監督・選手コメント
J1第23節 柏vs湘南 試合後監督・選手コメント
【監督コメント】
●曺監督 総括
お疲れ様でした。
平日のアウェイゲームにもかかわらず、足を運んで頂き、最後まで声援下さったサポーターの皆さんには感謝しています。
この前、悔しい負け方をして、今日なんとか切り替えて選手たちと共にやっていこうと準備をしていたんですけど、残念な結果になって、そのことを考えると非常に悔しい想いです。ただ、自分たちがやるべきことをもう一度信じる力というものが、チーム全体でも必要だと思っていますので、次の試合に向けて早く切り替えることが大事だと思っています。
前半、最初からいい形で進めることができて、決定的なチャンスもあったんですけど決められず、先にとられてしまい、追いつきましたが、後半1-2にされてしまった。我慢することも考えたのですが、我々はどうしても勝点3がほしかったというのがありましたので、逆転できる形に少し早く動いてみたんですけど、そのことが3点目、4点目、5点目を食らって試合を終わらせてしまったという風に思います。結果で話をするとそういうことになると思うんですけど、選手たちは本当に僕のやろうとしていることに100%向き合って、出た選手も、ベンチの選手も、湘南にいる選手も、やってくれていると思うので、この結果に関しては監督の僕の責任だと強く思っています。
ただ、我々はJ1に上がって1年目で、まだJ1での経験の浅い選手の多い中、そういう選手たちに悪いことばかりを言い続けても、3日後、1週間後、1か月後、1年後にいいサッカー選手になっているかどうかということは非常に疑問なので、もちろん負けてしまったらまったく意味がないと言われればそうかもしれないんですけど、僕はやるサッカーやスタイルなど、彼らに自信をもってやらせることが、いま僕ができる最大のことだと思うので、そこは自戒の意味も含めて反省もしながら、選手たちにいい材料、いい言葉をかけられるように日々やってきたいと思っています。
●曺監督 質疑応答
–選手に自信を持たせるということだが、今一番必要なのは言葉掛けなのか、練習方法なのか?
もちろんサッカーは勝ち、負け、引き分けしかないので、精神的にフレッシュになって、このことを引きずっても仕方ないので、切り替えは必要ですし、逆に自分たちのやろうとしていることがゲームに対してうまく出ていないのであれば修正しなければいけない。練習方法も言葉掛けも含めてなんですが、やろうとしている本質や骨格は変えるつもりはないというか、そのことに関しては継続してやることが我々湘南ベルマーレの最後の力になっていると思うので、まだ11試合ありますので、その11試合でどれだけ勝点が取れるかというところと向き合ってやっていきたいと思います。
–今日システムを変えた狙いは?
柏さんが3バックか4バックか分からないところがありましたが、ジョルジ ワグネル選手と狩野選手のところが内側に入ってサイドバックを上げていくというのはどの試合を見てもそうだったので、あそこのところに人を掛けながら、逆にカウンターで点を取ろうと思っていました。前半に1点取られたところは少し動かされたところはありましたけど、大きく言えばその形が破綻になったかどうかと言えば、そういうことでもないと思います。そのシステムはずっとやってきていることなので、相手にとって一番いいことをやったつもりです。結果、システムを変えてやった中で点差を離されたことを言えば、そのマネジメントも僕の中でまだまだやっていかなくてはいけないと思っています。
ただ、あのシステムの狙いは狙い通りというか、柏さんのエネルギーを削ぎながら自分たちの良さを出すというところを言えば、5点を取られて言うのもなんですけど、前半に関してはそこそこうまくいったと思います。
–後半、ウェリントン選手を入れるなどいろいろ変えたが、混乱の原因になったのか?
前のほうの並びはそんなに変わりませんが、後ろがクロスの対応とか最後を守る3分の1のところは慣れていないところが出てしまったのかという感じはします。ただ、こういうふうに変えてやって、追い付いたり、逆転したこともあるので、それは僕の中では、僕が結果論を言うのはおかしいですけど、リスクを冒してやっているところで、逆に食らってしまったという現実が残っているだけで、やったことに関しては後悔しているわけではないです。
●ネルシーニョ監督 総括
今日、特に前半は守備に波があった入りだったと思います。非常によく走る若い相手チームにかき回された感がありまして、前半を通してゲームリズムを定めきれなかったと思いました。ハーフタイムの修正はその守備のところだけでした。マークをはっきりと、ボールにタイトに行けるように変更を促して、選手たちは後半は非常に全く違う内容で、特に良い守備から後ろに偏ることなく、前に残せてスペースをうまく突いた攻撃を展開できました。後半、全く違うチームとして立て直してくれました。
●ネルシーニョ監督 質疑応答
–前半、湘南にペースを握られた中で、選手たちは非常に落ち着いて対応できたと思うが連戦の中で選手たちの精神的な部分はどう感じたか?
私からハーフタイムに選手たちに注意したことは内面的なこともあります。このゲームを勝って終えるためには今の姿勢を変える必要がある。ゲームの内容的にも良い守備をして、そこから相手の空いてくるスペースを突いていく。その道が見えてくる。彼らはそれに気付き、信じて行動に変えて、ゴールに結び付いたと思います。
–湘南は守備を固めるチームではないので、耐えていればカウンターが決まると想定されていたか?
今日の試合までの準備期間で、映像を含めて相手のことは話して伝えてありました。うちが偏らず良い守備ができれば、カウンターが効果的に展開できると、相手も引いてしまえば堅くなりますけど、ある程度彼らが攻めてきた後の奪い方、守備の形は重要視してきました。
–工藤選手が出場停止明けで2得点を挙げましたが、評価は。
彼はシーズン通して成長を続けている選手だと見ています。もともと波のない選手ですから、技術もしっかりしていて、今年はチームの中で結果を出しながら、個人の決定力、チーム決定力というところでも貢献してくれていると思っています。
【選手コメント】
●大竹洋平
何回かボールをうまく裁くことはできたと思いますが、ただ、いつもチームが勝てていないので、悔しいです。
(立ち上がりはいい形だったと思うが?)間でボールを受けてというのは自分の持ち味だと思うので、うまくできたと思うんですけど、そこからのラストパスの精度だったりシュートまでもっていく場面をもう少し作っていければよかった。
守備の時間が途中から長くなってしまって、前半はうまく耐えて最後に点がとれたんですけど、後半も失点をせずにいきたかった。1点をとられたとしても、また同じ形でとられるのではなくて、ズルズルいかないように踏ん張ることが大事だった。チームとしてもっと踏ん張れるように、自分ももっと声を出してやっていかなければいけないと思っています。
●永木亮太
後半、最初のチャンスはうちでしたが、決め切れず、最終的に5点も取られてしまった。5点も取られたのは初めてですが、クロスの対応や、自分たちの気持ちも少し切れたところがあったので、そういうところを含めてまだまだ力不足だと感じます。
残り試合、本当に死に物狂いで戦います。J1に残りたいと思うので、その気持ちを全員で持ってやっていきたいと思います。
(2点取った攻撃面について)立ち上がり、カジ(梶川)や洋平(大竹)、ステボが崩していくことができていた。あの流れで点を取れればもっといいチームになると思います。それはずっと課題にしているところです。まだまだ力不足ですが、90分通して2点取れたことは今日唯一よかったところだと思います。
●梶川諒太
前半立ち上がりは洋平(大竹)とかにボールをつけられていい形で攻撃できたと思いますが、前半途中から押し込まれて自分たちがボールを持つ時間が少なくなり、なかなか前にボールを入れられなくなった。締められたときにどうするか、自分の位置とかをもっとしっかり考えないといけない。また相手のSBのところになかなかプレスをかけられなかった。自分が行かざるを得なくて、そこで空けたスペースをまた使われて後手に回る部分が多かった。コバショウ(古林)が出られないときにどうするべきかもっと早い段階で気づかなければいけなかったし、プレスをかけるにしても完全に後手だったので、ただただスペースを空けて相手の思うつぼだったかもしれない。
(次節に向けて)中2日だし、精神的にも肉体的にも切り替えてリフレッシュして向かうしかないと思います。
●島村毅
前半はしっかり取り返して、アグレッシブに前に攻撃的に行くことができていたが、後半、時間が経つにつれて横からのボールに対応を難しくさせられた。フリーで上げられて質の高いボールが来て、崩れるかたちを何本もつくられてしまった。ゲーム中にもっと修正できればよかったんですけど、波に乗せてしまい、うまく対応できなかった。
本当に悔しいですし、切り替えて前を向いてやっていきたいです。
(相手のインサイドプレーに対して)シャドーの二人にもう少しスライドさせるコーチングができたらよかった。前半を踏まえて後半しっかり埋めようと思ったが、相手の巧さにスペースを使われる部分が多かったし、サイドを破られて戻してクロスというかたちもたくさんあった。そこもまずは深い位置までボールを運ばせないことが大事だし、戻されてもしっかり違う選手が行けたらよかったと思います。
●ステボ
負けて非常に悲しい気持ちです。シンプルなクロスで失点してしまった。湘南は非常に若いチームだがいいチームです。これからもっともっと経験を重ねていくことが必要です。後半の立ち上がりに失点をしてしまったことも含め改善しなければいけない。
他の残留争いをしているチームが勝点をとったこともあるので、この後の試合で我々も絶対にとっていかなければいけない。次の試合は僕自身も点をとってチームを助けたいと思います。
サポーターに申し訳ないと伝えたい。彼らは我々を助けるために来てくれて本当に有難い存在です。次の試合は200%の力を出して絶対に勝利したい。
(JリーグとKリーグの違いは?)Jリーグのほうが“サッカーをプレーする”という印象です。韓国はイングランドのプレースタイルに近くて、日本はスペインのプレースタイルに近いと思う。僕自身はJリーグにほうがプレーしやすい。テクニックで多くのチャンスを作ることができる。大竹のような素晴らしい選手と一緒にプレーでき、彼のお陰で二度三度、ビッグチャンスを作ることができた。そういう意味でも日本でプレーするほうが合っていると思います。