監督・選手コメント

J1リーグ第7節 湘南vs松本 試合後監督・選手コメント

監督コメント

曺監督 総括
曺監督

お疲れ様でした。
今日は日曜日の一番遅い時間での試合で我々と松本さんの試合がありましたが。ソリさん(反町監督)とは2年ぶりの試合でしたし、別に特別な思いとかではなかったですけど、同じチームでやらせていただいたこともありますし、置かれている環境とか含めていろいろなことを試行錯誤しながら、やっているチームの一つだと僕は勝手に思っています。そういう意味では本当に、前半は我々のほうがしっかりと狙いを持って行けて、後半、そういう形で取ったんですけど、その後の時間帯に、後ろのラインと前のラインの呼吸が合わずに、ちょっとセカンドボールを拾われ出してああいうスーパーシュートを決められる形になりました。
気持ちとしては、こういう言い方をしたら語弊がありますけど、J1のチーム同士の試合っていうよりは、本当にお互いの勝ちたい気持ちがピッチに色濃く出て、我々は2点目を取ってとどめを刺せなかった所の反省がありますし、もしかしたら山雅さんの前半の戦い方をソリさんは怒ってるかもしれないですし、そういった所でお互いにっていう言い方は変ですけど、次に学んでいける試合だったんじゃないかなと思います。

やっぱり試合っていうのは90分のデザインの中で、スタートで出た選手、交代で出た選手の3人からベンチワーク含めて、そういうもので戦っていくということを改めて自分も感じました。
我々は交代した選手にもう少しパワーが無いと、ああいう試合をクローズして次に2点目を取ってやっていくというのは難しいのかなという気もします。
それをチーム全体で共有して、今週臨んだんですけれども、選手のファイティングスピリットや相手に勝ちたい気持ちは、磐田戦より十分出てたと思うので、これで2点目3点目取って勝てるように、もしくは1-0でそのまま自分たちのサッカーを出しながら行けるように、そういった試合をしなきゃいけないなと、改めてそう感じました。

まだ7試合目ですけども、クラブとして(勝点を)二桁に7試合で乗せたのは初めてなので、それをポジティブに活かしてここから先、次は去年優勝チームの連覇した川崎さんとフライデーナイトでありますので、今日以上に気持ちの入った試合をして、勝ち点3を狙いに行きたいと思います。

曺監督 質疑応答

- 今週話を聞いた時に「心の距離感」という話をされていたがその成果は?

磐田戦の反省が僕の中ではあったので、選手と向き合ってルヴァンの札幌戦を挟んで、我々はやるべきことを整理しましたし、そういう意味では非常に開始からそういったものがプレーにすごく出て、自分たちのやらなければいけないことでゴールに迫っていく回数は磐田より間違いなく多かったと思います。
ただ、心の距離感を詰めただけで勝てるほどサッカーは甘くないので、やはりみんなが同じことを考えている中で、一人ひとりのプレーのアイデアだったり責任感というのはさらに増していかなければいけない。
ただ、連敗していたところを一つ止めたというところで追いつかれたのは痛いですけど、反さん(反町監督)のところとやると最後追いつかれるパターンがBMWで多いなと思って。確か2012年にここで最後コーナーキックでやられて(下村)東美に怒ったなっていうのを思い出しました。

- 試合後、反町監督とどんな会話をしていたのか?

内容はちょっと言えないけど、松本に練習試合に行った時や折につけ、年に1、2回食事しながら反さんと話してますし、僕は反さんが監督でやってきたことを、自分なりではありますけどそこに上積みしていったと思っているので本当に感謝してます。その感謝の気持ちを試合でぶつけたことも詳細を話してました。その内容は…多分明らかにしたらめちゃ面白いですけどね(笑)

- 前半積み上げてきたものが崩しの段階ですごく出てたと思うが、逆にシュート打てという反応もあり、そこの兼ね合いはいかがか。

長い歴史を持っているチームなら間違いなく2点くらい取れたと思います。
やはり相手が下がってるので、あそこのエリアでターンしてシュートを打つから相手が出てくる、スルーパスが効くという、我々は最後パスに逃げちゃうところがあった。ただ、それを選手に伝えてもあそこで判断をするのは選手なので。ただ狙っていることを出そうと、もしかしたら僕が言いすぎたばっかりに脳に訴えかける場面が少なかったかなと反省してます。
このJ1の舞台でああいう試合をできたのは、あまりなかったので、逆にこんなにチャンスを作って選手はびっくりしたかもしれないです。後半あの形で取った後にそのびっくり感が自分たちをちょっと後ろがかりにしちゃったのかもしれないですし、まあ経験ですね。
(齊藤)未月にとって、(松田)天馬にとって、(鈴木)冬一にとってというところでいうと、すごく若い選手はよくやっているなと思いますけど、そこで褒めてもいけないのかな。

反町康治監督 総括

勝点1で終わりましたけど、ゲームの流れから言って、(勝点)3が取れてもおかしくないようなところは正直あったかなと思ってますけども、ただ全体的には、特に前半は低調でいつやられてもおかしくないような流れだったかなと正直思ってます。
後半、失点してから少し目が覚めて、重心が前にいって、そのあたりから交代した選手も含めてリズムを作ることができたのがこの勝点1につながったと思います。
一瞬の隙を与えたらやられるような相手であることは間違いないですし、そうしたチーム作りを湘南はずっと、我々がいる頃からやってきたというのもあって、そういうのが浸透している部分は正直ありますよね。その隙でハーフタイムに前半を振り返った時にスローインで休むなと言ったらまさにその通りでスローインからやられてしまった。あれは向こうが意図的に崩したような形だったかもしれないですけど。
そうはいってもそこから奮起してやれたことを嬉しく思いますし、勝点1の重みを感じている中でこの勝点1というのは非常に次につながる大きな力っていうふうに感じております。

反町康治監督 質疑応答

- 失点してからシャドー2人を交代して、レアンドロペレイラを残したがその狙いは?

ペレイラはシーズンギリギリ、開幕前に少し怪我をして出遅れていたんですけど、ここにきて日本のある意味食生活だとか文化であるとか、また我々流のサッカーであるとか日本のサッカーに徐々に慣れてきて、今非常に良い状態であると。だから全く変える必要がないという感じで今日は試合に出ました。
またシャドーのところはそれぞれみんないろんなテイストを持っているんで、相手によって変えたりとかしていく中で、(前田)大然にしても中美(慶哉)にしても全然悪くないです。
少し向こうのディフェンスの目線を変えるような形をしなければいけない。杉本(太郎)は見ての通りああいう隙間でボールを受けてしかも前を向く力があって、そこでかなり向こうがディフェンダーが相手を対峙するような形で、逆ですよね、大然の場合はどちらかというと戻りながらの対峙、杉本の場合は相手を前にしての対峙。どっちが有効かってなった場合に、向こうの戻りが早いことであるとか少しボランチが前がかりで2点目を取りにいっていることことも含めて有効かなと感じました。
あと、前線からプレッシャーが来るというのはわかってるんで一山越して、ペレイラに収めさせて、前に行くというような形を少し今日は狙ってたので、それが最後の方になって結構効いてきた。
永井(龍)も本来なら1トップの選手かもしれませんけど、ゴール感覚に優れている、点を取りに行かないといけない状況ですので、今は彼は両方ともできるようなことをトレーニングでもやっているので、それもある意味良かったかなと思います。

- 失点してから前に行くようになったとあったが、選手としてはまず慎重になって前に行かなかったのか、それとも失点で目が覚めたのか?

慎重になっても失点するときは失点しますから。ただ少し重心が後ろになったのはありましたね。それをやはりどうしても前に行かなければいけないというのと向こうが結構点を取ってから結構長いボールで、ピッチ上は風も少し出てきたんですけど、あまり中盤でいなすというか、ボールを動かすことをできないのか、しようとしなかったのかそれが湘南流って言ったら湘南流なんですけど、だからそういう形だったんで我々はかなりディフェンスをしやすかったですよね。
その取ったボールが少しずつ隙間でボールを受けられるようになって、リズムができるようになって、太郎とか永井が前に行けるようになって、高橋(諒)のところで時間が作れて、そういう攻撃の我々の狙いとしている形がたくさんできているというのが結局最終的にはペレイラの良いシュートでしたけど、そこにつながったのかなと思います。
そこらへんはゲームの中の流れで色々あると思うんですけど、メンタリティ的には行かなきゃいけないというそういう強い気持ちが前へ前へと押してくれたと思いますし、それが一つのゴールにつながったかなと思って嬉しく思います。

- ペレイラの評価、今後について。

うちのクラブとしても鳴り物入りで入ってきたところがあるわけですよ。だから当然彼は最初から試合でれるだろうなと思って、かなり踏ん反り返ってきたんですけども、ここは違うぞというのを練習でもずっと話ししてきましたし、怪我が治ってからもしっかりと戦えるような状況になるまで、あまりメンバーに入れなかったりしたんですね実は。
それが逆に良かったんですよね。彼に闘争本能に火をつけて、しっかりやるようになったと。トレーニングしかりやりますしね。日本のサッカーに早く慣れようと思って、今日ポストプレーが多かったですけどスペースランもするようになってきましたし、ブラジル人ってフィジカル的に上がってくるといろんなものがついてくるなっていうのは僕は長年やってますけど感じてますし、そういう意味では今マックスの状態に近いコンディションになってきたと。これから点を取ったことによって、より良さを発揮してもらいたいと思うし、さっき言ったようにピースとしては良い状況で一つのピースになってくれるのは嬉しく思います。

選手コメント

MF 39武富 孝介
武富 孝介

ボールを受ける位置などが徐々にすっきりしてきたので、そのあとのプレーの幅をもう少しずつ増やしていければと思っていますし、判断の部分をシャープにしていきたいと思っています。
(ゴールについて)嬉しいですが、ごっつあんゴールですし、勝ちに繋げられなかったので…。とにかくチームが勝ち切れるということが上にいくために必要なことなので、そこに対しては物足りないし、後半の時間については大いに反省すべきところがあると思います。
後半はセカンドボールの甘さもあったし、相手にリズムを持っていかれていた。細かいことの積み重ねによって相手に流れを持っていかれたと思う。もう1点2点を取りに行くプレーをしなければいけない中、どうしても受けるとああいう流れになってしまう。後半は修正することがあると思います。

DF 8大野 和成
大野 和成

前半はうまく守れていたと思いますが、後半は点を取ってから少しバタバタしたかなと思いますが、それ以外はDFラインはうまく守れていたかなと思います。1点取って少しセーフティにやろうという考え方が強すぎて、前半みたいに繋げたらもっと相手のプレッシャーをはがせたと思うし、蹴ったことによってセカンドボールを拾われて相手にリズムを作らせたところもあったかなと思います。
普段だと繋げるようなところも蹴っていたので、そこはもう少しチームで冷静になって繋ぐということをやっていれば、相手のプレッシャーもうまくはがせて相手の意欲を削ぐことにもつながって、ゲームをうまく運べたと思います。そこはもったいなかったと思います。

GK 1秋元 陽太
秋元 陽太

後半の最後の時間帯で得点を奪われましたが、繋ぐのか蹴るのか判断が難しいところがありました。
チームプレーを大事にしているチームなので、「呼吸を合わせる」と曺さんが話していたのですが、呼吸が少しずつずれてしまったところがあった。もっと合わせないといけないし、結果を真摯に受け止めてしっかりやっていきたい。今日出た課題を一人ひとりが見つめて、自分自身も反省してまた次からしっかりやっていきたいと思います。

MF 16齊藤 未月
齊藤 未月

前半、相手がどういう風にやろうとして、自分たちがどういう風にやるということは明確だったと思います。ホームでは自分たちの時間を作れることが多いので、前半に1点取って後半に向かえたらよかったですが。後半、いい形で得点して、ただ1点を取った後については課題だと去年から感じている部分ではあります。もっと2点目を取りにいくために、前半と同じようにというのは相手も前がかりでくるので難しいとは思いますが、そこでどうやって全員で呼吸を合わせていくか。合わせられなかったことで、失点してしまい引き分けになってしまった原因かなと思います。
(得点シーンの2人目のシュートは齊藤選手でしたが?)入ったかなと思いましたが相手がすごくいいディフェンスをして…でもチームのゴールになればどんな形でもいいです。タケくん(武富選手)の得点が4点目になったことも嬉しいです。