馬入日記
【馬入日記:1月23日】スペインで初の練習試合!&福田晃斗選手インタビュー
スペインキャンプも5日目が終わりました。あっという間に過ぎていく毎日、疲労はあると思いますが選手たちはそんな様子は見せずに元気に過ごしています。
今日は鳥栖から加入した福田晃斗選手にインタビューしました。
すっかりチームに慣れた様子の福田選手ですが…
「もうだいぶ慣れました。圭祐(坂選手)、舘、天馬(松田選手)と、もともと知ってる後輩も多くてそこを入口に、チームに加入して3日、4日ですっかり馴染みました。若い選手も多いしみんな優しいので入りやすかったですね」と福田選手。
四日市市の出身で坂選手とは小学校の時の少年団・内部リバーズFCから一緒!しかも小中高と一緒でした。坂選手曰く「3年違いなんですけど、地元じゃもうスーパースターでした」ということ。
「圭祐はお父さんとかお姉ちゃんも知ってるから不思議な感じですね(笑)」と福田選手。
舘選手も四日市中央工高校の後輩、そして松田選手は鹿屋体育大学の後輩…と意外と後輩だらけだったのです。
福田選手といえば、鹿屋体育大学時代の特別指定も含め、実に7シーズンを鳥栖で過ごしました。
今回の移籍は簡単な決断ではなかったことでしょう。
「鳥栖で7年間くらいプレーしていたので、正直なところ鳥栖でずっとやって終わるのかなと思っていたところもありました。でも、湘南の強化部の皆さんのオファーをいただく熱量がすごかったし、やっぱり人間だからそういう熱量は嬉しかった。 今回すごく考えて決断をしてここに来ているので本当に頑張らなきゃいけないと思っています。そうやってオファーをもらったことへの恩返しを見せられたらと思っています」
これまで何度も対戦していますが、外から見ていた湘南はどんな風に映っていたでしょうか。
「みんなが思ってるとおりだと思うんですけど、走るところ、ハードワークするところ、前への推進力というのが印象的。去年、誤審があってから逆転までいった浦和戦を見ていても、ああいうのも湘南らしいなぁと感じていました。僕自身すぐにフィットできるかなという感覚もあったから湘南に行こうと決めたところもありました。自分の印象と自分のプレースタイルが合うかなと思っています」
加入リリースのコメントで「ぼくは“裏方No.1”を目標にプロに入りました」という一言が印象的でした。
「大学からプロになる時に言っていたことなんですけど、スーパーな選手はたくさんいるから、そこで勝負しても正直勝てないなと思ったんです。でも水を運ぶじゃないけど、アイツがいたら勝てるなとかアイツがいると助かるなみたいな、ふと振り返った時にそう思ってもらえるような選手でいられたらいいなと思っています。目立てれば目立ちたいけど、それよりもいたら勝てるっていう選手になりたいと思っています。だからポジティブな声かけだったり試合中のハードワークを大事にしてきたので、そのあたりも湘南で出せたらいいなと思います」
始動してちょうど2週間、いまチームで感じていることは…
「監督が敏さんに代わってやることは多少変化していると思いますけど、湘南のよさはそのままあると思う。新しくきた選手はそこに合わせないといけないと思うし、尚且つそこに合わせるだけじゃなくて、湘南スタイルでやってきた選手たちに、他からきた選手たちがプラスαを示せればと思います。湘南の良さにフォーカスしたうえで、こうしたほうがいいと思ったことは、伝えるようにはしています」と。
福田選手、言葉の力がありますが、育まれたのは昨年の経験が大きかったようです。
「去年キャプテンをしたことは大きいと思います。人前で話す機会も多かったし、よりチームのことを考えるようになった。勝点4しか取れてなかったときに監督が代わったタイミングでキャプテンになったので、半年間でしたけどめっちゃくちゃ濃かったです。毎日毎日悩むし、サッカーのことやチームの状況を常に考えていました。考えてやるようになったから成長できたと思う。余裕が生まれてくるし、やっぱり考えるって大事だなと思います」
その経験を伝えるということも、自身の役割として考えています。
「湘南は若い選手が多いから、まだ気づいてないこともあると思うし、Jリーグで戦うにあたって必要なものを伝えていきたい。なんとなくやってると苦しくなっちゃうから。例えばキャンプ中、うまくいっているように見えて、冷静になってみたらもっとやらないといけないことを突き詰めなければいけないこともある。拓也(岡本選手)とかよく分かってると思うんですけど、だから拓也と話すとすごく話が合いますね。ただ、気を詰めすぎてもよくないから楽観的なところも必要。僕とか拓也が、上にも下にも言えるような年齢なので、気づきのために言うということは大事かなと思います」
相当ベテランなのかなと錯覚してしまうほどですが、「27歳、意外と若い(笑)」と福田選手。
さて今日の練習試合の感想は、というと…
「すごく楽しかったです。ゲームを支配しながら、敏さんがやろうとしているサッカーに対して、みんな最初から無理だってならずにちゃんと体現しようとして、それがうまくいっていた。積み重ねてまた違う相手になって、うまくいかなかった時でもどんどん修正していければと思います。最初の試合にしてはすごくよかったと思います」と。
開幕まではあと約3週間。1日1日の大切さを改めて感じます。
「出だしが重要だと思います。気づいてから修正しようとすると遅いと思うので、特に連戦の時や2連敗3連敗とかしてしまったら、気づいたら試合がきてどうしたらいいか分からなくなってしまう。その状況になってしまうことを想像してキャンプに打ち込むと、毎日の取り組みが変わると思います。湘南に来て1年目ですけど、いろいろ経験してきたのでリーダーシップをとって、開幕を迎えていいシーズンにしたいと思います」
頼もしい言葉とピッチで見せる行動。福田選手のリーダーシップにぜひご期待ください。(ふく「た」選手ですからね、お間違いなく!)
さて、23日はスペインに来て初めての練習試合が行われました。
対戦相手はルーマニア1部のCSガズ・メタン・メディアシュ。12月20日頃からウィンターブレイクに入り、2月2日からリーグが再開するということで、プレーシーズンとは違い、仕上がっているチームと対戦できるのも海外キャンプのいいところ。
日本ではどうしてもJクラブや大学チームとの対戦になりますが、相手のことが何も分からない状況で戦うことは様々な面で大きな学びとなります。
45分が2本行われましたが、けが人以外のほとんどの選手が出場。1-0で勝利しました。
福田選手も話していましたが、それぞれが躍動し手応えのあるゲームとなりました。
今回のキャンプも湘南ベルマーレU-18の選手たちも帯同中。(改めてご紹介します)トップ選手や海外チームの選手に臆することなく堂々とプレーしていました。