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【ボイス:8月28日】三平和司選手 2010年シーズン加入内定記者会見
【株式会社湘南ベルマーレ 強化部 大倉 智部長】
本日はありがとうございます。来季以降、神奈川大学の三平和司選手の仮契約を行いましたのでご報告いたします。それと同時に、特別指定選手の登録を済ませております。すなわちJ2のリーグ戦に出られるという段取りを取っております。
地元の選手で去年も特別指定選手として4試合78分出場して1得点と、戦力としてプレーしてもらいました。名前は明かせませんがJ1数チームと競合しました。最後は三平くんの決断に、非常に嬉しく感謝しています。地元ですので大切に育てるというか、もうユニバーシアード日本代表のセンターフォワードを張っていますので、即戦力という意味合いも含めて見守っていきたいと思っております。
クラブとして非常に喜ばしいことで、現場一同そう思っております。
あとで大森監督からもお話があると思いますが、地元の子である意味無名だった選手を、神奈川大学の大森監督がここまで育てたということは、大森監督の手腕、本人の自覚もそうだと思いますが、そういうものが上手く合致してここまできたのではないかと思っています。
そういった趣旨でございますので、よろしくお願いいたします。
【神奈川大学サッカー部 大森 酉三郎監督】
今、大倉強化部長からお褒めのお言葉をいただいたのですが、地元の選手なので中学と高校の指導者とも連携してという形で、そういう関係が彼の成長につながったのかなと思っております。
また、個人的にも関係が深いベルマーレさんと大倉さんの下に送って、また引き続き彼がただピッチの中だけではなくて、地域に影響を及ぼすような大きな選手になってもらいたいと思っております。
先ほどの話にも出ていましたが、ユニバーシアードという大会で経験をさせていただいて、日本の学生の日の丸をつけたという中で、彼自身学生の中では少し自分の名前を守るという状況になっておりますので、またカテゴリをひとつ上げてJリーグの舞台の中でまた一からの出直しで-彼は1、2年の頃はもう少し野性味のあったプレーヤーですので-そのあたりの野性味あふれるプレーを、湘南の暴れん坊の一員として早く活躍してほしいなと思っております。
【神奈川大学サッカー部 三平 和司選手】
こんにちは。神奈川大学の三平和司です。
今回、湘南さんに一番早くオファーをいただいて地元ということで、色んなチームからのお誘いはあったのですけれど、大倉さんや小原さん(強化部スカウト担当)などの熱い支援をしていただいて、このチームでお世話になることに決めました。
今年J1に上がるか上がらないかという争いをしているのですけれど、そこに少しでも貢献できたらいいなと思っています。そして来季からは始めから試合に出るという気持ちで、頑張っていきたいと思っています。
【質疑応答】
Q.ユニバーシアード大会6試合で1試合出ていませんが、5試合やってみて自分の力が世界に通用すると思いましたか?
A.そうですね、やっぱり通用する所と通用しない所がはっきりしたので、これからサッカー選手としてその足りなかった所を克服して、将来は海外でプレーしたいなという気持ちはあります。
Q.通用しない所はどんな所?
A.「ハングリーさ」や「体の強さ」という面で通用しなかった所があるので、そういう所をしっかり鍛えていければいいなと思っています。
Q.3月のヨーロッパ遠征と鹿児島(デンソーチャレンジカップ)に出ていませんが、それは故障で?
A.ちょっと怪我してしまいました。デンソーチャレンジカップの前にちょっと怪我をしてしまって、鹿児島にも行く事ができませんでした。
Q.もうすっかり治りましたか?
A.はい大丈夫です。
Q.将来はこういう選手になりたいという夢はありますか?
A.一番は、お客さんが見ていて感動させられるような選手になりたいと思っています。
Q.複数のオファーがあったというお話ですが、このクラブに決めた一番の理由は?
A.3年の時に特別指定選手にさせていただいて、すごくいい経験をさせていただいたということもあります。地元でやれるということで親孝行にもなるかなということもあって、それで選びました。
Q.子どもの頃から、その人のようになりたいという憧れの選手はいましたか?
A.小さい頃は三浦知良選手のようなスーパースターになりたいと思っていました。
Q.憧れの選手は海外にはいますか?
A.海外はあまり興味がなくて。日本しか見ていなかったです。
Q.三浦選手を越えたいですか?
A.そうですね、はい。一緒にもやりたいし、越えたいです。
Q.去年湘南に参加して、手ごたえはありましたか?
A.出来ない事が多くて、自分のプレーを出し切る事ができなくて、すごく悔いが残ったので今年こそという想いがあります。色々なチャレンジをしたいと思います。
Q.ずっと秦野だという事で、ベルマーレを見てきたと思いますが、湘南ベルマーレというチームに対するイメージは?また、自分のFWとしての役割のイメージと、これから戦っていくチームの中での役割を。
A.ベルマーレのイメージは、初めてここに練習に来た時からファンの方々がすごく温かい感じがしました。特別指定じゃなかった短い期間ですが、その期間でも神奈川大学の試合を見に来てくれるベルマーレのサポーターさんがいて、この地域がすごく温かいなというのがイメージです。
試合での自分の役割というのは、FWなので点を取るというのがまず第一にあるのですが、それ以外にも今、神奈川大学でも大森さんに指導してもらっているのですが「ハードワーク」という所で、チームに貢献するという事がすごく大切ということを感じているので、点を取る事も大切ですがまずチームに貢献するという所を頑張っていきたいと思っています。
Q.自分の得意とする点を取るスタイルは?
A.高校の時までは結構脚で取りたいというよりは、綺麗なシュートを決めたいという方だったのですが、大学に入って大森さんと出会って「1点は1点」という事と、大森さんはすごく泥臭いプレーが好きで「頭で突っ込んでいけ」というのが多いので、これからはそういう泥臭いゴールをたくさん決めていきたいと思います。
Q.何歳からサッカーを始めたのかと、サッカーを始めた時の動機を。
A.始めたのは3歳か4歳ぐらいだと思うのですが。始めたきっかけは親のつながりというか、親の友達の息子さんが自分と同じ年でサッカーをやっていたので、それで始めました。
Q.(大森監督に質問)三平選手はどういう選手ですか?
A.【大森監督】まず彼と一緒にサッカーをやりたいなと思ったのは、彼が高校生の時でした。彼の高校で練習試合をやりまして、すごく動きがシャープでした。今もちょっと細いのですが、その当時はパワフルさじゃなくてシャープさがあったのですが、その中で体が太くなったりしたら面白いかなと感じていました。
あと非常に親に愛されている子なので素直だという事。という事で、4年間―僕もそんなにサッカー選手としてキャリアがある指導者ではないのですが―そのへんのサッカー好きのおっさんから何か吸収してくれるような素直さがあるかなという事で、彼とやりたいなと思いました。
そういう中でそのシャープさを活かしながら努力して、神奈川大学が関東2部から1部に上がる時のシーズンでは、今水戸で活躍している荒田選手に次ぐ18得点を取って、神奈川大学の初の1部昇格に大きく貢献してくれました。
そんな中で結果を残しつつも、常に次の目標を自分の中に思い描いて努力する選手ですね。それはピッチの中だけではなくて、今年から神奈川大学は去年からの先輩の活躍もあって、練習場が人工芝になって新しいクラブハウスも出来たのですが、その前は皆さんが顔をしかめるぐらいのクラブハウスでした。そこのトイレとかですね、彼がいつもゴム手袋をして後輩を引き連れてトイレ掃除をしていました。
得点王になっても、3年になってもそういう姿を忘れる事はなかったので、今後もそういう姿勢を失わずに頑張ってほしいなと思っています。
Q.湘南の練習にはいつ来れるのですか?大学リーグが終わってから?
A.【三平選手】リーグ戦中も1週間、2週間空くときがあったら参加したいと思います。
【大森監督】彼は非常に優秀な学生で、ほとんどの単位を取り終わっているので。学生とは練習時間が違いますので、朝と午後とベルマーレさんの練習に出て、夕方から大学の練習に来るという形でやりたいと思います(会場笑)
Q.強化部長から三平選手に期待する事とは?
A.【大倉強化部長】そうですね。彼を見たのが丁度大学2年ぐらいの時だったか、大森監督から面白い選手がいるよという事で。第一印象は非常に動き出しが早い。石原直樹のようなバネと動き出しの速さがあるなという印象がありました。大学3年の時に特別指定で見させていただいて。彼の特徴はある程度現場の方も理解していて、サイズは大きくないのですが、動き出しと得点力というのは非凡なものがあると思っています。ヘディングの強さもありますし、先ほど本人が言っていましたハードワークが出来るようになってきています。十分今のJ2の舞台で戦力になり得るんじゃないかなと思います。
先ほど大学(リーグ)なのかベルマーレなのかで、今大森監督と綱引きがありまして。J1昇格の為に貸してくれるのか、それとも神奈川大学の降格圏内にまだいますので(会場笑)、どっちにするかこれから始まるのですが。いずれにせよ、そういった所に期待していますので、十分やっていける素材だと思っています。
Q.インカレの出場は難しそうですか?
A.【大森監督】いや、そんなことはないですね。インカレ圏内も近いですし、下も近いですけれど(会場笑)僕は上しか見ないので。もちろん狙っています。
やはり彼がチームの中でも大きな存在ですし、僕の中としては継続して大学のチームを見てもらってて、前期もそうですが苦しみながらも彼がいない中でもチームのポジションをキープしてですね。彼がいない、彼がより高い領域で挑戦できているという事は、彼のポジションが空くわけですし、4ヶ月も経験させていただけるというように前向きに考えて、彼には彼の実力に合ったステージでどんどん経験していってもらえればなと考えております。ただ彼は責任感が強いので、献上しても戻ってくると思うのですけれどね(笑)
Q.今、大学では背番号10番をつけていますが、来年の背番号の希望がありますか?
A.【大倉強化部長】今年は特別指定選手で36番ですが。
【三平選手】36番で!監督の名前が「酉三郎(ゆうざぶろう)」なので(会場笑)
【大森監督】僕のメールアドレスもそうなんです。アルファベットのUに36で「ゆーざぶろう」で。こうやっていつもからかわれているんです(笑)。