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2010Jリーグ ディビジョン1 第20節 試合結果
2010Jリーグ ディビジョン1 第20節
2010年8月21日(日)19:03キックオフ 平塚競技場
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0 前半 0 1 後半 4 |
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14 >> 14 | 勝点 | 24 >> 27 |
90分+1 30 島村 毅 | 得点者 |
55分 4 スピラノビッチ 62分 15 エスクデロ セルヒオ 78分 17 エジミウソン 79分 17 エジミウソン |
出場選手
シュート数 | 選手名 | 背番号 | ポジション | 背番号 | 選手名 | シュート数 | |
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0 | 野澤 洋輔 | 1 | GK | GK | 1 | 山岸 範宏 | 0 |
1 | 臼井 幸平 | 5 | DF | DF | 14 | 平川 忠亮 | 0 |
0 | ジャーン | 3 | DF | DF | 4 | スピラノビッチ | 1 |
0 | 山口 貴弘 | 4 | DF | DF | 6 | 山田 暢久 | 2 |
1 | 島村 毅 | 30 | DF | DF | 5 | サヌ | 2 |
0 | 田村 雄三 | 2 | MF | MF | 22 | 阿部 勇樹 | 1 |
0 | ハン グギョン | 15 | MF | MF | 3 | 細貝 萌 | 1 |
2 | 坂本 紘司 | 8 | MF | MF | 8 | 柏木 陽介 | 4 |
2 | エメルソン | 40 | FW | FW | 10 | ポンテ | 1 |
0 | 田原 豊 | 9 | FW | FW | 35 | 宇賀神 友弥 | 0 |
2 | 阿部 吉朗 | 11 | FW | FW | 17 | エジミウソン | 4 |
– | 松本 拓也 | 32 | GK | GK | 29 | 大谷 幸輝 | – |
– | 村松 大輔 | 6 | DF | DF | 2 | 坪井 慶介 | – |
– | 阪田 章裕 | 14 | DF | DF | 33 | 高橋 峻希 | – |
– | 寺川 能人 | 7 | MF | MF | 20 | 堀之内 聖 | 0 |
0 | 馬場 賢治 | 17 | MF | FW | 15 | エスクデロ セルヒオ | 2 |
0 | 新居 辰基 | 18 | FW | FW | 24 | 原口 元気 | 0 |
0 | ヴァウド | 38 | FW | FW | 16 | 高崎 寛之 | – |
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得点経過
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[得点経過の記号の意味]~:ドリブル、→:グラウンドパス、↑:浮き球パス、S:シュート
選手交代
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開催データ
[入場者数] 14,095人 [天候] 曇、中風 [気温] 27.3℃ [湿度] 80% [ピッチ] 全面良芝、乾燥 [試合時間] 90分
[マッチコミッショナー] 鈴木 保 [主審] 家本 政明 [副審] 宮島 一代 [副審] 越智 新次 [第4の審判員] 前島 和彦 [記録員] 亀井 信也
野澤選手コメント
前半はみんな守れていたし狙いどおりにできていたと思う。1失点してからは相手のペースになってしまった。自分としても約3か月ぶりの試合で、なんとかチームの起爆剤になれればと思っていましたが、それができず悔しい。
でもケガをしていた時は、ドクターやトレーナー、そしてサポーターのみんなが本当に支えてくれた。感謝しているし、結果で返せなかったことを申し訳なく思います。
厳しい試合でしたが、サポーターがついてくれているし、この後の試合に向けて前向きにいきたい。
島村選手コメント
(ゲームキャプテンでしたが?)やはり特別なものなので、自分がやるからには勝ちたい気持ちがより強かった。攻守において、守備では無失点に抑えて攻撃では1点とってやろうと思っていました。前半はみんな落ち着いてリスクマネジメントしながら抑えられていたと思う。後半も1失点目までは意思統一していい形で守れていたと思いますが、失点してからはリスクを負って前がかりになったところをやられてしまった。たとえ失点をしても我慢する強さを持ちたい。
(J初得点については?)取れたことはよかったけど、もっと早い時間帯に取ってチームを勢いづかせたかった。
うちには諦めるような選手はいないので、攻撃によりパワーを向けていった。でもリスクを負ったときに点を取れればいいが、逆に奪われてやられてしまう。リスクを負うところと抑えるところでもっとしっかりとコミュニケーションをとりたい。
馬場選手コメント
こんなに満員の状況で、チケットもたくさん売れていて、その意味でも、また自分たちの状況を踏まえてもすごく大事な試合だった。なのになんで集中した時間帯に失点してしまうのかと、自分自身を含めて不甲斐なく思った。勝てない試合じゃなかったと思う。悔しいし、申し訳ない気持ち。僕が入った時点でロスタイム含めて20分あったし、まだ2点差だったから、勝負はまだわからないし、ボールに絡んで得点を狙いにいくことを意識しました。相手ボールの時間も多かったから、前からとにかく追って、ゴールに向かうためにどうするかをひたすら考えてた。相手がうまかったことはもちろんあると思うけど、それだけじゃないと思うし、負け癖がついてしまっているので、自分はプレーを、それも巧いプレーとかじゃなく気持ちの乗ったプレーを練習からもっと出していこうと思う。いまの状況を変えるために自分にできることはそういうところだと思うから。
田村選手コメント
自分としては90分間相手を掴み切れなかったという印象です。浦和が引いては出てくることを繰り返すことはわかっていましたが、寄せれば裏に出されたりターンされたりしてかわされた。前半をゼロで折り返せたことはいいが、やはり強さを感じました。
浦和 フィンケ監督 試合後コメント
総評
内容からすれば妥当であった先取点を自分たちで奪うことができ、その後解放されたようなかたちでプレーに専念できました。このようなかたちで勝利を収めることができてうれしく思っています。今年に入ってから多くの試合で私たちは決定的な得点チャンスをたくさん作りだしていたし、その数は相手を完全に上回っていた。にもかかわらずなかなかゴールを決めることができなかった。それにより、多くの選手たちのプレーや能力にブロックがかかった状態が続いていた。しかし、逆に言えば先取点を奪うことによって選手たちが解放されて自分たちの能力を発揮できる状態に、今日の試合ではなりました。どのような状況であろうと大切なのはすべての選手たちが強いメンタリティを保ち続けることです。選手同士、得点チャンスさえ決めていけばいいんだと、建設的に声を掛け合っていかなければいけない。そしていま自分たちが進んでる道が正しいものだと、自分たちの能力やプレースタイルからすれば必ずたくさんチャンスをつくりだすことができると、いまより強い自信を持っていかなければならない。そして最終的にはこのチャンスをゴールに結びつけていかなければいけない。ただ残念に思っているのは、怪我人が多いなかでエスクデロが4枚目のイエローカードをもらったこと。つぎの鹿島戦に出られなくなってしまったことをとても悔やんでいる。
また阿部については昨夜、本人と直接話し合い、今日スタメンで出場することを決めた。ただしひとつの事実として、彼はとにかく回復に努めなければいけない状態にある。W杯のあとの休養期間がとても短かったので、ここ最近の彼のコンディションはまったくいいものではなかった。いま大切なのは彼がしっかりと回復すること。ですので、これからの週、彼に数日間オフを与えます。大切なのは精神面でもリフレッシュすることです。そして今日の試合では前半に肩を痛めてしまった。こうした状況だったので、ハーフタイムで交代することを本人と話し合って決めました。ここ数日間、阿部とさまざまな話し合いをしてきて、彼の体の状態についてのある事実を知りました。阿部は2004年から公式戦では一度も休んでない。怪我や疲労が溜まって出場しなかったことが一度もなかったということです。世界中を見渡しても非常に珍しいことだし、いかに彼が戦うハートを持っているかのひとつの証明でもあると思います。ただし現時点で彼にとって大切なのは、休ませることです。
質疑応答
-前半攻めながら点が取れなかったことで、これまでと同じことを繰り返すのではないかという気持ちにならなかったか?
おかしく聞こえるかもしれないが、私はそこまでナーバスにはなっていない。ピッチで起きてることはしっかり把握してるし、選手がこの状況をどう感じているかも理解している。前半柏木がゴールから7、8mのところでフリーでシュートを外した。それを見て自分は、今日も焦ってはいけない、根気が必要だと感じた。
ただ1-0のゴールが決まった時点でさらに追加点を決めることができると感じとっていた。全員が解放されたからです。
-前半、支配してチャンスをつくったが、全員の動きや流れは悪かった。だが後半に入って立て続けにチャンスをつくり、ゴールが生まれた。ハーフタイムにどんな話をしたのか?
選手たちがたくさんのチャンスを作り出すことができるようになりながらゴールをなかなか決めることができないとき、選手たちが自分たちを信じきる自信と自分たちのプレースタイルや能力に対する誇りが大切になる。これらの自信をなくしてはいけない。たとえば試合に負けたあとでも、つぎは必ず結果を残すことができるという信念を持たなければいけない。優れたプレーをしながらゴールができない状態はもっとも難しい時間。そうしたとき、悪い内容でも勝ったほうがまだいいと言い出すひとが出てくる。しかしこれはまったくくだらないこと。ゴールを決められないこうした時期は非常に難しいが、1点目さえ取れば選手たちも解放されて能力を発揮することができ、結果も付いてくる。
-前半9本のコーナーキックがすべて決まらなかったが、湘南の守備がよかったのか?
そこまで危険ではなかったものではないと思います。ただしコーナーキックの決定力は非常に低いです。またひとつの事実は、湘南にも背の高く身体能力のある選手たちが揃っていること。それから忘れてはならないのは、私たちが相手のGKを強くしてしまったこと。2本目のコーナーキックのときにGKがセーブして本人に自信を与えてしまった。
湘南 反町監督 試合後コメント
総評
どこの監督も同じような-城福さんも言っていましたし、秋田も言っていましたけど-何故日程を揃えることができないのかっていうふうに思いますね。京都はもっと大変ですね、今日試合をやっておますから。夏休みは書き入れ時ですから、分かりますが、9月・10月になると1週間に1試合という形で。
今日、前半はなんとか持ちこたえても、後半に自力で勝る浦和は…という感じのサッカーだったかなと思っています。
それとハーフタイムのセットプレー、コーナーキックは、浦和はこれまで1試合あたり7.5本とっているんですね。コーナーはひとつのポイントだということで、昨日はそのためのトレーニングもしましたし、今日のハーフタイムもそうして送り出したんですけども、結局そのコーナーの流れからやられてしまったと。
そのコーナーも我々のボールだった感じもして、そういうところで一瞬の隙をつかれてしまった。
そうでなくても我々にとって非常に厳しい戦いをせざるを得なかったかなというのは感じていますけども。
次の試合に向けて頑張りますといつも監督が言いますけども、私の次はあるのか果たしてわかりませんけども。ただ、このまま見捨てて尻尾を巻いて逃げるわけにはいきませんので、尻尾をしっかりくっつけてやっていきたいと思います。
質疑応答
-復帰した野澤選手の評価は?
失点が4つありましたが、彼のパフォーマンスが悪いがための失点はなかったと思います。今日は大声援だったので声は聞こえなかったかもしれないが、ベンチサイドにまで聞こえるほど声を出して統率していたし、横からのボールに対しても非常に積極的に出て触ったりしていた。その意味では失点は彼の責任ではなく、最終ラインの質、特に1対1の質のギャップがあるがために浦和が2人、3人で点を取れてしまうというところでしょうね。
-前半立ち上がりにコーナーキックから鮮やかな形を見せたが、自分たちのセットプレーについては?
我々はここまでセットプレーの得点は20%台。ひとつはマルシオ・リシャルデスみたいないいキッカーがいない。もうひとつはガツンと入る能力があまり高くない。そうすると、少し変化を与えて相手を揺さぶらなければ我々に勝機はないと選手にも言ってます。そうした少ないセットプレーのチャンスを生かすかどうかも勝敗を分ける大きなポイントだと思います。先取点を取ると浦和は非常に厳しい状況になる。どこのチームも同じだが、浦和は特にその傾向にあるので。手を変え品を変え、これからもやっていきたい。
-選手たちは手を抜かずに頑張っている印象だが、今日のような敗戦後は落ち込むだろうと推測する。落ち込むのに慣れてしまっているかもしれないが、今後、勝負をかけていくうえで、この厳しい状況を立て直すためには何が必要か?
おっしゃる通り落ち込み慣れているのもあるが、それは困る。我々はシーズン前からセレッソさんみたいに総入れ替えするような経済力はないわけですから、18番目からのスタートだと話をしています。18番目だからこそできることがたくさんある。全部ポジティブシンキングの方法で話を持っていってる。もちろん差はあると思う。あるからどうするかということ。より精進しなければいけない、トレーニングもしなければいけない。ただし我々のスタンスとしては、前半戦が終わった時点でブービーですから、下から4つ目5つ目に上がらなければこの舞台に生き残れない。
ある意味、攻撃に人数をかけてリスクを負って行かなければいけない場面が出てくる。そこで守りに入ってしまったら、残り試合を考えると勝点1ではもう厳しい。そうするとその意識を持ちつつ、対人のプレーなども整理してやっていかなければいけない。そのためのトレーニングはいろいろ考えてやっている。
今回のように3連戦だと疲労の回復に努めるしかないが、これからは11月中旬の1試合以外は1週間空く。ここからほんとうの心理マネジメントなどを突きつめてやっていく。外国人が加わったりGKが加わったり上積みの部分はあるので、その上積みをどう生かしていくかを考えていかなければいけない。選手も厳しい状況だということは分かっていますから、そういう状況で何ができるか。「最初に決めていれば」と先ほど人に言われたが、サッカーの世界ではよくあることだが実際そうであって、まったくノーチャンスというわけではない。逆に言うと、今日はやられたが、前の浦和戦に比べれば少しはサッカーになっている。懐中電灯ぐらいの光だが、それをどううまく持っていくかが必要だと思う。