馬入日記
【馬入日記:10月10日】浮嶋敏監督のもとで再スタート
本日、浮嶋敏監督の就任を発表しました。
2011年より湘南ベルマーレに在籍し、反町監督、曺監督と共にトップチームのコーチを務め、2013年からはベルマーレフットボールアカデミーのダイレクターを務めると共に、U-15の監督を務め、2019年はU-18の監督を務めていました。
同時にU-18のコーチを務めていた石川桂コーチがトップチームのコーチに就任。
さらに新設されたGM(ゼネラルマネージャー)には関口潔が就任したことを発表しました。
本日の練習より浮嶋監督が指揮を執りました。
練習後、浮嶋監督と関口GMが記者の皆さんの質問にお答えする時間がありましたので、今回は一問一答形式でお届けいたします。
–(浮嶋監督へ)練習前に選手たちと話をしたと思うがどんな話を?
グラウンドで集まった時には、サッカーの楽しさ、ピッチでゲームをやる楽しさ、そういう部分を大事にしてピッチに立ってほしいという話をしました。
サッカーの基本的なところは変わらないので、ただ自分たちの力をもう一度発揮できるゲームをするということを目指して、みんなでまとまってやっていこうという話をしました。
–(浮嶋監督へ)こういう状況で監督を引き受けたことについては?
僕はクラブに9年います。皆さんもご承知のとおりクラブはいま厳しい状況だと思っています。僕はベルマーレは家族だと思っているので、自分の中で逃げずにこれを引き受けるということが、これまでクラブで過ごしてきた中で、一番恩返しができるんじゃないかということでお引き受けをしました。
–(浮嶋監督へ)難しい時期だと思うが?
残り6試合なので当然難しい時期だと思います。でも、誰かがやらなければいけない、それであれば、これまでやってきた湘南のサッカーを引き継ぐためには、自分がやるということで決断しました。
–(浮嶋監督へ)打診はいつあったのか?
曺監督がずっと8年やってきている間の中でも、もし彼が辞めた時には、という話は少しされていたことはありましたし、今回打診をされたのは、退任が決まった後になります。
–(浮嶋監督へ)厳しい状況を脱するために、どこを重視してアプローチしていくのか?
サッカーの大事な部分というのは今までと変わらないので、攻撃と守備の切り替えを速くする、攻撃の中に守備があって、守備の中に攻撃がある。そういう根本的なところをしっかり思い出すこと。ボールがあるところだけじゃなくてボールがないところで何をしているのかということを、まず最初にやっていこうと思っています。
–(浮嶋監督へ)練習後、大野選手と長く話していたがどんな話を?
彼は僕が2012年にトップでコーチをやっていた時も選手でいましたし、いまこのチームでキャプテンなので、ここ数試合のゲームのことや、一人ひとりの選手の今のコンディションなどをキャプテンの立場でどう考えているのか、彼には聞きました。
–(関口GMへ)GMに就任され、この状況をどう打開していこうと思っているか?
GMという立場で私がやる役割は、今日選手、スタッフにも2つお話しました。
ひとつは、今回の一連の騒動で選手、スタッフも自分のやるべきサッカーの仕事に集中できていない部分もあったと思います。
みんなが自分のプレーに集中できる環境を作る。それが自分の役割だという話をしました。
もうひとつは、一連の騒動と関連してこういうことが二度と起こらないような再発防止体制をクラブとして作ると表明していますので、それをきっちり遂行するということ。
それを選手に約束しましたので、裏方としてその2つにきっちり取り組みたいと思います。
–(浮嶋監督、関口GMへ)この2カ月という時間はどのように受け止めて過ごしていたのか?それを踏まえてどうしていきたいか?
(関口GM)この期間というのは、いろいろ考えると不安であったりということはチームの中にあったと思います。ただ私自身はオフィシャルにはJリーグのヒアリングの結果やクラブの中でもコンプライアンス委員会を立ち上げて調査をするということでしたので、その結果が出るまでは、アカデミーのほうで仕事をしていましたので、その仕事に集中しようということで過ごしていました。
今後については、先ほど申し上げたとおりこのポジションでの役割を全うしようと、気持ちを新たに思っています。
(浮嶋監督)僕はアカデミーダイレクターとユースの監督をしながら曺監督ともその間、話をする機会はありましたし色々な人と話をしましたけど、何が本当なのか、何が事実なのかというところにいくまでに、とても長い時間だったんじゃないかと思います。
それによって選手が肉体的なものではなくて、精神的、神経的なところで疲労をかなり溜めてしまったのかなと思っています。
そういう意味でも、この2カ月というのは1年くらいに感じるくらい長かったなと思っています。
–(浮嶋監督へ)初練習を終えて選手の表情、雰囲気どう感じているか?
選手は非常に活き活きとしたいい顔をしてサッカーをしていたんじゃないかと思います。今日はゲーム形式の練習が多かったので、そういう意味でも原点に返って、子どもの頃に公園でボールを蹴っていたあの楽しい気持ちを持って、サッカーができていたんじゃないかと思います。
–(浮嶋監督へ)曺監督と話をする機会があったなら監督を引き受けるにあたって今回どのようなことを話したか?
彼自身も心から反省をしていると思いますし、今はそういう意味でも「言える立場ではないけれど、次をよろしくお願いします」と。サッカー的な話はまだできる状態にないと思っていて、そういう話はしていないですが。次をよろしくお願いしますという話をしてもらっています。
–(浮嶋監督へ)湘南スタイルが確立している中で、そのスタイルを継承しながら、浮嶋監督として新たに色を出していく中で付け加えていきたいところは?
湘南スタイルは確実に我々のクラブで作り上げてきたスタイルですが、これはメンタリティ的な、哲学的なものと、実際にサッカーの部分とあると思います。
サッカーの部分で付け加えることは、まだ監督になったばかりですし、今までは外から見ていたので、今すぐに何を付け加えるのかは言えません。もともとあるスタイルがあるので、それをしっかりやりながら、いる選手を見ながら色をつけていきたいと思います。
–(浮嶋監督へ)苦しい状況でも応援し続けてくれるサポーターに一言。
清水に0-6で敗戦し、川崎に0-5で敗戦しました。0-5で敗れた試合の後に、本当に全身で、大きな声で、歌を歌って応援してくれている姿を見て、ベルマーレのサポーターは本当に素晴らしいなと感じています。そういう意味で、サポーターには本当に感謝しています。
–(浮嶋監督へ)選手を起用する選考基準は?
チームで大事にしている切り替えの速さ、ボールがないところでしっかりチームのために動ける、そういう部分は絶対的なものだと思っています。それプラス、自分の特徴をゲームの中で、チームの中で使える、出していける。そういう選手が試合に出るべきだと思います。これはトップチームでもユースでも同じですけど、それがサッカー選手にとってもチームにとっても大事かなと思っています。
–(浮嶋監督へ)U-18はいまK1でいい位置につけているがその中で離れることになったが?
ユースの選手には昨日話をしました。本当に僕は思い入れをもってやっていたので、とても辛い気持ちもあります。ユースの選手も次のトップになっていけるようないい選手がたくさんいると思うので、本当にこれからも頑張ってほしいなと思います。逆にトップの立場になったので、そういう選手をどんどんトップに呼んでさらに伸びていってほしいと思います。
–チームを指揮するうえで大切にしていることと、当面の目標を。
当面の目標としては、残留をするために残りの試合を全部勝つということを目指してやりたいと思います。
指揮をするうえで大事にしていることは、選手一人ひとりの特徴を最大限に出せるようなチーム作りをしていきたい。
みんなの特徴が重なり合ったチームは強いと思います。これまで外から選手の特徴は見ていますが、より選手の性格だとかそういう部分も含めて見ていきたいと思います。
–最近の試合で気になったところは?
一番はこの一連のものが肉体的・技術的なものではなく、精神的な部分に関わっていて、集中力が持たないな、と。できていないわけではないし、やれていないわけではない。だけど90分という中で、ボールのないところも含めてそれをやり切るだけの集中力がないくらい、疲労しているのではないかと思います。
なぜなら彼らのベストのゲームをたくさん見てきていますし、そういう中で言うと本当の力が出ていればあの大差はないなと思うところがあります。
–大量失点、無得点が続いた中、横浜FM戦に向けて変える部分などは?
チームの力が100%発揮できれば、マリノスでも残り試合のどの相手でも十分互角に戦える力はあると思っているので、変えるというよりはまず原点をもう一度思い出す。そのあとどんどんプラスαをしていくということを考えています。
質疑応答は以上でした。
改めまして、応援して下さる皆様にはご迷惑、ご心配をおかけしており誠に申し訳ございません。
クラブとして深く反省し、必ず改善し、そしてまた前を向いて歩んでまいります。
どうか引き続きのご声援をよろしくお願いいたします。