MY STORY

－進化の軌跡

普通の少年団でサッカーを始めて、中学も高校も特に強いわけではない普通の学校の部活でサッカーをしていました。その中では自由にプレーしていたし、プロになりたいと思ってはいたけど、どうやってなれるのかもさっぱり分からなかった。
明治大に進んだのも、勉強で入ったのでサッカーの推薦で入ったわけでもないんです。だから、世間的にはまったく知られていない選手でした。

加えて、明治大でも4年の夏まで試合にはほとんど出ていませんでした。
群馬に決まったのも大学4年の12月末くらいで本当に滑り込みでした。決まった時は嬉しかったですけど…でも実は就職の内定をもらっていたので、大変でした。僕は絶対にサッカー選手になりたかったので、迷いなく「プロに行く」と言っていたけど、親やおじいちゃんは心配して「本当に行くのか」という感じでした。内定をいただいていた企業には頭を下げに行き、申し訳ない気持ちでしたけど、有難いことに快く送り出してもらいました。

そういうこともあったので、プロとして歩み始めた時は自分の中で活躍しなければ企業の方にも失礼だし、親にも申し訳ないので、それなりの覚悟はありました。

いま浦和の江坂任選手も群馬でプロをスタートして、大宮、柏、浦和と活躍していますけど、僕は任くんに影響を受けてきました。移籍したいということよりも活躍したいという気持ちで、プレー集などもずっと見ていました。群馬のあと、大宮でも柏でも一緒にプレーすることになったので、すごく不思議な縁を感じます。

プロ1年目の開幕戦は2得点1アシストといいスタートを切ることができました。
でもその時は、点をとることしか考えてなかったので、他は何もしてないんです。今みたいに、智さん（山口監督）が言うようなサッカーは全くできていなかった。サッカーIQはなく、点を取ることだけ考えていました。

今の自分の特徴はレイソルで育まれたと思います。
監督に言われたこともありますけど、出られない時にどうやったら自分が出られるかということをいつも具体化して考えていました。尚且つ、同じポジションの選手と差別化できる選手にならないといけないということを考えていました。
レイソルの1年目は、ほとんど出られなくて、ほぼベンチ、たまにスタメンで使われても結果を出すことはできなかった。
それが悔しくて、どうやったら差別化できるかなって考えたら、自分のスペシャルな部分を出しながら、もともと走れるのでその走力をどこで活かすかを考えて、守備や裏に抜けることなど、他の人にはないものを自分が出せるように努力しました。そうしたら徐々に試合に出られるようになった。2年目にネルシーニョが監督になり、ネルシーニョのサッカーは戦うサッカーなので、ずっと出してもらっていたから戦うというものも身について、自分のプレースタイルは確立されていったと思います。

レイソルでの4年間はめっちゃ楽しかったです。チームカラーや選手たちとの価値観が自分に合っていました。今でも寂しいなと思うこともあるし自分にとって大切なクラブです。すごくいい時間を過ごしたと思います。

それでも移籍を決断したのは、これまでとは違うものを自分に取り入れなければいけないタイミングは今年なのかなと思ったからです。
自分が環境を変えてプレーしなければいけないんじゃないか、と思ったということは、そう思った自分に期待しなければいけないと感じて、決意しました。

MY ASPIRATION 2022

－気づきの毎日

湘南に来てここまで1ヵ月と1週間ほどですが、もうギリギリのところで戦ってます。ここ2年間、試合に出てはいたけどケガをして離脱してを繰り返していた中、練習の強度で言うとレイソルより湘南のほうが高いので、慣れるまでいろいろなところを痛めながら（笑）、やってます。ケガだけはしないようにやっていますけど、でも充実したいいトレーニングを積めていると思います。

違うものを取り入れたいという想いでしたが、もう本当に新しい気づきが多くて「これがサッカーなんだな」と思ったりします。
智さんは選手だったので、その選手の肌感とかを感じ取りながら、でも指導者として求めるものはしっかり求めるという感じで、常に正論を言ってくれるので「あぁなるほど」という納得感があります。
それに、ちょっとでも気を抜いていたらすぐ指摘されます。すぐにバレます（笑）
そういういい緊張感もありながら、緻密と言えば緻密なんだけど、自由な部分もあって、しっかりとした戦術はあるけどそれを絶対にはしない。選手の判断を尊重してくれるイメージです。でも、その判断の理由づけができていなかったら言われるし、なぜその判断をしたのかということは選手自身がしっかり考えていなければいけない。本当に、毎日何かを得ている自分がいるなと思いますし、毎日成長している感覚があります。これでまた試合が始まって、さらに深いことを指導してもらえるのかなと思うと楽しみです。

いよいよ開幕ですが、レイソルとの開幕戦、本当に出たいです。
楽しそうにやってるなと思ってもらえたらと思います。いつも通りの自分のいいところにプラスして、湘南に入って身に着いた新しい感覚を少しでも見せられたらと思っています。