馬入日記
【馬入日記:11月3日】本日アウェイで札幌戦!山本脩斗選手インタビュー
今日はアウェイ・札幌ドームで行われる北海道コンサドーレ札幌戦です。
前節、ホームで行われた横浜FCとの一戦は、少し時が経った今でも熱戦の情景が鮮明に思い出されるようなゲームでした。
先制を許すも、後半途中交代で出場した大橋選手が同点弾を、そして山田選手が逆転弾を決め2-1で勝利しました。
この試合で、8月9日以来となる先発出場を果たした山本脩斗選手に話を聞きました。
「前節の前から、ゲームを見ていて、練習でやっていることがしっかり試合で出せている部分が多いと感じていました。一番大事な勝点3を取る、勝つという部分に関しては、足りない部分があったと思いますが、やっている選手たちも自分たちも、本当にいい練習ができていることはずっと感じていました。なので、横浜FC戦ではそれをなんとか勝ちに繋げるように戦おうということで試合に入る前から声を掛け合っていましたし、みんなでまとまっていたと思います」
山本選手の言うとおり、それまでもいい内容の試合が続いていました。
横浜FC戦での違いというのは何だったのでしょうか。
「点を入れたり、入れられるというのは本当にちょっとしたところだと思うんですけど、あの試合に関して言えば先に失点しましたけど、失点したあとにチーム全体が落ちなかった。“まだ時間はあるぞ”という声を選手同士で掛け合っていました。それまでは、失点してしまうと少しトーンが下がるといった感じが少し見受けられましたけど、あの時は自分も中にいて“まだまだ時間あるぞ、行こう”という声を掛けていました。途中から入った選手が仕事をしてくれて1点取ることができた。そして、まだまだいけるという会場の雰囲気をサポーターの皆さんが作ってくれて逆転までもっていくことができた。やっている選手たちも会場の雰囲気を感じていましたし、それが諦めないというところが形になったかなと思います」
まさに、スタジアムの雰囲気はサポーターの皆さんの想いを強く感じるものでした。
山本選手自身はこの重要な試合でのスタメン起用に応える形となりましたが、起用について山口智監督はこんな風に話していました。
「守備面というよりはボールを捌けたり縦につけられる部分、もともとサイドの選手なので、左サイドの作りというところを期待しました。横浜FCを対策しながら、自分たちがやりたいことが強調できる選手だという部分、また本人の調子もよくて、ずっと手本となるいい練習をしていましたので」
そして山本選手は…
「いつ出てもいいように、常に準備はしていました。横浜FCとの勝点3以上の重みがある重要な試合だったので、絶対に結果がほしい試合でメンバーに選んでもらったからには結果を出したい、ということはやりながらも常に思っていました」と。
また、「経験をチームに還元してくれましたね」と問われた山口監督が語った言葉が印象的でした。
「そうですね、でもこれを経験だけで語るのではなく、日頃やっていることがそのまま出たんじゃないかと捉えています。普段の練習がどうであるかは、僕の選考基準としても重要ですし、チームとして大事にしたいところでもあります。ベテランと言われる選手たちが示すことというのは、すごく大きな影響を与えているので、今後も繋げてほしい。そして若手はもっともっとそういうところを見て、なぜなのかということを追及してほしい」
今季のリーグ戦の試合出場は3試合ですが、それでも、山口監督の言葉のとおり日々の練習を懸命に、また活き活きと取り組んでいる姿が常にあります。
「それは自分の中のベースというか、サッカーができる有難さだったり、この年齢もありますし、いろいろ病気とかも経験しているので、そもそもサッカーができることに感謝しているというところがあります」
そして続けて…
「もちろんその中で試合に出たいとか出られない悔しさもありますが、そこで腐っていても仕方がない。出るには練習で結果を出すしかないと思っているし、こういう年齢で呼んでもらったということもありますけど、それを抜きに自分がやらなければいけないことっていうのは練習で出すしかない。“やってられない”なんて意識でいたら絶対に呼ばれないと思います。それに、チャンスって年に何回かは必ずあるもの。それは昔から経験してきて、いろいろな人を見て感じるんですけど、ケガ人とかいろんなことがあって、誰にでも年に2回、3回はチャンスがやってくる。だからそのチャンスの時に結果を出すこと。この間の試合は絶対に結果を残そうと思っていましたし、チームが勝つということは大前提として、自分としてもやってやるという気持ちでした」と。
ベルマーレは多くの若手選手が活躍するチームですが、それには必ず手本を見せてくれる、教えてくれる、引っ張ってくれる、伸び伸びとプレーさせてくれるといった先輩、ベテラン選手の存在があります。
「自分にも鹿島にいた時に、代表などを経験しているすごいベテラン選手の存在がありました。最後の年とかその前の年は、満男さん(小笠原さん)やソガさん(曽ヶ端さん)といった経験のある選手の練習での姿を見てきました。そういった選手はネガティブなものを表に出さないし、でも中に秘めているものは絶対にある。そういう姿を見てきたから、こうあるべきだなということはいつも思っています」
さて、横浜FC戦の勝利から10日間、チームは札幌戦に向けてトレーニングを積み重ねてきました。勝利によって変化したところはあるかと聞くと…
「これまでも、いつも本当に雰囲気よくいい練習ができていたので、そこは特に変わることはないですね。でも勝つということは本当に大事だし、何よりも自分たちのエネルギーになる。その経験が次に活きると思うので、ポジティブになれる。同点になってもまだもう1点いけると思えるとか、ああやって勝点3を取れたことが、次の試合、その次の試合に活きてくるんじゃないかと思います」と。
残り試合は5試合です。
「当然ですけど勝つことが大事になる。そのためにはちょっとしたこと、細かいことが勝敗を分けると思います。点が入る時なんて数秒で入るので、守備の仕方、相手のポジショニングだったりそういうところを見ながら、自分たちがどういうアクションを起こしていくのか、という細かいことを、普段から練習でやっているので、それをいかに出せるかだと思います。個人だけじゃなくてチーム全体でその意識をもって、勝ちに繋げるということが大事かなと思います」
まずは今日の札幌戦。16:00キックオフです。
魂を感じるような試合を、再び。