馬入日記
【馬入日記:6月1日】リハビリに励む日々。古橋選手インタビュー
中断期間に入り、チームは2日まで約1週間のオフ。
6月3日から、7月の再開に向けてトレーニングがスタートします。
このオフ期間、他の選手よりもリハビリ選手たちは早めに練習再開。
復帰に向けて懸命にトレーニングに励んでいます。
4月10日、アウェイのヤマハスタジアムで行われた磐田とのナビスコカップ。
前半15分に古橋選手が負傷交代。左アキレス腱の断裂で全治6ヵ月という診断を受けました。
「ケガをして2ヵ月弱ですけど、リハビリ自体は順調です。いまは本当に地味トレですね。外も出られないし足も不自由なのでストレスは溜まりますけど、やるしかないので、その日その日に与えられたメニューをしっかりこなしてやっていくことしか考えてないです」と古橋選手。
ケガをした瞬間を振り返ると…
「すごい衝撃でした。痛みというよりも後ろから誰かに蹴られたような衝撃で、でも誰も蹴ってないって言ってたからこれは大きなケガだなと感じた」と。
すぐに運び出され応急処置を受けた古橋選手。ピッチサイドで試合を見て、試合後は松葉杖をついていました。印象的だったのは古橋選手の振る舞い。自分でも覚悟するような大きなケガと感じながら落ち込むような素振りを一切見せませんでした。
「なんとなくすごく大きなケガだなって自分でも分かっていたけど、そこで泣いてても仕方ないしへんに落ち込みたくなかった。その時はあまり何も考えなかったですね。もう復帰できるように頑張るしかない、と。アキレス腱が切れたらすぐに分かるって言われたし、先生にもロッカールームでそんな感じで言われてたから、仕方ないという感じでした。夢ならよかったんですけどね、夢じゃなかった」
手術は試合の翌日でした。
「早く治すためにはすぐにやったほうがいいと言われたから、迷わず次の日にやってもらいました。これまでのケガは長くて3ヵ月くらいで、これだけ長いリハビリは初めてのことです。今は、あまり先を見ても仕方ないから、その日その日に集中してやっていくしかないと思っています。でも本当に少しだけど、徐々によくなってきてる感じがしているから、そういう実感があるだけいいですね。でも、この先そううまくはいかないと思うし、それはしっかり覚悟しておかないと。うまくいかなかった時のことも考えておいたほうが、そうなった時に慌てることもないと思う。そんなに簡単なケガじゃないから、それを自分で分かっていれば大丈夫だと思う。慎重に、注意しながらやっていきたいと思います」
とにかく1日1日やっていくしかない、と古橋選手。
どんな時も揺るがぬ気持ちの強さはさすがです。
ところで、今のチームを見てどんな風に感じているのでしょうか。
「試合を見る度に成長してるなっていうことは感じます。最初の頃より。みんな落ち着いてるし、アグレッシブに自分のよさを出そうとしている。そういう成長が見られるからこれからが楽しみですね。いろんな選手が試合に出られてるので、経験を積んでもっともっとよくなっていくんじゃないかと思っています。ただ、この前の広島戦は、内容がらしくなかったかな。相手をリスペクトしすぎてもよくないので、もっと自分たちらしくやってもいいのかなと思いました。そこは曺さんが一番分かってるところだと思いますけど」
若いチームの中でこそ、やはり古橋選手や下村選手といったベテランの力が大きな影響力をもっています。
「ゲームに出てる選手が一人ひとりがリーダーシップをとれるようになっていけばいいと思う。もちろん試合に出たいなという気持ちは常にあるけど、みんないいプレーをしてるし、チームを見ていて心配はしてないですね」
ピッチに立てる選手がリハビリ選手の頑張りを見て奮起するということもあり、お互いに刺激となったり支え合ったりしているようです。
「人それぞれに、大変だと思う。出てる選手は出てる選手で、勝てなかったりプレーがうまくいかなかったりで大変だと思うから、そんなに変わらないんじゃないかな。やっぱり試合に出るってそれくらいのプレッシャーがある。精神的にもプレッシャーがかかるからしんどい部分はあると思う」と古橋選手。
まだもう少し、リハビリの時間が続きます。
気にかけてくれるサポーターの皆さんに、最後にメッセージを。
「リハビリは順調に進んでるので、このままうまくいけば10月とか11月くらいに練習に合流できるのでそこを目指してやっていくのみです。チームは、今は順位が下のほうですけど、若いチームなのでこれからもっともっと上にいく可能性をもっていると思います。信じて応援してもらいたいです。僕の心配は大丈夫です。とにかく1日1日、地道にやっていくのみです」
ぜひ古橋選手やリハビリの選手たちの頑張りにも、温かいエールを!