監督・選手コメント
J2リーグ第13節 松本山雅FCvs湘南ベルマーレ 監督・選手コメント
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【監督コメント】
●曺監督 総括
天気が悪かったのですが、遠い湘南の地からサポーターが後押ししてくれて、嫌な時間帯に失点をして、負けを覚悟するような状態になりましたけど、最後にその声援で選手たちが足を止めずに追いつけたことは、勝点3を目指してやってきたんですけど、状況をみると価値ある勝点1だったんじゃないかと思います。
山雅さんはメンバーを見ると3バックでくるのか4バックでくるのか、というのがあってゲームの入りが難しいところがあったんですけど、お互いにミラーゲームのような形で、3トップを3バックとボランチで見るような形になって、お互いにミスがあるとゴール前まで持っていかれると、お互いにそこを拾うとゴール前まで持って行けるという展開でした。
洋輔(野澤)にも何本も止められましたし、神様が、湘南でやっていた反町監督の存在含め、今日はお互いに勝点1で終われよと言った、そんな試合だったのかなと今は感じています。
山雅さんは本当に、シーズン最初から、そして今日やってみても、足を止めずに最後までしっかり守るということをやっていて、私としてはサイドにいった時に簡単にクロスを上げないでもう一回崩して入っていこうということで、何回かチャンスがあったんですけど、シュートに至るプレーで雑になってしまったり、最後の精度のところワンツーが決まらなかったり、そういう場面があった。あそこまでもっていったその後で、もう少し決定的なチャンスを作りたかった。それが成功しなかったのでこの結果になってしまった。
後半は風上になったこともあるんですけど、自分たちのリズムでボールを動かしてチャンスも作ったので、できれば勝ち点3をとりたかったんですけど、展開をみれば勝ち点1は妥当かなと思っています。
●曺監督 質疑応答
–反町監督は山雅を22番目のチームだと仰っているが首位から見て山雅をどう感じたか?
いやー、反さんは謙遜されているだけだと思うので。決して22番目のチームでは、間違いなくないですし、我々も横綱相撲でずっと首位にいたわけじゃなく、13試合ずっと勝っても負けてもおかしくない試合をずっとやってきているので、そういう意味ではJ2全体の力の差というのはないと思うます。
今日のようなゲームを続けていけば、どちらの選手も判断力やフィジカルの力はシーズンの終わりに上がってくると思うので、今日見てくれたお客さんもスリリングな展開で、楽しまれたと思います。
やっていて楽しいというか、もちろん勝ちたかったですけど、力の差があった試合ではなかったと思います。
–スタジアムの雰囲気はどうだったか?
僕はドイツにいたことがあるんですけど、本当にヨーロッパのような、オラが街のクラブのスタジアムの雰囲気にすごく似ていますし、後半はあっち側(松本山雅サポーター側)に攻めて、残り5分で点をとるという理想的な展開で山雅さんがそのままゲームを終えられれば、このスタジアムはさらに波打つように盛り上がったんだろうなと思います。その辺はうちが水を差してしまったような感じになったかもしれませんが。(会場笑)
●反町監督 総括
湘南の眞壁社長から大磯のシラスをいただいて、海のない我がチームとしては嬉しく思います。この場を借りてお礼を申し上げます(笑)。
えー…うーん。勝てたと言えるのか、引き分けでよかったと言えるのか、何とも言えないゲームでした。ただ4連戦の4戦目としては、湘南は何人かメンバーを代えたりしていましたが、我々はずっと同じメンバーでほとんどやってきたので、その割には走力やゲームのクオリティも高くて、それは嬉しく思っております。
向こうのスタメンを見ると、ほとんど知っているメンバーでして、紅白戦のような気分でした。最後の失点は、ちょっともったいなかったですね。我々のゴールも向こうのボーンヘッドみたいなところもありましたし、そう考えると引き分けは妥当な結果だったかなと感じています。
天候は良くないにも関わらず、8千何人ですか、今日は90分ずっと声を出していただいて、本当に感謝しています。本当は3日間くらい休ませてやりたいんですけど、休むと逆に身体がなまってしまいますので、明日しっかりリカバーして、明後日は休んで、またしっかりトレーニングしていきたいと思います。
●反町監督 質疑応答
–後半の頭から船山選手を入れ、その後に弦巻選手を投入したが予定通りか?
サッカーに予定通りはないので、予定をつくることができれば監督業も楽なんですけど。
やはり連戦で前の方はどうしても運動量が多くなりますから、そこを改善させたかった。この前のゲームを見た感じでちょっと身体が重かったので、このゲームの最初からというのは体が重いんじゃないかと判断しました。逆にフレッシュな選手で前のほうで仕掛けるところやディフェンスのところで頑張ってほしかった。あとは当然チームの中でも競争はありますし、調子を落としたら代えるよと。それはどのチームでも同じですが、そういう狙いがありました。湘南は最初4バックでしたが、3枚にした時に楠瀬と(木島)徹也は仕掛ける力はチームの中でも1位と2位なので。実際にそれでかわしたシーンありましたよね。そこを期待して送り込んだのはあります。
–早い段階での交代というのは木島選手と楠瀬選手の出来が悪かったのか?
それはちょっと公式のところではコメントできません。皆さんの見た目で判断して書いてください。そんなに全然ダメだったわけではないと思いますよ。今日はなるべく早めに切って、勝負しようというのはありました。
–よく守っていたが攻撃陣が守り続けるのか、そこから一つ上に行くには何が必要か?
別に守りの選手を前に置いたわけじゃないですよ。今のサッカーはトータルフットボールと言われているように、前の選手もしっかりディフェンスをしないといけない。菊池も馬場もちゃんとファーストディフェンスにいってるじゃないですか。
だから、別に守るためにやっているわけではなく、試合に勝つためにやっている。試合に勝つというのはイコール点をとらなければいけない。ただ他チームとの力関係で見た場合、例えば湘南や京都とやった場合、一人でもサボったら絶対にやられます。それは間違いない。11対10でやるのと同じ。11人のところを、12人、13人の力でやるくらい頑張らないといけない。今日の試合見ても分かりますよね。試合が終わったらみんな倒れてる。それくらい、100じゃダメなんです。120%出さないといけない。それはずっと言ってきたし、これからもやらないといけないし、トレーニングを積んでいかなければいけない。
それで初めて1人前でJ2でなんとか生き残れる。そこはどうしても譲れません。だから、何人かの選手は当然ヘロヘロになって攻撃の時にエネルギーはないかもしれないけれど、そこでちょっとでも残っているエネルギーを攻撃に費やしていかないといけないと思っています。
–千葉戦から5試合で2勝1敗2引き分けになるが?
千葉、湘南、京都はJ1でやったことがあるチームで、歴史もあって選手も揃っている。有難いことに全部ホームでしたが、そういう相手にどれだけできるか。もちろんクオリティが少し落ちるのは目をつぶりますが、ファイトするところや走るところ、ボールに対する執着心はかなり手応えを感じていることは間違いないです。
–逆に、見つかった課題などは?
それを言ったら日が暮れてしまうので何とも言えませんが(笑)。たくさんありますが、前の試合もそうでしたが、最後のところで「何で浮いちゃうんだよ」というシーンがありますよね。最後のところを、やはり課題を挙げろと言えば、そこは出てくるでしょうね。ただ、そこまでボールを運べているようになってることは良いことだと思いますよ。1節、2節、3節くらいはあんなシーンはほとんどなかったですから。それだけ人とボールが動くようになったと思います。
–松本山雅の形を作ると仰っていたが形は出来たの?
形が出来上がったと言ったら、あとは落ちていくだけしかないので。形というか、これは僕が目指しているわけではなくて、選手の持っている力を100%以上出せるというのが山雅の形ですね。ですから、ハードワークすることは今のチームには大事なことです。意識してやっているつもりです。それがないとJ2の中では勝ち抜くことができないと思っています。色々欲を追ったらきりがない。自分たちの身の丈にあったことを考えてやることが一番大事だと思っています。それはまだまだゲームをやりながら進化していくと思います。競争する相手が出てきてまた一つランクアップすればいいと思いますしね。
–次節、飯田選手が出場停止になるがどうなるか?
今はまだ、このゲームに集中してやってきたので頭にないですが、誰かを当てがわないといけないでしょうね。それは明日からゲームもありますしそこで見ていくしかない。
–変わることへの不安はないか?
別に今日も、前の方の選手は今日も替えていますし全く問題ない。そのために毎日トレーニングしていますし。レギュラーが決まっているわけではないので、その試合でいいパフォーマンスであれば変わっていくことになる。
ただ、今日の飯田はセットプレーでマークが二人つきましたね。飯田、喜んでましたよ。
【選手コメント】
●菊池大介
雰囲気もすごくよかったし、出身チーム(佐久サーム)のみんなやいろんな方が応援に来てくれたということもあったので成長した姿を少しでも見せたいと思っていました。それが結果に繋がらなかったのが本当に残念です。
最後に賢治さん(馬場)が決めてくれて追いつけたことは次に繋がると思うし、繋げなければいけないと思う。
GWの連戦は終わってしまってけど、またオフ明けからいい競争をしてやっていきたいと思います。
(ミドルシュートも積極的だったが?)スカウティングでノジさん(野澤)が前めに出てくるという話もあったので試合前から狙おうと思っていました。決めたかったです。
そういったミドルやロングシュートよりは、コバショウ(古林)に出したパスや、ペナルティエリアで仕掛けるプレーというほうが、自分らしいプレーなので印象に残っています。ああいうプレーはもっともっと出さなければいけないと思う。相手も嫌だと思うので、今日のようなあのエリアでのプレーは次からも積極的に出していかなければいけないと思います。
連戦でしたが、常にすぐ試合があったので次に向かう意識というのは持てていたと思うので、ここで1週間空きますが気持ち切れないようにしたい。この4連戦、勝利できなかったので、次はホームでできるので、ここでしっかり勝ちたいと思います。
●馬場賢治
失点ははっきり自分のミスです。久々にボランチをやって、いつもの前の感じでやってしまった。もっと考えてプレーしなければいけない。周りの声も出ていたのに聞こえていなかった自分が悪い。
●鎌田翔雅
本当に悔しい。試合の内容というより、それ以上に結果がほしかった。反町監督や野澤さんの存在もあるし、今年上がってきたチームということもあるし、勝ち切れなかったというのは、応援してくれている皆さんに申し訳なく思います。
でもそういう中で、失点は事故のような失点だったと思うけど、それ以外のところで崩されてやられる場面はなかったし、クロスの対応もしっかりできていたと思います。後ろの選手としては、一番手ごたえを感じた守備ができたと思う。この連戦の中でしっかりできたということも自信になると思う。
ただ、ここまで全試合で得点をとっているのはいいことだと思うけど、ここ4試合複数得点とれていないので、また2点3点ととれるチームにまたしていかなければいけない。
そのためにも、後ろの選手が前の選手に負担をかけずに攻撃に専念できるような連携で守ったりとか、そういうことができればもっとチャレンジできると思う。前の選手にストレスをかけずにプレーしてもらうことは、僕自身ももっとできることかなと思います。
本当にみんなが足を止めることなく走って、決してうまいプレーじゃないけど、がむしゃらにプレーしたと思う。気持ちが強いほうが最後まで走り切れると思うし、勝敗を分けると思うから、もっともっと気持ちを出していきたい。次の試合まで少し時間があるのでいい準備をして、しっかり大分戦で複数得点とってチームの勢いを取り戻したいと思います。
●島村毅
前半は風下で相手のロングボールのセカンドボールを相手に拾われてしまい、難しい展開になってしまった。ただそういう中しっかりゼロで抑えることができた。後半、うちの時間も多く作れたので、そこでリトリートしている相手に対して、先にこじ開けたかったのですが、決め切れなかった。
失点は事故みたいなものだったし、失点以外は相手に決定機を作らせなかったと思う。
失点は悔しいですけど、ああやってすぐに取り返せたのは、チームの前にいく力が出せたと思う。ただやっぱりゼロで耐えて先に得点をとりたかった。
(最初は4バックだったが?)最初から途中で変えるかもしれないと言われていたし、3バックになってもいつもどおりのポジションに戻るだけなので、落ち着いてできたと思う。相手のシステムに応じてしっかり使い分けできるようにしていきたい。
相手の守備もかなり堅かった。後半、うちがボールを握っている時間も多かったと思うけど、そこでもっとコンビネーションをよくして先に点をとれるようにしたい。
連戦が終わって1週間あるので、連戦中はそんなに練習ができなかったんですけど、1週間きっちり練習して、次の大分戦、しっかり勝てるように準備したいです。
●高山薫
向かい風ということもあって、後半よりも前半のほうがきつかった。前半はせっかくとったボールから攻撃にいくときに早い段階で失うことが多かった。そこから攻められてしまうことがあって、そういう時は僕やコバショウ(古林)は上がってるし、相手は前にいる状態なので逆にやられるというシーンが多かったと思う。ただそれは相手も同じだったと思う。
攻撃面では、チャンスがあったのでチャンスの場面で決めていかなければいけない。
後半、走ってボールがきたらシュートというシーンがあったので、そういう部分は継続していきたい。
今日のように引いてきた相手に対してどう崩すかということを考えたい。もっと自分が速く仕掛けるのか、周りを使ってワンツーで崩すのか。
以前から、もっと種類を増やしたいと言っていましたけど、前よりは確実に増えてるとは思う。でも今日のような相手に対してもっとできることがあると思う。