある。対戦相手の横浜FCはかつて在籍したチームであり、また山形在籍時には敵将・樋口監督のもとでプレーしたこともある。「開幕でコンディションが100%になるようもっていきたい」と、内なる闘志を垣間見せた。
田原豊もまた横浜F・マリノス時代に同様のえにしを持つ。
「自分の考えるサッカーとみんなのサッカーは共通している。体はずっと動かしていたので、ボール感覚はいい。ベストなコンディションで開幕に挑みたい」
「自信をもって戦いたい」そう語るのは、今季加入したGK野澤洋輔だ。
「これまで練習試合を通して相手に完全に崩された場面はないが、事故的な失点がある。そういう失点が多くなってしまえば事故ではなくなる。球際厳しく、一歩速く足を動かすといった気持ちや集中が大事。連動してディフェンスできているし、その意識もチームにあるので、みんなの集中が90分切れないようにするのが自分の仕事です。チーム全体が気持ちよくプレーできるような声を出したい」
ここでは3選手の言葉を借りたが、「ワクワクする」という声が聞かれるように、皆それぞれ新シーズンに向けて気持ちを高めている。「このチームのいいところ」と指揮官も評したとおり、テンションの張りは始動から変わらず、ある程度メンバーが見えてきた段階になってもピッチにほとばしる熱は変わらない。
反町監督は言う。
「強い感情と躍動感を大事に一年間やりたい。そして大切なのは、結果も内容も右肩上がりにしていくこと。その意味で、開幕戦はあくまで51分の1。シーズンが始まってみなければわからない、不透明な部分はたくさんある。驚くことがないに越したことはないが、自分自身、驚くことはほとんどないだろうと思う」
驚くこと、想像では計れないことがあるとすれば、平塚競技場に立つその時に去来する想いではないだろうか。ベルマーレの監督となって初めてスタジアムでサポーターの声援に包まれたとき、そしてリーグ戦のピッチで躍動する選手たちを目にしたとき、指揮官の胸のうちで強い感情がモーションするに違いない。
TEXT BY Daigo KUMAMOTO
PROFILE
隈元 大吾 -Daigo KUMAMOTO- 1973年生まれ フリーライター
オフィシャルハンドブックをはじめ、「J’sGOAL」「MARE」等でベルマーレに関する執筆活動を展開中。
※「B.L.T」は「BELLMARE LOCK ON THE TOP」の意味
COMMENT
取材といいつつ、いつも選手たちからパワーをもらってます。そんな彼らのエナジーが少しでも伝わりますように。