馬入日記
【馬入日記:4月9日】「誰よりも走って泥臭く」鎌田選手インタビュー
明日はナビスコカップ磐田戦、そして日曜日はリーグ戦の浦和戦です!
先週水曜日のナビスコカップ甲府戦で開幕戦以来の出場を果たした鎌田選手。
練習後に話を聞きました。
「甲府戦の時は1ヶ月くらいぶりの試合だったので、緊張はそんなになかったけど、自分の出来としてはあまりよくなかったかなと思います。勝つことはできたので、チームの勝利は嬉しかったんですけど、自分としてはもっとできるという想いもあって悔しさの残る試合でした」
土曜日の川崎戦でもスタメンフル出場。雨の中の激しい試合で力を発揮しました。
「フロンターレ戦でもチャンスをもらって、ピッチもピッチだったので、自分に有利だなと思っていました。裏に出されたり、ボールが伸びたりした時に、スピードを活かせると思った。1対1になっても、細かいことができるピッチではなかったので、自分の持ち味の1対1の部分をしっかり出せる試合ができると。そういうところは、実際にうまく対応できたと思います」と鎌田選手。
守備はもちろんのこと、縦につけるパスも印象的でした。
「甲府の時はけっこう前からプレッシャーをかけられたりして、なかなか縦パスを入れるチャンスがなかったので、川崎戦ではずっと狙っていました。僕のところでかなり時間があったので、始まってすぐに、これは前につけられると思ったので、前の選手にできるだけいい状態でボールをまわそうと思っていました。それが得点に繋がるような形になればよかった。ただつけるだけじゃなくて、シュートで終われるような、いい状態で渡せるような意識はこれからも大事だと思っています」
3月2日の開幕戦以来となる出場。
昨年、出場時間数ではチーム最多出場を果たした鎌田選手だけに、苦しい時期を過ごすこととなりました。
「やっぱり上で見ているのはしんどかったですね。正直、なかなか吹っ切れないというか、自分の中でやり切れないところがあった。最初の1、2週間というのはショックというより、なんで出れないんだろうという、出られないことに納得していない自分がいたので、しっかりプレーもできていなかった。そこから学ぼうといよりは、そんなことないのに…という逃げの姿勢が今思えばあったと思います」
しかし、そこから変化がありました。
「そういう逃げの姿勢をなくそうと思ってからは、調子も少しずつ上がっていったと思います。例えば、賢治さん(馬場選手)の姿勢を見て、賢治さんも苦しい状況かもしれないけど、絶対に投げ出すような姿勢をとらないで、自分でなんとかしようっていう気持ちで毎日やっているところを見て、僕もやらなきゃなって思った。賢治さんがメンバーに入ったりして、自分はまだ入れなくて悔しい部分もあったけど、やっぱりそういう人にチャンスがくるんだなって思ったんです」
昨年は感じられなかったことを、感じる時間でもありました。
「チーム全体の頑張りを感じることができた。試合に出ていない選手もみんなで声を掛け合って、出ていない選手がチームを支えているんだなということも改めて思った。そういう選手の支えがあって、チームとして戦っていくのがうちのよさでもあることを感じられた。僕は少し謙虚な姿勢を忘れていたところもあったと思う。慢心していたわけじゃないけど、もっと高いレベルに成長しようっていう意欲が薄れていたと、今は思います」
「そして一番は…」と鎌田選手が言ったのは…
「曺さんの僕への想いというのを、僕がその想いをさらに越えるものを目指していかなきゃいけないと最近はすごく思うようになってきた」と。
それは、「曺さんの中では、こういう選手になってほしいというのがあると思うんです。そういう求められているものに応えられず、なかなかメンバーに入れなかったと思う。今は、自分が曺さんに求められていることをやるというよりは、自分がそのさらに上を目指してやっていかなければいけないと思うようになった。すごく悔しい期間だったけど、成長するための時間だということは感じていたので、何かここで得なければいけないと思った。どうにかにして変えていかなければいけないと。それで辿り着いたのは、曺さんの想いを越えるということだったんです」と。
鎌田選手にとっては、プロになる前からお世話になってきた監督。
監督がどれほど選手のことを想ってくれているか、メンバーから外れようとも、いつも選手は感じています。
さて、今後に向けては。
「出るからには、マッチアップしている選手には絶対に負けたくないし、守備だけじゃなくて、奪いにいってゴールに近づくようなプレーを出したい。チャレンジするだけじゃなくて、チャレンジを次は成功にして、自分の自信にも繋げていくことをやっていきたいと思います。それから、常に謙虚な姿勢をもって誰よりも努力するということ。試合に入った時には、ピッチに立っている選手の中で誰よりもユニフォームを汚すような泥臭さが必要だと思う。うまさはないので、泥臭くやって、誰よりも走って、そういうところでナンバーワンを目指していきたいと思います」
様々なことを想い、過ごした1ヶ月。
逞しさを増した鎌田選手に、ぜひご期待下さい!!