馬入日記

【馬入日記:1月21日】「そのための“今”」秋野選手インタビュー

190120早いもので新チームが始動して、10日が経とうとしています。
ほぼ毎日2部練習が組まれ、予想どおりの厳しいトレーニングの真っ最中。
グラウンドには、選手たちが苦しくも充実した表情でトレーニングに打ち込む姿があります。

秋野選手に、まずは現在の練習について話を聞きました。

「まさに“始まったな”という感じですね。僕はもともと、この厳しさを求めて移籍してきたというところがあるので、身体はきついですけどすごく充実感があります。3年目だしきついことは分かっていたんですけど、やっぱりきつい!予想を上回ってきます(笑)。でも今年は例年以上に頭が疲れるという感じです。身体の疲労もそうだけど、またいつもとは違った疲労感があります」と秋野選手。

頭が疲れるというのは、練習を見ているとよく分かるのですが、頭をフル回転させて考えることが必要なトレーニングが多いのです。考えてプレーすること、監督の指示を聞き漏らさず、しっかり理解し実践しようという雰囲気で、非常にいい緊張感があるのです。

さて、秋野選手といえば2017年に柏レイソルからJ2だったベルマーレに期限付き移籍で加入し、期限付きのまま2年間を過ごし、今年ついに完全移籍となりました。

「レイソルは自分にとって特別なクラブであることは間違いないですけど、それ以上にJ1で勝負したいという気持ちが強くありました。この2年、湘南でプレーさせていただいて、去年は不甲斐ないプレーをして個人的にはあまりいい成績を残せなかったので、このクラブで勝負して結果を残したいという思いもあります。だから、すごく強い気持ちをもって今年のシーズンに入っています」

昨年はケガもあり、苦しい時を過ごす時期もありました。
「一番ひどい時は練習に行きたくないと思うこともあったし、サッカーを楽しめていない時期もありました。今年は、昨年苦しんだ時間も必要だったんだと思えるようなシーズンにできればいいなと思っています」

紆余曲折あったシーズンの中で、ルヴァンカップ優勝という喜びも味わいました。
「前の週にケガをしてしまって、このままだったら試合に出られないかもしれないという状況でした。でもファイナルってサッカー選手をやっている間に何回出られるか分からないし、出られない可能性もある。やっぱりそこには絶対に出たいし勝ちたいと思った。足もいい状態ではなかったけど、それ以上に決勝の舞台に立って、チームを優勝させたいという気持ちが強かった。あまり調子が上がらなかったりケガもあった中で強い気持ちをもって挑んだ経験は大きかったと思います」

スタメン出場し、必死に戦ったファイナル。みんなの力で勝ち取った優勝は実に誇らしいものでした。

「でも、自分自身はそのあとのリーグ戦に繋げられなかった。それは自分の実力でもあると思うし、昨年の大きな反省点だと思っています」

シーズンを通して考えると悔しさのほうが強く滲みます。
「仲間に助けられた部分が多かった。自分が出ていた前半戦で勝点を積み重ねられなかったというのは、自分自身すごく不甲斐ないですし、メンバーに入らずスタンドで観ている時に、仲間が活躍するというのは嬉しい反面、悔しさもありました。そこになんとしても絡みたいという気持ちも強かった。でも、そのままシーズンが終わってしまったので、今年はそれを取り返すという意味でも、自分がここにいる意味を示すシーズンにしたいと思っています」

決意をもって臨む2019シーズンです。どんなシーズンを目指すか、と聞くと…
「去年のように何かひとつタイトルを獲れればと思うし、湘南の歴史の中で3シーズン連続でJ1というのはないので、なんとしても残留させたい。それがACL圏内に入っていればベストだと思います」

そして、そのための“今”。
「練習はきついですけど、やったことは絶対にすべて自分たちに返ってくると思う。そう思えばきつくない」
発せられる言葉に覚悟を感じます。ぜひご期待下さい!