監督・選手コメント
ナビスコカップ予選リーグ第4節 磐田vs湘南 監督・選手コメント
【監督コメント】
●曺監督 総括
お疲れ様でした。
2週間で4試合の3試合目ということで、2010年以来でしたが、このような素晴らしいピッチと環境で試合ができて、またそれをうちのサポーターも平日のアウェイの中、声援を送ってくれて、本当に感謝しています。
正直、スタートから開始15分くらいまでは何もできなくて、新しく出た選手も地に足がついていない状況でゲームが始まって、やらずもがなの失点を与えてしまった。前半、相手のミスに助けられて0-1でいけたところを、残り10分くらいからようやく自分たちのやろうとしていることに戻ることができて、後半もう1回リセットしてやっていこうとしました。相手の技術の高い中で、ボールがまわせることは分かっていたので、粘りながらいい形でチャンスを作ろうという狙いでやり、最後はパワープレーも試みたんですけど、なかなか1点がこじ開けられない試合でした。
ただ、キーパーを含めた最後の粘りや1対1、空中戦など、時間が経つことにできてきた部分もあったと思う。また、ボールの動かし方も時間が経つごとによくなっていったという印象があった。
というのは、我々が、こういうアウェイの地で滑るピッチで、慣れるまで時間がかかるというのは、情けない言い方ですが、まだまだ経験が足りないところがあります。ただ、試合の中で選手たちが感じて、それを修正していこうというものを感じることができた。
うちは今度中3日で、1日多く休養をとってレッズ戦に臨めるので、しっかりそういうことを頭に入れて、レッズ戦に向かっていきたいと思います。
戦術的なところで、ちょっと相手のシステムのところで少し変えざるを得ないところがあったんですけど、後半は2トップ、シャドーのところで人にしっかりいこうというところを話して送り出したんですけど、そのあたりのところは修正できていたと思います。前半15分がもったいなかったなという感じがしています。
●曺監督 質疑応答
–点差以上に攻められたが力の差は感じたか?
やはりボールをクリアにしないできちんと繋ぐとか、クロスボールをしっかり上げるとか、とったボールを失わないという部分ではまだ差があるなと思います。
ただ、差があるという前提で、うちのチームがまだ力がないという前提で、後ろに下がろうとは思っていないので、その差がある中で、今日初めてピッチに立った選手たちもいる中でのことなので、この経験を次に活かしてほしいと思うし、逆に活かさなければ意味がないと思っています。J1の中で自分たちがずっとボールを保持してやっていくということに繋げていくためにも、こういうところをやっていかなければいけないと思います。
–負傷交代した古橋選手の状況は?
詳しいことはまだ分からないのですが、そんなに軽傷ではないと思います。
–終盤のパワープレーが効果的だったと思うが?
正直、去年から監督をやっていて、1回くらいしかパワープレーをやったことがないのですが、それが得策かどうかというのは、練習もたくさんやっていないのでどうかなと思ったんですけど、今日の展開だと、前のほうにパワーをもってこぼれ球を狙ったほうがいいかなとゲームの流れを見て感じたので、最後に後ろ4枚にしてパワープレーをやりました。それがそう見えたのであれば、多少は効果があったのかなと思うのですが、ただ、パワープレーをやることによって逆に流れを握られることもたくさんあるので、そこのところは試合の流れを見ながらやっていかなければいけないと思います。ただ今日は、相手のサイドハーフも少し足が止まっていたので、外から起点にしていい形でイーブンボールを拾って、こぼれ球というところで勝負するのも面白いかなと思ってやりました。
●森下監督 総括
今日も平日の寒い中、たくさんのサポーターの方に来ていただいて、また90分立ち上がって声援を送っていただいたサポーターの方に感謝したいと思います。
ゲームのほうは、あえて、金園にプレッシャーをかけたいと思います。彼がゴールを決めていればもっと楽なゲームになったと思います。
●森下監督 質疑応答
–前田選手がだいぶ前を向いて仕事ができるように感じるが?
今日の遼一(前田)は本当に素晴らしかったです。得点をとったことはもちろんですが、フィーリングがよくて、ターンも非常にスムーズで、この間、代表の選手と歴然とした差はないと言いましたが、彼、伊野波、駒野の3人は本当に違いを見せてくれたと思います。
–伊野波が右サイドバックに入っていたがその意図は?
真ん中もできますし、後ろの3人は、どこでもやれるので、試合や相手によって変更する可能性もあります。臨機応変にできると思います。
–連戦の中あまりメンバーが変わっていないが?
それを言っていたら僕たちが目指しているところには到達できませんし、レッズさんなどはずっと同じメンバーで外国に行って試合をして帰ってきて結果を出しているわけで、そういう目指すべきところもあります。その連戦は選手にとっては幸せなことですし、僕もそうでしたけど、選手は休むより試合に出たいのが一番なので、その時に一番パワーのある選手を選んでいきたいと思います。
–金園選手にプレッシャーをかけた意味は?
僕は本気で金園は来年ワールドカップにいけると思っています。だからこそ、ああいう状況で決めていかなければサッカーというのは難しくなりますし、より厳しい国際舞台になればもっとそうですし、1回のチャンスしかないかもしれない。そういう能力があると思うし、彼はそういうプレッシャーを跳ね除けられると思うので。本当に期待しています。
–前節は先制点のあと押し込まれたが、今日は攻撃をし続けたが?
浦和の時はリーグの状況で、自分たちが勝ててないということと、リードしてそれを守り切りたいという心理が、僕の中にもあったかもしれません。
それが一番顕著だったのは、ゴールキックをすべてキックしていた。そこが今の状況の心理だと。
今日はそこをテーマに、やはり自分たちがサッカーをするんだ、と。選手はあれだけプレッシャーをかけてこられる湘南さんを相手に、もちろんできれなかった時もありますが、それはどこの世界のチームでもプレッシャーをかけられ続けたらなくすボールもありますので、でもめげずに最後まで自分たちのサッカーをやってくれたと思います。感謝しています。
【選手コメント】
●安藤駿介
前回の試合と今回の試合、2試合続けて1点に泣いている。無失点にしなければいけないと思うので、そこは後ろがもっと耐えなければいけないと思っています。
試合の入りがよくなかったので、なんとかそこで食い止められればよかった。もったいないと思うし、もっとやれるとも思っています。
最少失点でも負けは負けなので、ゼロで抑えれば負けることはないので悔しいです。
(後半、攻めに行って守りの人数が少なくもなったが?)攻めに行っているので、そこはディフェンスの能力で守れたところだと思う。そこでやられなかったことはよかった。最後まで引分けにできる希望があったと思う。
ただ、やはり簡単に点はとらせてくれないし、1点とったら守り切る力もあると思うので、攻守において1点を大事にしたい。
すぐ連戦なので切り替えて、無失点を目指してやっていきたい。僕のポジションはそこに尽きると思います。
●岩尾憲
(復帰戦でしたが?)始まる瞬間はいろいろ思い出すこともあって嬉しかったというか、こみ上げるものがありました。
やはりJ1のチームと初めて対戦して感じたことは多いですし、自分も普段からどういうことを意識してやらなければいけないかを身を持って感じることはできました。結果はすごく残念でしたけど、前向きに捉えてまた次に向かいたいと思います。
最初、緊張していて固く入ってしまった。徐々によくなっていったとは思うけど、もう少しボールにかかわって顔を出して、ということがやれたらよかった。守備に追われる時間も多く難しい試合でした。ただ経験できたことは大きなことなので、ポジティブに捉えたい。
以前、J2で徳島の試合で初めてボランチで出た時は、本当に情けないくらい何もできずに終わってしまった。それがすごく残っていたんですけど、そこから僕がどう変わったかということを少し楽しみにしていました。その時に比べると、まだまだですけど少しくらいは自分の良さも出せたと思います。
試合に出なければ分からないことがたくさんあると思うので、今日の経験を心に刻んで、前に進んでいきたいと思います。
●梶川諒太
今日はシャドーで出て、相手のプレシャーのはやさもあって全然ボールを収められなかった。本当に情けないなと思った。ああいうところで勝負できないと個人的にも成長していけないと思うので、どんどん相手の嫌がるところで受けて、やっていかなければいけない。技術的なミスも出てしまったし、あそこで収めないと、後ろからも上がってこれないし攻撃ができなくなってしまうので、申し訳ない気持ちです。
磐田は今まで戦った中で一番プレッシャーが厳しくて、2、3人きて潰されてしまうことが多かった。そういう印象を与えられてから、きてないところでもバタバタしたところがあったし、前半などは特に焦ってしまってミスにも繋がったと思う。前半の早い段階でそこを修正しなければいけなかったんですけど、なかなかうまくできずにズルズルいってしまった。
自分たちがやらなければいけないことを相手にやられてしまって、攻守の切り替えやどんどん前に出ていくというところなどは、見習わなければいけないと感じています。
(次に向けて)湘南のやろうとしているサッカーを続けていくしかないと思う。誰も焦っている選手はいないと思うし、できていることもあるので、続けていって自分たちのスタイルをしっかり確立していきたいと思います。
●吉濱遼平
不甲斐ないです。シュートを1本も打ってないし、前につっかけていくチャンスもなかなか作れなかった。それができなければ僕が出ている意味がないと思ってるし、それが自分の強みなので。今日できなかったことを課題にして、次はやれるように頑張りたい。
これがJ1か、ということを思い知らされました。隙間で受けることはできたんですけど、取りにくるときのパワーはJ2とは比べものにならない。ルーズにさせてくれるところはさせてくれるんですけど、くる時は奪い切る力があると感じました。背負わせてもらえなかったし、前を向いて仕掛けられなかったし、スペースに出る動きもできなかった。それが繰り返しできればもっと脅威になれると思うので、練習から意識して取り組んでいきたいと思います。
90分プレーするチャンスをもらったのに、何もできず本当に悔しいです。
J1のデビュー戦だからとか、そういうことは言い訳にしたくないし、本当にこれが差なんだなということを受け止めて、練習からやっていきたいと思います。