馬入日記
【馬入日記:9月13日】魂の一発で劇的勝利!ダービーを制す
大きな大きな、一勝でした!
89分、痺れる決勝点!決めたのはやはりこの人、坂本紘司選手でした。
11,888人のご来場をいただき、スタンドからの熱気がダービーをより盛り上げました。
今季3回目となる横浜FCとの神奈川ダービー、ベルマーレは全勝を果たしました。
試合はなかなか動きませんでした。互いに決定機はあるものの決め切ることができず時間ばかりが過ぎていきます。
栃木、岐阜と2試合続けてのドローの後で迎えている試合だっただけに、勝ち切ることが何よりも重要でした。
時間が刻一刻と刻まれる中、89分にドラマは起こりました。
猪狩選手のパスを受けた中村選手が潰れながらも走りこんできた坂本選手へパスを繋ぎます。
そして、坂本選手が渾身の右足シュート!
横浜DFやGKの間をすり抜け、ゴール右に見事決まりました。
「その瞬間のことは、ほとんど覚えていません。ただ、無心で撃ちました」と坂本選手。
7ゲートへ、そしてゴール裏8ゲートへと走りこみ、猪狩選手、中村選手が飛びつき倒されるという歓喜の瞬間が訪れました。
スタンドも一斉に狂喜乱舞となり、坂本選手同様に「ゴールの瞬間のことは覚えてない」というサポーターの皆さんの声を多く聞きました。
試合はそのまま1-0で勝利。大きな一勝を掴み取りました。
「本当はもっと早い段階でとりたかったのですが、最後まで諦めず巡ってきたチャンスに決められたことはよかった。今日は本当に勝点3をとれたことが全てです」と坂本選手。
試合後、反町監督が会見で「サッカーはミスのスポーツ。ボールを前に運んでのミスは仕方がない。横浜FCのようにしっかりと2列つくって、自陣にリトリートして包囲網をつくってくるとなかなか点は取れない。それならばこちらから飛び込んでいかなければいけない。飛び込んでいくには勇気もいるし、カウンターのリスクもある。そのギリギリのところで最後の得点はクサビのボールにギリギリで触り、そこで坂本が入れた形です」と話していました。同様に、坂本選手もチャレンジし続けることの意味を語っていました。
「ミスが増えるとリズムを掴むことは難しいけど、うちはそれでもミスを恐がらずにやるということを徹底して戦いました。ミスになろうともゴールに繋がるサッカーをしようとチャレンジし続けました」。
厳しい試合がまだまだ続きます。
残り試合は12試合。しかも次節は、アウェイの地でセレッソ大阪との対戦です。
「開幕の時から昇格をするという気持ちでやっています。毎試合、強く思いながらのこの12試合を戦っていきたい」。
坂本選手の2試合連続となる魂のこもったゴールは、決して偶然ではないと確信するものでした。
そして、勇志湘南賞に選ばれたのは、中村祐也選手でした。
猪狩選手からのパスを受け、潰れながらも送ったラストパスにより、得点が生まれました。
「猪狩がうまく前を向いて自分を見てくれた。紘司さんへのパスはたまたまでしたが、紘司さんがうまく走りこんでくれた。チームのコンセプトとしては目指していたものだったので、うまくいってよかった」と中村選手。
試合後、ロッカーから出てきた時には「個人的にはまだまだできていない部分も多い。技術的な問題もあるし、もっとアグレッシブにいかなければいけないと感じています」と冷静に自身を省みていました。
今日の試合は、いつも7・HIDEゲートで中心となって声援を送ってくれているサポーターの皆さんが8ゲートへと移動しました。
あんなにもゴール裏に人が入り、ゴール裏から声と太鼓の音を聞きながら試合をするということは、ほとんどの選手にとって初めてのことでした。
1999年、つまりJ2に降格する前までは、サポーターの定位置は8ゲートでした。
J1へ行くんだという気持ちを込めて、8ゲートへ“戻った”という記念すべき試合でもありました。
さぁ次節はセレッソ大阪戦!皆さん、大阪へ行きましょう!!