馬入日記
【馬入日記:2月12日】トルコキャンプ12日目!中村選手インタビュー
トルコキャンプも12日目となりました。
13日のお昼にはホテルを発つため、本格的にトレーニングができるのは今日が最後。
今日は韓国1部のSUWON SAMUSUNGと(1-0勝利)、そしてハンガリー1部のDEBRECENI VSCと(2-2引分け)練習試合を行いました。
今回トルコで行った練習試合の7試合は4勝1分2敗でした。
試合を通して、各選手が多くの経験を積むことができた貴重な時間でした。
そして、約2週間お世話になったホテルを(今更ながら)、ちょっとご紹介。
外観も中も、リゾートホテルといった感じで、窓からは地中海が眺められる最高のロケーション。
観光客が一番多いのは5月くらいということですが、いま宿泊しているのはほとんどサッカーチーム。
ヨーロッパのウィンターブレイク中のチームがキャンプのために訪れています。
ホテル自体がグラウンドを所有していて、街のあちこちにサッカー場がありました。今回お世話になったパピロンも5面のサッカー場を有していました。
スポーツチームの受け入れに慣れていて、食事も豊富な種類が並ぶバイキングスタイル。
ホテル内のカフェやバーはいつでも飲み物や軽食が無料でした。
多くの人のサポートにより、快適に過ごした2週間でした。
さて、今日は長い長いケガから、ついに復帰した中村祐也選手に話を聞きました。
サポーターの皆さんにとっても、本当に願い続け、待ちわびた選手がピッチに帰ってきました。
まずは現状の感触について聞きました。
「今年の始動日から合流していますが、ケガが治ってすぐだったので、復帰と同時に始動という感じだったこともあってやっぱり不安もあったし、最初はみんなについていくだけという感じでした。最初は自分の身体と相談しながらという感じでしたが、でも徐々に自分にできること、できないことというのも分かってきた。そういうところをひとつひとつクリアしていこうとして、少しずつできてきているかなと思います。例えば、キャンプ前にできなかった動きができるようになったり、そういうちょっとしたところで変化があります。それは、自分のパフォーマンスを上げるために必要な動きだったので、少しずつでもその変化が嬉しいです」
キャンプでは練習試合も何試合か出場しています。
「キャンプで何試合かこなして、ゲームフィーリングとかは少し上がってきてはいるかなと思います。ゲーム体力はまだ100%ではないけど、しっかりチームとしてやることや自分のやるべき仕事を含めて、短い時間ですけどある程度はできてきているかなと思います」
中村選手らしさも試合の中で発揮しています。
「多少、まだごくわずかですけど…。自分のいいところというのは、本当にこれから徐々に出していかなければいけないと思っています。そういう意味で、やっぱりもっとゲームフィーリングを上げていきたい。まぁ今は、その段階になったっていうことが、嬉しいというか進歩したなとは感じています」
本当に一歩一歩、階段をのぼっているという感触があります。
この段階に至るまで、振り返るにはあまりに長く苦しい期間でした。
「その時間を言葉にするのは難しいですね。今まで本当にチームに迷惑をかけてきたし、サポーターの皆さんにも心配をしていただいた。感謝してもしきれない」と。
言葉にはできない想い。
プレーするだけでは足りないけど、という前置きがあったうえで「でもやっぱりピッチの上で結果を出すこと、得点をとるということが、一番のメッセージになると信じています」と中村選手。
苦境に立たされている人に、勇気を届けることのできる貴重な存在でもあります。
「同じケガとか長いケガをした人には、一人も諦めないでほしい。自分もケガをして同じようなケガをしてる人はいるんだなということを調べたりした。バレーボルの選手だったり、サッカーに限らずいろんな競技の選手がケガから復帰してやってるんだなというのを見て、自分自身もまだできるんじゃないかと思えたり、できるんだということを、常に思うようにしていました。そういうことが自分の力に変わったと思います」
精神的な逞しさは以前から持っていた中村選手ですが、さらに逞しく進化を遂げています。
「キャンプ前はこなすところからだったけど、徐々にサッカー選手としての質を上げていかなければいけないし、いま上げていく準備ができたところ。チームのことをしっかりやらなければいけないということは基本で、プラス自分のいいところを出すということに、これから持って行けるかなと思います。その段階にきてると思います」
久しぶりにボールを蹴った時には、こんなに楽しいものかと改めて思ったという中村選手。
「やっぱり楽しいですね。チームが勝てるように、自分の力を最大限に出す努力をする。ただそれだけです」
淡々と語る中に、秘められた想い。応援せずにはいられません。