馬入日記
【馬入日記:9月28日】「いいサイクル」
26日に行われた川崎フロンターレ戦、強い風雨と相手のシュートの矢に立ちはだかった秋元陽太選手を「やっぱりすごいなと」富居大樹選手はベンチから見つめていました。「リーダーシップ、そして絶対に守るんだという責任感。こういうところは見習わなければいけないと思っています」ピッチの外からチームを支える守護神も、感じるものが多い試合となりました。
今季はルヴァンカップや天皇杯での出場が多い富居選手。これまでリーグ戦での出場機会はありませんが「いつ出ることになっても自分のプレーができるよう、常に準備はしています」と自身の役割を明確に捉え、日々の鍛錬を怠ることはありません。「陽太さんの試合でのプレーもそうだし、後藤や幸太、誠一さんのアドバイスからいろんなものを取り入れている」と、成長のためにアンテナを高く張り、自身の課題を常にアップデートしていきます。
「全部改善していかなければいけないと思っています。本当にいっぱい、いろんなことを考えて練習しているし、日々トライしている。構え方やボール移動中の身体の向き、ボールへのアプローチの仕方にキック、そしてリーダーシップ。やらないといけないことはいっぱいある」
取り組むべき課題が多いからこそ、それらがトレーニングへのモチベーションを高めてくれます。「朝起きた時に『早くサッカーしたいな』という気持ちになる」心と頭は常に前を向きます。
「今日のトレーニングでこれがうまくいかなかったから次はこれを試してみようとか、自分の考えたことをトライしてみようと、そういういいサイクルで練習に臨めている。それはやっぱりチームの雰囲気の良さがあるからだと思うし、毎日違う練習メニューができて充実しているから。こういうサイクルの延長で、自分も試合に絡んでいければ良いと思います」
そう頻繁には出場機会が回ってこないからこそ「特にGKは練習から意識を持ってプレーしないと、試合に出た時にしっかりできない」。成長を止めることなく、常に高いレベルの準備を保つ。ピッチに立たずともチームを支える、富居選手の矜持がそこにはあります。