MATCH試合結果

2015明治安田生命J1リーグ

2ndステージ 第14節 vs FC東京

10月17日(土) 14:04キックオフ @味の素スタジアム

HOME  FC東京 湘南ベルマーレ  AWAY
FC東京 1 0 前半 1 2 湘南ベルマーレ
1 後半 1
24 > 24 勝点 17 > 20
50分 東 慶悟 得点者 45+1分 古林 将太
55分 菊池 大介
選手 シュート シュート 選手
GK 46 ブラダ アブラモフ 0 STARTING
LINEUP
0 秋元 陽太 1 GK
DF 2 徳永 悠平 0 0 遠藤 航 3 DF
DF 3 森重 真人 0 0 アンドレ バイア 4 DF
DF 5 丸山 祐市 0 0 三竿 雄斗 17 DF
DF 6 太田 宏介 0 0 藤田 征也 14 MF
MF 4 高橋 秀人 1 1 菊地 俊介 2 MF
MF 7 米本 拓司 2 1 永木 亮太 6 MF
MF 37 橋本 拳人 0 1 菊池 大介 10 MF
FW 16 ネイサン バーンズ 0 2 古林 将太 5 FW
FW 20 前田 遼一 1 0 キリノ 9 FW
FW 38 東 慶悟 1 1 高山 薫 23 FW
GK 13 榎本 達也 SUB イ ホスン 25 GK
DF 29 吉本 一謙 1 1 島村 毅 30 DF
DF 50 松田 陸 石川 俊輝 16 MF
MF 8 三田 啓貴 0 山田 直輝 8 FW
MF 22 羽生 直剛 0 藤田 祥史 11 FW
FW 21 サンダサ アリソン 18 FW
FW 39 中島 翔哉 2 0 大槻 周平 19 FW
警告・退場 スタッツ 警告・退場
◆60分 太田 宏介
◆82分 東 慶悟
8 シュート 7 ◆73分 菊地 俊介
◆85分 高山 薫
9 ゴールキック 9
11 コーナーキック 4
19 直接フリーキック 12
4 間接フリーキック 2
4 オフサイド 2
0 PK 0
得点経過
◆50分
38 東 慶悟
中央 7 → 2 ↑ 相手DF クリア ↑ 38 右足S
 
 
 
~:ドリブル
→:グラウンドパス
↑:浮き球パス
S:シュート
◆45+1分
5 古林 将太
中央 直接FK 6 右足S 相手GK こぼれ球 23 → 5 右足S
◆55分
10 菊池 大介
右 相手DF こぼれ球 14 → 中央 10 右足S
選手交代
◆45+3分
3 森重 真人 → 29 吉本 一謙
◆46分
16 ネイサン バーンズ → 39 中島 翔哉
◆70分
37 橋本 拳人 → 8 三田 啓貴
◆10分

アンドレ バイア → 30 島村 毅

◆60分

9 キリノ → 11 藤田 祥史

◆76分

古林 将太 → 19 大槻 周平

入場者数 天候 気温 湿度 ピッチ状態 試合時間
22,577人 曇時々晴、弱風 19.9°C 78% 全面良芝、乾燥 90分
コミッショナー 主審 副審 副審 第4の審判員 記録員
高畑 俊成 福島 孝一郎 相葉 忠臣 村上 孝治 前之園 晴廣 相原 一志

監督コメント

●曺監督 総括

お疲れ様でした。
この味スタは、2年前には悔しいというか悲しい思いをしたスタジアムですし、昨年は昇格は決まっていましたがチャンピオンになったスタジアムであります。FC東京さんとは、小さい子どもを教えている時も湘南に来てからも、お互いに関東のライバルチームとして、切磋琢磨まではいかないですけど、FC東京さんの尾ひれにひっついて、離されないようにしなければと思ってやってきました。
年間最高勝点をとっているチームに対して、今日勝点3を取るとしたらこの戦い方しかないなと思って、選手にもそういう戦い方を指示してやらせました。内容的にはもう少しボールを動かしてきれいに崩してというシーンをもっと作りたかったですし、カウンターで2回3回、カウンターになりかけたシーンの横パスでもったいないシーンもありました。
ただ、我々の選手は100%出さないと、練習も生き残っていけない。99%でできる選手がこの日本にいるかもしれない。でも我々は100%もしくは、110、120%出さないとこのJ1でプレーする権利を得られないんだよと。それは追い込まれた感情ではなく、むしろそれを楽しんでいく。自分たちがサッカーをやることに喜びを感じて、失敗はいいから常に100%の姿勢で勝負に、もしくは練習に取り組むということをずっと言ってきましたが、今日はそのままの試合になったかなと思います。

キャプテンの永木が足を攣って大変だったと思いますが、攣ってもあの場面で1秒後に立ち上がってプレーする姿は、すごく嬉しかったし、そういう試合を本当にしたいなと思って、毎試合毎試合積み上げてきました。
自分たちの力で、来年J1でプレーする権利を得られたのは、彼らに心の底からおめでとうと言ってあげたいですし、今年も何回も失敗しましたが、そういうことしか頭に浮かばないです。
よく、サッカーは大きい選手のほうがよくて小さい選手はダメ、スピードがある選手がよくてない選手はダメと言われますが、もちろん、原理原則はそんなのかもしれませんが、そういうことを乗り越えてしっかり自分たちの目の前の壁を、踏み台を使って飛ぶのではなくて、自分たちの力で飛んだ彼らは、きれいなジャンプじゃないかもしれないですけどたくましいジャンプだったと思っていますし、皆さんに少しでも理解してもらえたら有難いです。

●曺監督 質疑応答

–右サイドに藤田征選手を使い古林選手を前に出したがその狙いは?

ちょっとチャレンジではあったと思います。ただあの二人は、お互いが出てお互いがサブみたいな関係でしたけど、いつかこういう形でやらせてあげたいなと思っていました。東京さんのウィークを突くためには、彼らのスピードあふれるプレーというのは必要だったので、将太も初めてやるポジションで最初は戸惑っていましたが、後半点を取ってからはあそこでの飛び出しや、そこに征也がついていったり薫が出ていったりするのは、相手にとって脅威を与えたと思います。

–選手たちはやらされているのではなく、意思のあるサッカーだったと思う。J1の中で最高の意思を示しているのは湘南だと思うが、主体的に選手たちがハードワークをするというためには、何が一番大事なのか?

僕は監督としてやれたことというのは、シュートを決めたからといっていいわけじゃない。勝ったからといっていいわけじゃない。負けたから悪いわけじゃないということをずっと通しているということがひとつです。要はプロセス、そこに至るものが重要。足を止めてシュートが外れて勝ったけどこれはいけないプレー、逆にリスクを冒して取られたけど、これをやらなければ点を取れない、という基準をどんな時でも選手たちに提示するのが監督の責任だと思っています。それを彼らが自分たちで判断してやれるように、少しなってきたかなということがあります。だけど、監督のやれることと言うのはすごく小さなことで、選手同士、仲間同士がお互いのプレーを理解して、こいつにはこれくらいのパスを出せば追いつける、コイツにはここで左足で出してあげたほうがいい、という選手同士の信頼がピッチに落ちているということが、このサッカーの世界はすべてだと思います。
お互いにリスペクトし合う関係をピッチの中で作らなければ、いくらシュート練習しても1対1の練習をしても、人のせいにするし自分は関係ない、ミスをしたら代えられるからミスしないようにしようということでは、30試合、50試合、100試合やっても選手は成長しないと思います。それは僕はトップの選手だけじゃなくて、小学生や中学生でも同じことだと思っています。
間違ってるか合ってるか分からないですけど、ずっとそれを言い続けようと思って今年もやっているし、これが勝点0だったかもしれません。でもそのリスクを負って彼らにやらせないと、監督にできることというのはそれくらいしかないと思っているので、それを貫いているだけだと思います。

–開幕前からJ1残留ではなくJ1に住むと言ってきたが、選手たちの一番の変化は?

今週もいい練習ができたなという日だけじゃないです。今日は集中力が足りなかったなとかここがよくなかったなということもあります。でも、長く続けていると、それを僕がいちいちどうだったと物差しを計る前に選手自身でよくなかったことが練習に持ち込まれてくる。
そういう意味では言う必要がなくなってきたというのは確実にあります。彼らが自分たちの信頼関係の中で、それダメだろ、こうしなきゃいけないだろいう、彼らの中で基準ができていると思います。まだまだ甘いですけど、ひとつJ1を乗り切れた要因だったと思います。僕ができたことはわずか小さなことだと思います。わずか10%のことでも、彼らが何%かずつかかいつまんで、自分たちの信頼関係に落としていくというのが僕が一番いいと感じるマネジメント。選手が成功体験、失敗体験で次に進んでいけるということが、できてほしいと思っているので、そこが変わったのかなと思います。

●マッシモ フィッカデンティ監督 総括

コメントするのはなかなか難しいですが、非常に良い内容だったと思います。相手は少ないチャンスを生かしてゴールを決めましたが、後半唯一の決定機を相手は生かしてきたと。もともと始まる前から、これだけ走ってくる相手ですから難しい試合になることは分かっていました。チームに関しては何も言うことはないと思います。最後の最後まで諦めずに戦い抜きましたし、最後の時間帯に関しては相手のハーフコートエリア内でチャンスをたくさん作っていました。もちろん今日の試合に関しては、ミスが許されない試合だったかもしれないですけど、正しいチャンス、機会を生かさないとこういった難しい試合になってしまう。

選手コメント

●古林将太
(シャドーの位置は?)もともとユースの時はあのポジションだったので、違和感なく入れました。ただ最初の5分くらいは少し動きにくかったんですけど、征也くん(藤田)や薫くん(高山)が声を出してくれたし、ななめに動いたり自分のいいところを出していったら少しずつ慣れていったと思います。みんなよく守ってくれたし、亮太くん(永木)のいいフリーキックから得点を決めることができた。あの場面で決められたことはよかったと思います。
かなりハードだったので必死でした。少しは結果を残せてよかったと思います。でも、2点目を決められる場面もあったと思うので、もっと貪欲に狙っていきたいと思います。
(残留を決めたが?)2年前、ここで自分のスライディングをかわされて点を入れられて降格が決まってしまって、去年は優勝しましたけど自分は力になれなかったので、今日こうして勝って残留を決められたことは本当によかったです。

●島村毅
いい形で点は取れましたけど、最後ずっと攻められる形になってしまった。不細工な勝ち方でしたが、最後身体を張ったり、諦めないでもう1回追うことなど、ずっとやり続けたことによって初めて残留が決まったと思います。過去の2回は1年で落ちてしまっていたので、今日は周りの結果ではなくて自分たちで決められたということは、今まで積み重ねてきたことが最後出たんだと思う。引き分けではなく勝点3で決められたことはよかったです。
一番長くやっている分、感慨深いところもありますし、今までなし得なかったので嬉しいです。
(湘南らしい球際の激しさも出ていたが?)そうですね、みんな戦っていたし、最後は足も攣っていましたけど、最後まで集中を切らさずにやれたことは、今まで積み重ねてきた厳しい練習の成果がこの大事なゲームで出たかなと思います。

●永木亮太
(残留について)長い時間をかけて反さん(反町監督)、そして曺さんのもとで、ひとつずつ、ゆっくりですけど成長していると思いますし、結果もついてきていると思います。
なかなか2年連続J1に居続けるということができず、今日初めて経験をしたんですけど、決して簡単なことではないと思っています。自分たちのチームは大きなクラブではないですし、でもその中でひたむきに、ずっとブレずに、サッカーも変えずにやり続けてきたことが、最近ようやく周りの皆さんにも評価してもらってきていると思います。同時に自分たちも手応えを感じながらやれているし、今日のように結果として表れるということが、一番の自信になっていくと思います。
まだまだ今年も残り試合ありますし、来年はもっと順位を上げていけるチームにならないと意味がないので、これまでやってきたことをしっかり続けるためには、結果にもこだわってやっていきたいと思います。

●遠藤航
今日は自分たちがボールを持っている方が相手のリズムだと曺さんから話をしてもらっていました。ボールを動かしている時に相手はブロックを敷いて、奪ってカウンターというのが武器だと思うので、そこは逆に引き込んで自分たちがカウンターを仕掛けられるような戦い方をしました。将太さん(古林)や薫くん(高山)などのシャドーの選手が裏に飛び出すことや相手のサイドバックやセンターバックに仕掛けていくようなプレーが多かったと思うので、そこはイメージ通りだったと思います。
太田選手の左足のクロスは警戒していましたけど、そこで奪えればその裏に抜けるランやクロスは自分たちの攻撃のひとつの形だったので、うまくハマったと思います。
最近先制点がなかなか取れていなかったんですけど、今日は相手の戦い方を考えるとより先に取られると難しくなると思っていました。前半の最後で取れたのは大きかったと思います。2点目もなかなか奪えていなかったのですが、後ろはしっかり1失点以下で抑えるという自信はやっていく中でついてきているので、2点目を奪えたこともよかったと思います。
(残留については?)勝って決められたことは次に繋がると思いますし、残り3試合を残して決められたので、あとはどれだけ上位にいくかというところだと思います。次もしっかり勝点3を取りたいです。
(どういうところが成長したか?)自分たちがやってきた湘南スタイルのクオリティは上がっていると思いますし、球際やカウンターの精度、ボールを動かして崩すこと、また粘り強さとかゴール前での最後やらせないという部分などはチームとしてレベルアップしていると思います。

●菊池大介
勝点3に繋がるゴールが決められたということは自分の中ではすごく大きなことだと思っています。
同点に追いつかれても、チームの中でも気持ち的にもプレー的にも崩れなかったですし、前半からやり続けてることを変わらずにもう1回やろうという声も出ていました。それがあのゴールに繋がったと思います。
個人的にはユースからお世話になってきて、昇格や降格を繰り返してきて、やっと本当に自分たちの手で2年連続J1で戦える切符を得たので、その部分に関してはすごく嬉しいですし、その勝利に貢献できたことは自分にとってもすごく嬉しい。少しでも恩返しというか、そういうものに繋がったのかなと思います。

●藤田征也
(決勝点のアシストは?)多分あそこしかなかったので狙い通りでした。中も、僕が持ったらしっかり入ってきてくれていました。
最初はコバショウ(古林)も慣れないポジションだったので難しい部分はあったと思います。やっていくうちによくなって二人で崩した場面もあったし常にコミュニケ―ションを取りながらやっていたので、やりやすかったです。
まだシーズンは終わっていないですけど、ここまでみんなでチームのサッカーを信じてやってきて、今日チームのよさを出して上位に勝って残留を決められたことは本当によかったと思います。