馬入日記
【馬入日記:5月31日】「これがベルマーレらしさ」坂本選手インタビュー
アウェイでの北九州戦まであと2日となりました。明日はもう移動日です。
今日は練習後、坂本選手に話を聞きました。
まずは前節の徳島戦について。
めまぐるしく状況の変わる激しい試合を戦い、感じていることはどんなことでしょうか。
「やっぱり“勝ちたい”と常に思ってるし、そういう気持ちをピッチで表現しようと思っていました。引分けが続く中、自分に求められるものはそういうところだと思っていたので。ホームだし、当然勝点3をとらなければいけない。そういう意味では、一人少なくなる状況を作ったことや、みんなでもっとチャンスを作らなければいけなかったということは反省としてあります。ただ、戦術とか技術じゃない部分で、やっぱり大事なんだなと思うものが再確認できた試合でもあった。10人になって、ピンチはあったけど、やられる気はしなかった。そういう時ってみんなの空気感やオーラがある。自分たちから声が出て、気迫が出る。無理に出そうとしているんじゃなくて、自然とそういう空気になっていたと思います。あ、こういう空気感がベルマーレだなと、ベルマーレのよさだなと感じました。もちろん技術的にももっと質を上げようというものは、サッカーをやっていれば永遠のテーマだし突き詰めなければいけない。でも、うちらしさというのは、気持ちが出てると感じられるゲームだと思います」
苦しくとも、みんなで声を出して、下を向かずに戦い抜く姿がありました。
「みんなが少しずつ、試合を経験して学んできている。前進していると思います。その上で、日々の練習の中でプレーの質を上げていけば、勢いだけじゃなくて、本当に強いチームになる。そこに向けてステップを踏んでいるなという実感があります。別に楽観視しているわけじゃなくて、続けていくこと、信じてやり続けることで絶対に結果は出ると思う。それは言い続けていきたいし、みんなにも伝えていきたいと思っています」と坂本選手。
試合直後のミックスゾーンで「次のゲームで結果を出せるという感覚が持てた」と話していた坂本選手。
「選手のやろうとする意識だとか気持ちだとか、そういうものが上向いてるなという感じがしています。初めて負けて、引き分けになった最初の頃より、ここ数試合で上がってきてるなと。それを無駄にしてはいけないし、当然だけど次のゲームが大事になる」
坂本選手の存在感を感じたというのは、後輩たちの素直な言葉。
試合後、誰の口からもそんな言葉を聞きました。
「特別に何かしようと思ってるわけじゃないし、自分は自分らしく、自分のよさを出していこうというだけです。自分の想いをプレーに出していく。ピッチ内外問わずそうやっていきたい。別にみんなの先生になろうなんて思ってないし。まあ最近、“先生!”って言われるんだけど(笑)。でもあくまでいち選手として、自分らしくやってるだけです」
チームとしては、もう一歩、もうひとつ、目の前の壁を乗り越えようとしているところ。
ただ、何というか、みんながワクワクしながらその壁に向かっていっている印象を受けるのです。
「これから迎える9月、10月を見据れば、もっと厳しい戦いが待ってるし、足がすくむようなゲームもあるかもしれない。これまで、みんないい経験をしてきたと思う。若い選手も上位にいるということを肌で感じていると思うし、それが何よりの向上する要素だと思う。先制点をとられても追いついて負けないとか、退場者が出ても勝点1をとることができているのは、プラスに捉えるべきだと思う。今年はすごくチャンスだと思うし、今の位置は自分たちで掴んだ結果だから、自信もって戦っていけばいいと思っています」
シーズンを重ねれば、当然ケガ人や出場停止など様々な困難もあります。
「全員が試合に出たいと思ってやってるし、全員が戦力、全員で戦うってずっと言ってやってきているので、何も問題ないと思う。ピッチに立つ選手がしっかり責任を果たす。それだけだと思います」
「うちは先輩が最高」「ベテラン選手がすごいから」
そんな言葉を、若手選手が度々話しています。
数えれば、プロ16年目、湘南13年目のシーズン。影響を与える存在は、特別な強さを放っています。