馬入日記
【馬入日記:9月18日】「僕ら本来の姿を」
鹿島戦の悔しさは今も胸に残ります。「全然ダメでしたよ」と切り出した山根視来選手は、改めて振り返って見た映像からも、より積極的なプレーが必要だったと話します。
「相手が構えているところにドリブルや縦パスで入って行くことはリスクがある。その中でもそこにはチャレンジしようと思っていたけど、改めて見てみて、それはもっとできたしやらなければいけなかったなと思います。そうしないと相手の脅威になっていかないなと、そう感じました」
そこに加えて「相手の懐に入って行った後の精度も低いし、それは今の課題」と、続くのは反省の言葉。それでも中断期間から意識していたことは、直接プレーに表れないながらも、山根選手に変化を与えていると言います。
「サイドチェンジを狙うことに取り組んできて、それ自体は試合であまり出せていないですけど、ただ遠くまで見えているという感覚は前より確実にあります。だから前に運べない、入れられないのであれば判断を変えようとか、シンプルにプレーしようという判断はできるようになってきている。そういう部分は整理できていると思います」
少しずつ増えていったプレーの選択肢に、しかしだからこそ「自分の長所である運ぶところを出していかないと、何もない平凡な選手になってしまいますから」と、自らの強みにさらなる磨きをかけていきます。そうしてらしさを体現していく姿勢は、シーズン終盤に差し掛かっても陰りを見せることはありません。そしてそれは、チームとしても同じことだと言います。
「他のチームが勝点を重ねてきている状況ですけど、でもそういう時だからこそ自分たちのスタイルを示していかないといけないと思う。『この状況でもこいつらはこんなにやるのかよ』と思わせるくらいにやりたい。みんなが信じている僕ら本来の姿を毎試合、前の試合よりちょっとずつでも出していくことが大事だと思っています」
今週末、そして来週にかけて3連戦に臨みます。「手強い相手ですけど、関係ないですよ」と、ただひたすらに信じた道を、山根選手は仲間と共に進んでいきます。