ニュース
【クラブパートナー紹介】スペシャルデー直前!「産業能率大学」ご紹介
4月29日(日)のザスパ草津戦は「産業能率大学スペシャルデー」です!
スペシャルデーを前に、産業能率大学の宮内ミナミ情報マネジメント学部長にお話を伺いました。
–まずは、産業能率大学の他の大学とは違う特色を教えてください。
産業能率大学が他の大学と一番異なるのは、社会人教育事業と学生教育事業の2つを持っているというところです。
もともとは日本で初めて経営コンサルティングを行った創立者の上野陽一先生が、日本にマネジメントやコンサルティングの手法を持ってきました。それを自分一人で、というよりも志を同じにする若い人を育てようという考えで作ったのが本学の前身の日本能率学校なのです。
戦後の1950年に、今の自由が丘キャンパスのある場所に夜間の短期大学ができました。最初は認可となったのが夜間だったのです。というのも、他の既存の学部・学科と違ってそれまでは能率学、マネジメントという分野がなかったからです。夜間の短期大学だったので、蓋をあけたら学生さんはみんな社会人でした。会社で勤めている方や管理職の方、すでに大学を卒業された方などが、今でいうビジネススクールのような形で、お仕事をしながらマネジメントの勉強をするというのがスタートでした。
–現在も創立時の理念というのは変わられていないのですか?
「マネジメント」と「実践」というのがキーワードです。理論は現場で役立ててこそ価値があるという教えなので、仕事に持ち帰って実践するものであると。理論や学問的に研究をしたら、実際に業務の改善や経営に役立てるということが大切です。創立以来の目的であるマネジメントの総合教育・研究機関として人材を育成する学校という部分では変わっていません。
伊勢原の湘南キャンパスができたのが1979年なので30年ちょっとになります。初期の教員は皆会社のコンサルなどをしながら夜は学生に教えるという形だったのですが、それを引き継いで研究員、コンサルタントの教員を中心に伊勢原で4年制の大学を作りました。
そしてだんだん大きくなっていきましたが、今でも総合大学のように学部がたくさんあるような大学ではなく、2つの学部(情報マネジメント学部と経営学部)はいずれもマネジメントにかかわる学部ということになります。
–ところで、湘南ベルマーレには長くご支援いただいていますが、最初のきっかけはインターンシップだったのでしょうか?
提携する以前からインターンシップでお世話になっていました。
と言いますのも、インターンシップも産業能率大学の特色なのですが、実は4年制大学の開学の時から全員必修でインターンシップをやっていたのです。聞くところによると日本能率学校の頃、創立者が、学生にセールスの本質を学ばせるため、佃煮を仕入れて実際に販売実習を行ったというエピソードが残っているのですが、当時で考えればかなり斬新だと思います。
インターンシップでは、会社の方と実際に動いて仕事を経験させていただき、“自分はまだまだだな、もっと勉強しなくちゃいけない、世の中は厳しい”と感じることが貴重な経験です。それによって残りの2年間、一生懸命やらなければということに繋がっていきますので。
そのインターンシップでの繋がりから、「提携しませんか」というお話をいただきました。
–大学とJリーグクラブの提携というのは初めてのことでした。
スポーツの分野ですから、例えば部活動や学生行事で手伝ってくださいというのはあると思うのですけれど、もう一歩踏み込んで、通常の科目の中でその現場で働いている方に講義を担当していただく、一緒に授業を開発するというのは初めてのことでした。
学生には現場で実際に苦労している方の話というのが一番響きます。ビジネスなのだから絵空事や遊びではないし、ボランティアでもないという話をして下さる。やりたい、好きだ、だけじゃ仕事はできない、勉強しなさいと、そういったお話をされるので、学生にとっても大きなメリットを感じました。
–提携後、様々な取組みがありました。
看板をあげるだけだったら簡単だと思うんですけど、結局は日々の取り組みだと思うんですね。もっと言うと「人」だと思います。
お互い、誠実に、顔を合わせて、どうしたらいいかというのを継続して話し合う中で生まれてくるもの。そういうことがお互いにできたと思います。
最初から全てがうまくいくわけではない。バックグラウンドは違いますし、思っていることの違いを出し合って、定期的にお話をしながら進めてきました。そうやってだんだん育ててきたという印象がありますね。
–ご支援いただく中で、一番印象深いことは何でしょうか?
毎年毎年違う展開がある中でも、続けてくることができたということが一番だと思っています。最初はどう進めていくべきか分からないこともあったのですが、だんだんと接点が増えていく手ごたえがありました。関わる人もお互いに増えて、違う接点がたくさんできてくる。会社、チーム、そしてNPO法人のほうとも接点をもつことができました。それはやはり続けてきたからこそだと感じています。
振り返ってみると2004年からなので今回8回目のスペシャルデーなんですけど、よく言う「WINWIN」の関係を築けたと思っています。
–年を重ねるごとに関わりが深くなっていることは私たちも強く感じます。
最初は、大学がユニフォーム胸スポンサーとして未知数というのが、古くからのサポーターさんや株主さん、他のスポンサーさんもあったかもしれませんが、続けていく中で受け入れてもらえたなという実感があります。
平塚市ではなくて伊勢原市にあるということと、これまでそんなにスポーツ分野でやってきておりませんので、新規参入である中で、年々関わっている方が受け入れて下さって温かくなっていると感じます。
–大学にも何か変化があったのでしょうか?
以前より、地域とのつながりが強くなったと感じます。
足元に目を落とすと、結局うちの学生はホームタウンの出身だったりホームタウンの高校出身であったり、卒業してまた地元で働くという人も多い。そういう意味では、マネジメント、ビジネスということだけではなくて、少し広げて、スポーツや地域の暮らしだったり、マネジメントの扱う幅を広げることができました。
そして、2007年から、学部名も経営情報学部から情報マネジメント学部に変更しました。経営情報というと、会社の中の管理部門という感じですけど、会社の中のマネジメントだけではなくて、人が集まっているところはすべてマネジメントなのです。
スポーツも地域もいろんなものが対象になってくる。学部としても一歩成長できたなと感じています。
–いつも新しいものにチャレンジする姿勢をお持ちだと感じます。
組織も小さいですからフットワークは軽いと思うのです。教職員も学生も顔がみえる。どこの誰というのがすぐに分かります。だから、こういうことをやろうというと、動きやすいのですね。もともとチャレンジャーですの学校なので、逆境の中で道を拓いていくことが大切だと考えています。いつも万全な状況というよりも、どうしたらよくなるかというのがマネジメントです。何事も簡単にはいかないし簡単に結果は出ないですけど、そういう教えがありますので。チャレンジしていくことが“らしさ”なのだと思います。
そういう意味でも、新しい分野にチャレンジするという部分ではベルマーレともかみ合ったかなと思います。
–それでは、ベルマーレに対するメッセージをいただけますでしょうか。
とてもいいチームなので、いろいろ厳しい環境下はお互い様なのですけど、ぜひ今の持ち味をのばして、地域に定着してこのホームタウン10市町のみんながパワーをもらうようなチームとして成長し続けてほしいと思います。
私たちも人を育てるという使命があります。「生涯学習」という言葉がキーワードとしてあるんですけど、「生涯スポーツ」というのは、人としてよく生きるという意味では、それと同じかそれ以上に大事なのではないでしょうか。
試合に行くとそういう気持ちをもらえますよね。選手のパフォーマンスを見て、頑張らなければいけない、人間努力を続けなければいけないなと。
こういういいチームがあるということは、地域にとって財産だと思います。一番大事なところではないでしょうか。