馬入日記
【馬入日記:12月13日】これからに繋がる試合を。山口選手インタビュー
天皇杯4回戦vs川崎戦まであと4日となりました。
今日はオフ明けの2部練習。午後の練習が終わる頃にはもう真っ暗の状態です。
練習後、山口選手に話を聞きました。
「今、みんなコンディションもいいし、天皇杯に向けてしっかりやり切ろうという姿勢がある。今年のメンバーでできるのも最後ということもあるし気持ちは強いです」
土曜日に行われた練習試合の千葉戦でも「ポジティブにやれていたと思います。来年のこととかいろいろある時期だけど、ゲームに集中していたし前向きにコミュニケーションがとれていたと思う。次のフロンターレ戦は面白い試合になるんじゃないかなという感じがしました」と。
川崎のイメージと言えば「やっぱり個人の能力が高いということ。ジェフとの練習試合の時に、ジェフも個で打開できる選手がいたので、DFとしてはフロンターレ戦でもこういうパターンに気をつけなければいけないということを肌で感じることができた。まず基本は1対1で負けないことですけど、能力のある選手が多いので、しっかりと組織でお互いにカバーし合って粘り強く守ることだと思います」ということ。
また、「若い選手はJ1チームとの対戦を経験していない選手も多いので、それはいい経験になると思う。僕自身も去年J1の戦いを経験して、どれだけできるようになったかという力試しにもなる。チームとしてどれだけ戦えるかということは、今後のチームにとっても大事になってくると思う」と。
これまで積み重ねてきたものを、チームとして天皇杯でしっかり発揮したいと考えています。
リーグ戦を振り返ると、やはり悔しい気持ちのほうが大きく上回ります。
「いろいろなことがあって、本当にたくさんのことを考えさせられた一年だった。序盤はまったく試合に出られなかったこともあって一番下までいった感覚もあった。震災のこと、それから個人的には子どもが生まれたことも、本当にいろいろなことを考えるきっかけになりました。自分の中ではこれまでの5年間で一番成長できた一年だったと思う。人間は追い込まれたほうが強くなるんだと感じた。そういう意味では手ごたえがあります。なかなかうまくいかなかったことも含めて、感じられたことを次に生かさなければと思っています」
プレーのみならず、選手会長としても様々な場面で気を配る姿があり、ピッチ内外で山口選手の成長を感じる一年でもありました。
最終戦の東京V戦では、11人のメンバーからは外れリザーブ登録でした。
「悔しい気持ちはあったけど、自分の能力が足りないから出られないのであって、練習しようというポジティブな気持ちを強く持てるようになった。メンタルが安定してきてるのかなという気はします」
印象的なシーンがありました。
東京V戦の80分、佐々木選手とルーカス選手が交代で投入される時のこと。山口選手がセンターラインへ向かう二人のもとに駆け寄り、何かを伝え肩を叩いて激励していました。その姿は遠目でも真剣さが伝わってくるものでした。
「昔だったら、周りの目とかを気にしていけなかったかもしれない。でも今は周りのことなんて気にしない。とにかくチームのために、自分のためにやれることをやることだと思う。そこが一番成長できた部分だと思います」
もがきながら様々なことを感じた一年。
そこから生み出されるものが、必ず天皇杯に、そして来シーズンに繋がると信じて。
まずは17日に、すべてを注ぎます。