馬入日記
【馬入日記:6月8日】経験を糧に。鈴木冬一選手インタビュー
U-20日本代表メンバーとして、ポーランドで行われた「FIFA U-20ワールドカップポーランド」に出場していた齊藤未月選手と鈴木冬一選手が湘南に帰ってきました。
まだ疲れも時差ボケもあると思われる中ですが、二人とも溌剌と元気にトレーニングに合流しています。
U-20ワールドカップでは、グループステージでエクアドルに1-1、メキシコに3-0、イタリアに0-0と1勝2分けの負けなしで決勝トーナメントに進出。
ノックアウトステージ初戦でU-20韓国代表と対戦し、前半から主導権を握るも後半終盤に失点を許す形で0-1と惜敗、ベスト16で大会を去ることとなりました。
今日は鈴木冬一選手に大会を振り返って話を聞きました。
まずは結束力の強さがテレビの画面を通しても伝わってきたU-20日本代表チームについて。
「試合に出ていない人も、マイナスの思考になるのではなくて、全員がチームのために戦っていた大会だったと思う。出ていなくてもチームのためになることをやろうという気持ちの人が多かった。それがいい方向に向いていたんじゃないかなと思います。建英(久保選手:FC東京)や安部ちゃん(鹿島)がA代表に選ばれてワールドカップに来られなかったけど、だからこそ生まれた団結力というか。いなくても戦えるぞというところを見せようと、誰も口に出しては言ってないけど一人ひとりが心の中で思っていたことをプレーに出せたのかなと思います」
鈴木選手はメキシコ戦、韓国戦にスタメン出場、イタリア戦では後半終盤に交代出場しました。
「試合に出られたことは嬉しかったけど、何か残せたかといったら残せていないので、結果として嬉しいということはないですね。自分のプラスになったことは間違いないですけど、満足はひとつもしてないです。世界のU-20のトップクラスの選手が出てきている国もあったし、出てきていない国もあった。自分のクラブの試合に出て大会に出ていない選手もいたし、日本もA代表に選ばれている選手もいるので、やっぱり目指すところはそこかなと思いました」
ベスト16の韓国戦はやはり悔しさの残るものでした。
「悔しかった。特にライバルである韓国に負けたということがより悔しい。相手も戦い方を前半は5バックにしてきて後半に仕留めるみたいなコンセプトでしたけど、そのとおりに相手に1本決められてしまった。日本も決めたけどVARでゴールが認められなかったし、ちゃんと認められるゴールを決められなかったことは本当に悔しい」
ピッチに立って、具体的に感じたことはというと…
「全部の試合で同じパフォーマンスができるようにならないとダメだなと感じました。波がある選手、ない選手といるけど、その波があるようではまだまだだな、と思う。これは今回の大会だけでなくて、Jリーグの試合でも言えることだと思うので、そこは本当に大切にしなければいけないと感じています」と。
帰国し間もなく来週金曜日には、リーグ戦の再開が待っています。
「大会から帰ってくることなく残っているのがベストやったけど、帰ってきたからには、ちゃんとベルマーレでやるべき仕事を果たすという気持ちです。大暉くん(杉岡選手)もA代表で抜けるし、次はベルマーレのために力を出したい。気持ちはもう完全に切り替わってるので」
大会中に19歳の誕生日を迎えた鈴木選手。
「また日の丸を背負えるように、毎日しっかりやっていきたいなと思います」
悔しさはまだ心の中にあるようですが、しっかりとエネルギーに変え、逞しく進化していくことは間違いありません。
ぜひご期待ください!