馬入日記
【馬入日記:8月28日】湘南スタイルを貫く。大槻選手インタビュー
日曜日の栃木戦、またも痺れる一戦でした。
立ち上がり、栃木にペースを握られ先制を許します。しかし、古橋選手のフリーキックが直接決まり同点。さらに下村選手が左足で放ったボレーシュートが決まり逆転!
日頃からチームを支えるベテラン選手のスーパーゴールが生まれ、スタジアムは歓喜に沸きました。
1点差のまま、最後の最後まで一進一退の攻防。終了のホイッスルが鳴った時は大きな歓声に包まれました。
終了間際、緊張感高まる中でピッチに姿を現したのは大槻選手。
90分での出場。アディショナルタイムは5分でした。
「実は山形戦の試合後、曺さんに怒られたんです。同じように残り5分くらいに交代出場したんですけど、その5分っていうのは技術的に何かするということよりも、パワーを出さなければいけない時間帯だった。にもかかわらず、その姿勢が出せず、もっと戦ってほしかったんだと言われました。最後の時間帯になると技術とか以上に、最後は気持ちが大事なのに、それが出せなかった。だから、同じ残り5、6分くらいだったし、ここで前と違うというところを見せないといけないと思った。少し勢いがなくなっていたから、自分がここでパワーをみせたら絶対に勝利が近づくんだと思って入りました。すごく緊迫していたんですけど、ビビることなく、前向きな気持ちで楽しもうと自分の中で思った」
試合後の会見では曺監督が「山形戦の後にきつく怒ったんですけど、今日は本当にそういうことを学んで、前に行く力を出してくれた。最後の5分、本当にまた前にエネルギーを出してくれた。これがやっぱチームなんだという話をしました」と話していましたが、改めてベルマーレは“全員で”戦っているんだということを感じる試合となりました。
「弱気なところが出たら、絶対に裏目に出てしまうと思ったので、前向きな気持ちを自分からどんどん発信していこうと思いました。学んだことを出せたことが一番嬉しかった」と大槻選手もひとつ手ごたえを掴んだ様子でした。
8月12日の福岡戦では、スタメンのチャンスを掴み前半からアグレッシブにプレーするも、前半終了間際で負傷し途中交代となりました。
「ケガで悔しい想いをして、早く復帰したいという気持ちでした。みんなにもいろんな言葉をかけてもらって、苦しい時にみんなに支えてもらいました。改めてこのチームは一体感があるなと感じて、そういうところが今の結果に繋がってるんだと感じました」
今年プロ1年目。
試合経験、悔しい想い。いろいろなことを経験する中で自身の変化はどんな風に感じているのでしょうか。
「一番は、1週間の準備が変わりました。試合に向かうまでの準備という意味では、月曜日から1日1日をホンマに大切にするということの大切さを感じています。明日やればいいとかじゃなしに、練習の瞬間瞬間を大事にすることが試合に繋がっていくということを実感しています。それでうまくいかなかったとしても、また次の1週間で一生懸命やることによってその先に繋がっているんだと思います」
監督が見てくれている、チャンスを与えてくれるというものがチーム全体にあり、選手それぞれの気持ちは常に高く保たれています。
「たとえベンチに入らなかったとしても決して諦めずに、次の準備をすること。僕が一番重要なのは、ベンチに入らなかった時の次の練習であったり、練習試合であったりそういうところ。苦しい時にダメやなって思ってしまいがちですけど、苦しい時に頑張れたり、自分に鞭を打って頑張れることが一番大事なんだと感じています」
ちょうど月曜日には、大槻選手の出身校である大阪学院大学との練習試合が行われました。
大阪学院大は毎年この夏の時期に関東遠征を行っているそうですが、大槻選手はちょうど1年前、この関東遠征でベルマーレと練習試合をした時に目に留まり、練習参加、そしてプロへの道が拓けたのです。
「その練習試合まで、JFLは少し話があったんですけどプロの誘いはまったくなかったんです。練習試合の後、大倉さんから“練習参加しないか”と言ってもらって…。4回生のちょうど今の時期なので、JFLに行こうかと思ってたところでチャンスをもらったんです。諦めずにやってきたら、そういうことに繋がるんだと思いました。それからちょうど1年です。早いですね」
ちょうど1年が経ち、様々な経験を重ねてきました。
そしてシーズンは残り11試合というところまできています。
「最近、外から見ていて立ち上がりで勢いを出せていないという印象を受けているので、自分たちの原点である最初から勢いをつけていくという試合をしたい。湘南スタイルを貫いて戦っていきたい。しんどくても、“あぁきつかった”って思う時でも、そういう時のほうが達成感がある。終わった時にもうこれ以上動けへんわ、と思うくらいのほうが達成感があるし、やってて楽しいです」
変わらぬスタイルを貫き、11試合を全員で駆け抜けます。
次節は、アウェイで京都サンガとの対戦です!
※そして次回ホームゲームは草津戦!スペシャルエキシビションマッチも開催!
http://www.bellmare.co.jp/61474