JリーグYBCルヴァンカップ プライムステージ準決勝第2戦 湘南vs柏 試合後監督・選手コメント
監督コメント
曺監督 総括
お疲れ様でした。
ルヴァンカップはテレビで見たりスタジアムで見たりすることが多かった人生ですけれど、選手のがんばりでファイナルのステージに立てるというのは、本当に心の底から嬉しいです。今日は13,000人を超えるサポーターの皆様が我々を後押ししてくれて、ペナルティキックもそういう思いがそこに詰まった結果なんじゃないかと思っています。感無量というか、本当にひとつひとつステップを乗り越えていけばこういうこともあるのだなと、噛み締めるような気持ちでいます。
コーチ時代含めてもう10年になりますけど、2年前、3年前から考えても、ルヴァンカップ、リーグ戦も含めて、J1やカップ戦で勝っていくという姿が正直想像できませんでした。それよりも、目の前の試合にすべてのエネルギーを出す、その中での勝った負けたの積み上げで何が残るか、ということとずっと向き合ってきました。そういう時間を経て、今日こういう舞台に立てる権利を得たのは、今まで所属した選手・スタッフ、それからずっと声を枯らさずに応援し続けてくれたサポーターの皆さん、スポンサーの皆さん、彼らの実直なる、純粋なる思いがなければこういうところに立たせてもらえなかったなと思っています。自分として何かやったという実感はまったくなくて、本当に選手がよく頑張ってくれた、頑張らせてくれたなというふうに思います。
柏さんとの一戦はいつも僅差になって、今日も結果的には引き分けでしたけども、非常にお互いのいいところが出たと思います。アウェイでの第1戦も今日の試合もスペクタクルで非常に運動量の多い、見ている人が面白い試合だったんじゃないかなというふうに思います。
次はリーグ戦になりますけれども、今日だけは喜んで、明日また練習試合もあるので、そういうところでまた選手が純粋な競争をして、リーグ戦、ルヴァンカップの決勝と、楽しんでやりたいです。何か言葉が見つからないですけども、ここまで来るのは長かったなと思います。ただ、満足しているわけでは全然なくて、選手もこの決勝をどう戦うか、リーグ戦をどう戦うかということ、それにしか意識が行っていないと思うので、その気持ちをしっかり汲んで残りのシーズンを戦いたいと思います。
改めて、サポーターの皆さん、スポンサーの皆さんには、本当に、この場を借りておめでとうございますと言いたいです。
曺監督 質疑応答
- 今シーズン、監督と一緒にやりたいと言って在籍した選手がここまで育ってここまで来たことにどういった感情があるか?
実際はどうかはわからないですけれど、相手チームに亀(亀川)や(中川)寛斗がいて、彼らとも一緒にやってきたし、うちはキャプテンの(高山)薫が途中から出たり、他にも在籍の長い選手がいる中ピッチに立たせてあげられなかった選手もいます。それで僕と一緒にやりたいとい思ってきたのか、湘南でやりたいと思ってきたのかはよくわからないですけれど、たとえ時間が1日でもそういう選手と向き合ってやってきたつもりです。
だからどこでサッカーをやろうが、何をしてようが選手には自由があると思うし、でもここにいた時間を成長のきっかけにしてもらいたいなとずっと思っているので、今代表に入っている遠藤(航)や志半ばでこのチームを離れなきゃいけない選手も含めて、彼らの頑張りがなければ今はないと思ってますし、本当にみんなに感謝したいと思います。
- PK戦の順番は監督が決めたか?また杉岡大暉、坂圭祐、金子大毅らを重圧のかかるところで蹴らせた意図は?
順番は僕が決めました。(梅崎)司が外すなと思ったら本当に外したので、だから3番目に起用したという作戦勝ちだと思います(笑)。
とかく若い選手がとか言われますけど、U-19の代表で不在の(齊藤)未月と(石原)広教についてもそうですが、18歳19歳というのはワールドスタンダードでいうと若くない。彼らに経験のある選手と同じように僕は勝負の責任を負わせてきたつもりですし、その中でまだ見ぬ決勝に行きたいという気持ちが強い選手に蹴らせた方がいいなと思ってたので、入れるなと思ってました3人とも。彼らで外したらしょうがないなと思って胃ました。PKとはそんなものだと思っています。
- 坂圭祐選手、金子大毅選手のこれまでの成長についてどう評価しているか?
大学、高校でそれなりの選手だったからプロのチャンスをもらっていると思いますが、向上心がすごくある選手たちです。ただそれをよくやっていると思って僕が見てしまうとその向上心の火は消えてしまうと思ってるので、まだまだだよと常に言いつづけたことが、神様が彼らに決勝の舞台で立てるチャンスを与えてくれたと思います。あれぐらいはできないといけないと思ってるし、それをもう少し彼らが気付いていればすでにもっといい選手になっていると思っているし、その場その場の環境を生かすも殺すも選手の意識次第だと思います。意識がなければその場で起きた成功は偶然でしかない。意識があればその失敗は必ず失敗じゃなくて成功につながるためのプロセスだと思ってるんで、そういうことを今後も大事にして、日本を代表するような選手に育ってもらいたいなと思います。
- 試合前にはどんな声をかけたのか?
やはり、僕の考えですけど、どうせサッカーをするならオリジナリティを出したい。個人としても、チームとしても。誰かの真似事をじゃなくて、自分たちが大事にしていることを積み上げて勝負していくというのが僕のスタイルで、チーム僕に監督を託してくれているのはそういうものを大事にしてくれと言われているものだと思ってるので、彼らにはオリジナリティを出せと言いました。
これはテレビで聞いた言葉ですが「出た杭は打たれるけど、出すぎた杭は打たれない」と聞いて、出すぎた杭になれとも言いました。だから、誰かの真似をする、誰かと比較する、チームに合わせるという言葉は、一見は良さそうだけど、ピッチの中で判断しないといけないのは選手で、出過ぎた杭くらい自分にハードルを置いておかないと、やはり勝負の責任を避けてしまうというプレーが増える。それは湘南に長年潜んでいた課題だったと自分では思っています。そこを出してもらいたいというふうに言って送り出したら、(石川)俊輝がすごく良い左足のシュートを決めた。あんなの初めて左で入れたと思うんですけど、そういうのも含めて、前半から何回かチャンスがあったと思いますけれど、やはり意識だと思います。
でも僕が言ったからできたんじゃなくてもともと力を持ってた選手がここに集まっていると思います。人間というのは変わることは絶対ないと思ってて、変わったと見えたらそれはもともと持ってるものが表に出てきただけのこと。それを表に出させてあげることが僕の1番の仕事なのかなと思って指導者をやっているつもりです。
- 第2戦をホームで戦ったアドバンテージはあったか?
間違いなくありました。今までずっとホーム&アウェイの戦いに出たことがなかったですし、今年もこれまでは第2戦はアウェイでやっていました。こういう雰囲気にこのスタジアムがなるのも長年の積み重ねだなと思ったし、サポーターの皆さんも「レイソルさん相手に善戦してよかったじゃないか」というより「絶対勝ちたい」と思って見てくれた、そういう雰囲気が彼らのPKでもミステイクを誘ったと思うし、非常にスペクタルで非常に良い雰囲気だったと思います。飛びすぎて隣の人の足踏んで怪我されてないかどうかだけ心配です(笑)。
加藤望 監督 総括
本当にうちの選手たちも、ベルマーレの選手たちも最後まで諦めないプレーで、悔しいですけど、良いゲームだったと思います。何よりもこのスタジアムの雰囲気をサポーターの方が作っていただいたおかげで選手たちも最後まで力を振り絞って戦える環境があって、それに応える選手たちがいて、本当に悔しいですけど最後のPKはもうしょうがないと思います。これをまずしっかり受け止めて、最後のリーグ戦に向けてまたしっかりとやっていきたいと思います。
加藤望 監督 質疑応答
- 第1戦から手塚康平選手と中山雄太選手を変えて、キムボギョン選手とパクジョンス選手を使ったがその狙いは?
2戦目はベルマーレのホームということで、もちろんアウェイゴールをベルマーレは取っていましたが、戦い方としてもっと迫力を持って攻撃に最初出てくるだろうということでその二人を使って、とにかく前半はプランとしては0(失点)で行きながら、後半取りに行こうという話はしました。そういう狙いを持ってました。
- 何度もチャンスがあったからこその悔しさか?
選手たちは本当に力を振り絞って頑張ったというところの結果が報われなかったというか、そういう悔しさがあります。
- 今日の試合でリーグ戦へのプラス材料は?
こういったギリギリの戦いで、本当に最後まで諦めずに頑張れる選手と少し折れてしまうかなという選手、そういう本質がはっきり見えたかなと思います。これから負けられない戦いが続きますので、そういうことも踏まえて戦っていきたいなとおもます。
選手コメント
GK 1秋元 陽太
前半のうちに2点目、3点目が取れていればまた違った流れになったと思いますし、延長後半の山崎(亮平)選手のシュートを僕が止めていれば勝てていたので、反省の方が多い試合になったと思います。それでも決勝に進出できたことは本当に嬉しいことなので、サポーター、スポンサーの皆さんにはぜひ喜んで欲しいですが、僕たちはまたすぐ試合があるのでしっかり切り替えてリーグの札幌戦に向けてやっていきたいです。
PKは情報もあった中で、最後は自分のタイミングで飛ぼうと思っていました。ビハインドになりましたけど個人的には負ける気はしていませんでしたし、イーブンに戻せると思っていました。
マリノスとは今季4-4と負けという、勝てていないので、厳しい戦いになると思いますし相手は調子が良いタイミングだと思うので、それを受けて立たないようにしっかり準備したいと思います。まずは札幌戦が大事なので、まずはそこに集中して、しっかり勝点3を取って決勝に行けるように、まずは来週に照準を合わせたいです。
MF 6石川 俊輝
決勝に進むことができて嬉しいですし、みんなでああいうふうに、ベンチに入れなかった選手も含めて喜ぶことができて嬉しい限りです。決勝の舞台はずっとテレビで見ていた側なのでそのピッチに立つ権利を得られたことは幸せなことです。ただ決勝に出て満足してはいけないですし、勝って満足できるように、しっかり練習から謙虚にやっていかないといけないと思います。(得点シーンは)良いところにボールがこぼれてきたので、枠を外さないことだけを意識しました。無心で打ったシュートですが、良いところに飛んでくれました。
決勝の舞台に臨める幸せを感じながら、自分たちらしくチームが一体となって最後も勝てるように頑張りたいと思います。
DF 20坂 圭祐
前半は結構うちのペースで戦えていましたが、後半に入ってから相手にボールを持たれることが多くなって、それでもなんとか無失点で乗り切ろうという話はしていました。結果的にそのあと失点してしまいましたが、それでもまだイーブンだったので、それ以上失点しないことに集中できたと思います。
(得点シーンは)(杉岡)大暉が良いボールを蹴ってくれましたし、カズくん(大野和成)が前でうまく潰れてくれたので僕がフリーになれました。PKも結構緊張していたんですけど、自分の間合いで蹴ろうと思って、ゆっくり蹴りました。
決勝でも自分たちの良いところをどんどん出して勝てるようにみんなで頑張っていきたいです。その前の札幌戦でもこの良い流れを続けて行けるよう、練習からしっかり取り組んでいきたいです。
MF 7梅崎 司
本当に一進一退でしたけれど、立ち上がりから自分たちのペースで戦うことができましたし、先制点も取ることができました。そこから2点目、3点目が取れていればもっと優位に試合を運ぶことができましたけれど、やっぱり柏も力があるチームですし、良い流れではやれていましたが追いつかれてしまいました。それでも常に集中力を切らさずに自分たちのスタイルを延長戦に入っても貫き通せたので、それが一番の勝因じゃないかなと思います。
今日は僕がPKを外してしまってチームに迷惑をかけましたが、本当に良いチームになってきていますし、いまも成長過程だと思います。本当に今日はファイナリストになる思いで臨んだ試合でしたし、その中でPKを失敗してしまって複雑な心境ではありましたけど、こんなに仲間に助けてもらったこともなかなかないですし、本当に素晴らしいチームメイト、スタッフ、サポーターに恵まれたことを実感した瞬間になりました。
来週のリーグ戦の札幌戦がまずは本当に大事な試合になると思いますし、これからもっともっとリーグでも上に行くんだという道を示さなければいけない試合になると思います。決勝戦前の試合という意味も含めて、頂点を取るんだというチームとしての内容と結果を求めた試合を、仲間とひとつになって演じていきたいと思います。
DF 13山根 視来
率直に嬉しいです。
初めて第2戦をホームで戦う形でしたけれど、後半追いつかれてもそれにあまり動揺しなかったのはホームの力があったからだと思っています。これまでセカンドレグは相手に圧倒されていたところがありましたけれど、ここではそうなるイメージはありませんでしたし、それはサポーターの力がやっぱりすごいんだなと思いました。決勝は一生でそう何回もチャンスのある機会ではないですし、ベルマーレとしても初めて舞台なので、どんな形絵でも良いので勝って優勝したいと思います。
このチームよりまとまったチームはないと思いますし、このチームで、サポーター、スポンサー、スタッフも含めて全員で優勝したいです。
JリーグYBCルヴァンカップ プライムステージ準決勝第2戦 湘南vs柏 試合後監督・選手コメント
監督コメント
曺監督 総括
お疲れ様でした。
ルヴァンカップはテレビで見たりスタジアムで見たりすることが多かった人生ですけれど、選手のがんばりでファイナルのステージに立てるというのは、本当に心の底から嬉しいです。今日は13,000人を超えるサポーターの皆様が我々を後押ししてくれて、ペナルティキックもそういう思いがそこに詰まった結果なんじゃないかと思っています。感無量というか、本当にひとつひとつステップを乗り越えていけばこういうこともあるのだなと、噛み締めるような気持ちでいます。
コーチ時代含めてもう10年になりますけど、2年前、3年前から考えても、ルヴァンカップ、リーグ戦も含めて、J1やカップ戦で勝っていくという姿が正直想像できませんでした。それよりも、目の前の試合にすべてのエネルギーを出す、その中での勝った負けたの積み上げで何が残るか、ということとずっと向き合ってきました。そういう時間を経て、今日こういう舞台に立てる権利を得たのは、今まで所属した選手・スタッフ、それからずっと声を枯らさずに応援し続けてくれたサポーターの皆さん、スポンサーの皆さん、彼らの実直なる、純粋なる思いがなければこういうところに立たせてもらえなかったなと思っています。自分として何かやったという実感はまったくなくて、本当に選手がよく頑張ってくれた、頑張らせてくれたなというふうに思います。
柏さんとの一戦はいつも僅差になって、今日も結果的には引き分けでしたけども、非常にお互いのいいところが出たと思います。アウェイでの第1戦も今日の試合もスペクタクルで非常に運動量の多い、見ている人が面白い試合だったんじゃないかなというふうに思います。
次はリーグ戦になりますけれども、今日だけは喜んで、明日また練習試合もあるので、そういうところでまた選手が純粋な競争をして、リーグ戦、ルヴァンカップの決勝と、楽しんでやりたいです。何か言葉が見つからないですけども、ここまで来るのは長かったなと思います。ただ、満足しているわけでは全然なくて、選手もこの決勝をどう戦うか、リーグ戦をどう戦うかということ、それにしか意識が行っていないと思うので、その気持ちをしっかり汲んで残りのシーズンを戦いたいと思います。
改めて、サポーターの皆さん、スポンサーの皆さんには、本当に、この場を借りておめでとうございますと言いたいです。
曺監督 質疑応答
- 今シーズン、監督と一緒にやりたいと言って在籍した選手がここまで育ってここまで来たことにどういった感情があるか?
実際はどうかはわからないですけれど、相手チームに亀(亀川)や(中川)寛斗がいて、彼らとも一緒にやってきたし、うちはキャプテンの(高山)薫が途中から出たり、他にも在籍の長い選手がいる中ピッチに立たせてあげられなかった選手もいます。それで僕と一緒にやりたいとい思ってきたのか、湘南でやりたいと思ってきたのかはよくわからないですけれど、たとえ時間が1日でもそういう選手と向き合ってやってきたつもりです。
だからどこでサッカーをやろうが、何をしてようが選手には自由があると思うし、でもここにいた時間を成長のきっかけにしてもらいたいなとずっと思っているので、今代表に入っている遠藤(航)や志半ばでこのチームを離れなきゃいけない選手も含めて、彼らの頑張りがなければ今はないと思ってますし、本当にみんなに感謝したいと思います。
- PK戦の順番は監督が決めたか?また杉岡大暉、坂圭祐、金子大毅らを重圧のかかるところで蹴らせた意図は?
順番は僕が決めました。(梅崎)司が外すなと思ったら本当に外したので、だから3番目に起用したという作戦勝ちだと思います(笑)。
とかく若い選手がとか言われますけど、U-19の代表で不在の(齊藤)未月と(石原)広教についてもそうですが、18歳19歳というのはワールドスタンダードでいうと若くない。彼らに経験のある選手と同じように僕は勝負の責任を負わせてきたつもりですし、その中でまだ見ぬ決勝に行きたいという気持ちが強い選手に蹴らせた方がいいなと思ってたので、入れるなと思ってました3人とも。彼らで外したらしょうがないなと思って胃ました。PKとはそんなものだと思っています。
- 坂圭祐選手、金子大毅選手のこれまでの成長についてどう評価しているか?
大学、高校でそれなりの選手だったからプロのチャンスをもらっていると思いますが、向上心がすごくある選手たちです。ただそれをよくやっていると思って僕が見てしまうとその向上心の火は消えてしまうと思ってるので、まだまだだよと常に言いつづけたことが、神様が彼らに決勝の舞台で立てるチャンスを与えてくれたと思います。あれぐらいはできないといけないと思ってるし、それをもう少し彼らが気付いていればすでにもっといい選手になっていると思っているし、その場その場の環境を生かすも殺すも選手の意識次第だと思います。意識がなければその場で起きた成功は偶然でしかない。意識があればその失敗は必ず失敗じゃなくて成功につながるためのプロセスだと思ってるんで、そういうことを今後も大事にして、日本を代表するような選手に育ってもらいたいなと思います。
- 試合前にはどんな声をかけたのか?
やはり、僕の考えですけど、どうせサッカーをするならオリジナリティを出したい。個人としても、チームとしても。誰かの真似事をじゃなくて、自分たちが大事にしていることを積み上げて勝負していくというのが僕のスタイルで、チーム僕に監督を託してくれているのはそういうものを大事にしてくれと言われているものだと思ってるので、彼らにはオリジナリティを出せと言いました。
これはテレビで聞いた言葉ですが「出た杭は打たれるけど、出すぎた杭は打たれない」と聞いて、出すぎた杭になれとも言いました。だから、誰かの真似をする、誰かと比較する、チームに合わせるという言葉は、一見は良さそうだけど、ピッチの中で判断しないといけないのは選手で、出過ぎた杭くらい自分にハードルを置いておかないと、やはり勝負の責任を避けてしまうというプレーが増える。それは湘南に長年潜んでいた課題だったと自分では思っています。そこを出してもらいたいというふうに言って送り出したら、(石川)俊輝がすごく良い左足のシュートを決めた。あんなの初めて左で入れたと思うんですけど、そういうのも含めて、前半から何回かチャンスがあったと思いますけれど、やはり意識だと思います。
でも僕が言ったからできたんじゃなくてもともと力を持ってた選手がここに集まっていると思います。人間というのは変わることは絶対ないと思ってて、変わったと見えたらそれはもともと持ってるものが表に出てきただけのこと。それを表に出させてあげることが僕の1番の仕事なのかなと思って指導者をやっているつもりです。
- 第2戦をホームで戦ったアドバンテージはあったか?
間違いなくありました。今までずっとホーム&アウェイの戦いに出たことがなかったですし、今年もこれまでは第2戦はアウェイでやっていました。こういう雰囲気にこのスタジアムがなるのも長年の積み重ねだなと思ったし、サポーターの皆さんも「レイソルさん相手に善戦してよかったじゃないか」というより「絶対勝ちたい」と思って見てくれた、そういう雰囲気が彼らのPKでもミステイクを誘ったと思うし、非常にスペクタルで非常に良い雰囲気だったと思います。飛びすぎて隣の人の足踏んで怪我されてないかどうかだけ心配です(笑)。
加藤望 監督 総括
本当にうちの選手たちも、ベルマーレの選手たちも最後まで諦めないプレーで、悔しいですけど、良いゲームだったと思います。何よりもこのスタジアムの雰囲気をサポーターの方が作っていただいたおかげで選手たちも最後まで力を振り絞って戦える環境があって、それに応える選手たちがいて、本当に悔しいですけど最後のPKはもうしょうがないと思います。これをまずしっかり受け止めて、最後のリーグ戦に向けてまたしっかりとやっていきたいと思います。
加藤望 監督 質疑応答
- 第1戦から手塚康平選手と中山雄太選手を変えて、キムボギョン選手とパクジョンス選手を使ったがその狙いは?
2戦目はベルマーレのホームということで、もちろんアウェイゴールをベルマーレは取っていましたが、戦い方としてもっと迫力を持って攻撃に最初出てくるだろうということでその二人を使って、とにかく前半はプランとしては0(失点)で行きながら、後半取りに行こうという話はしました。そういう狙いを持ってました。
- 何度もチャンスがあったからこその悔しさか?
選手たちは本当に力を振り絞って頑張ったというところの結果が報われなかったというか、そういう悔しさがあります。
- 今日の試合でリーグ戦へのプラス材料は?
こういったギリギリの戦いで、本当に最後まで諦めずに頑張れる選手と少し折れてしまうかなという選手、そういう本質がはっきり見えたかなと思います。これから負けられない戦いが続きますので、そういうことも踏まえて戦っていきたいなとおもます。
選手コメント
GK 1秋元 陽太
前半のうちに2点目、3点目が取れていればまた違った流れになったと思いますし、延長後半の山崎(亮平)選手のシュートを僕が止めていれば勝てていたので、反省の方が多い試合になったと思います。それでも決勝に進出できたことは本当に嬉しいことなので、サポーター、スポンサーの皆さんにはぜひ喜んで欲しいですが、僕たちはまたすぐ試合があるのでしっかり切り替えてリーグの札幌戦に向けてやっていきたいです。
PKは情報もあった中で、最後は自分のタイミングで飛ぼうと思っていました。ビハインドになりましたけど個人的には負ける気はしていませんでしたし、イーブンに戻せると思っていました。
マリノスとは今季4-4と負けという、勝てていないので、厳しい戦いになると思いますし相手は調子が良いタイミングだと思うので、それを受けて立たないようにしっかり準備したいと思います。まずは札幌戦が大事なので、まずはそこに集中して、しっかり勝点3を取って決勝に行けるように、まずは来週に照準を合わせたいです。
MF 6石川 俊輝
決勝に進むことができて嬉しいですし、みんなでああいうふうに、ベンチに入れなかった選手も含めて喜ぶことができて嬉しい限りです。決勝の舞台はずっとテレビで見ていた側なのでそのピッチに立つ権利を得られたことは幸せなことです。ただ決勝に出て満足してはいけないですし、勝って満足できるように、しっかり練習から謙虚にやっていかないといけないと思います。(得点シーンは)良いところにボールがこぼれてきたので、枠を外さないことだけを意識しました。無心で打ったシュートですが、良いところに飛んでくれました。
決勝の舞台に臨める幸せを感じながら、自分たちらしくチームが一体となって最後も勝てるように頑張りたいと思います。
DF 20坂 圭祐
前半は結構うちのペースで戦えていましたが、後半に入ってから相手にボールを持たれることが多くなって、それでもなんとか無失点で乗り切ろうという話はしていました。結果的にそのあと失点してしまいましたが、それでもまだイーブンだったので、それ以上失点しないことに集中できたと思います。
(得点シーンは)(杉岡)大暉が良いボールを蹴ってくれましたし、カズくん(大野和成)が前でうまく潰れてくれたので僕がフリーになれました。PKも結構緊張していたんですけど、自分の間合いで蹴ろうと思って、ゆっくり蹴りました。
決勝でも自分たちの良いところをどんどん出して勝てるようにみんなで頑張っていきたいです。その前の札幌戦でもこの良い流れを続けて行けるよう、練習からしっかり取り組んでいきたいです。
MF 7梅崎 司
本当に一進一退でしたけれど、立ち上がりから自分たちのペースで戦うことができましたし、先制点も取ることができました。そこから2点目、3点目が取れていればもっと優位に試合を運ぶことができましたけれど、やっぱり柏も力があるチームですし、良い流れではやれていましたが追いつかれてしまいました。それでも常に集中力を切らさずに自分たちのスタイルを延長戦に入っても貫き通せたので、それが一番の勝因じゃないかなと思います。
今日は僕がPKを外してしまってチームに迷惑をかけましたが、本当に良いチームになってきていますし、いまも成長過程だと思います。本当に今日はファイナリストになる思いで臨んだ試合でしたし、その中でPKを失敗してしまって複雑な心境ではありましたけど、こんなに仲間に助けてもらったこともなかなかないですし、本当に素晴らしいチームメイト、スタッフ、サポーターに恵まれたことを実感した瞬間になりました。
来週のリーグ戦の札幌戦がまずは本当に大事な試合になると思いますし、これからもっともっとリーグでも上に行くんだという道を示さなければいけない試合になると思います。決勝戦前の試合という意味も含めて、頂点を取るんだというチームとしての内容と結果を求めた試合を、仲間とひとつになって演じていきたいと思います。
DF 13山根 視来
率直に嬉しいです。
初めて第2戦をホームで戦う形でしたけれど、後半追いつかれてもそれにあまり動揺しなかったのはホームの力があったからだと思っています。これまでセカンドレグは相手に圧倒されていたところがありましたけれど、ここではそうなるイメージはありませんでしたし、それはサポーターの力がやっぱりすごいんだなと思いました。決勝は一生でそう何回もチャンスのある機会ではないですし、ベルマーレとしても初めて舞台なので、どんな形絵でも良いので勝って優勝したいと思います。
このチームよりまとまったチームはないと思いますし、このチームで、サポーター、スポンサー、スタッフも含めて全員で優勝したいです。