第32節 vs FC東京
11月23日(土・祝) 17:00 @味の素スタジアム
HOME FC東京 | 湘南ベルマーレ AWAY |
2 | 0 | 前半 | 0 | 1 | ||
2 | 後半 | 1 | ||||
48 > 51 | 勝点 | 25 > 25 | ||||
チャン ヒョンス 68分 ネマニャ ヴチチェヴィッチ 90分+2 |
得点者 | 66分 高山 薫 |
選手 | シュート | シュート | 選手 | |||||
GK | 20 | 権田 修一 | 0 | STARTING LINEUP |
0 | アレックス サンターナ | 38 | GK |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DF | 2 | 徳永 悠平 | 0 | 0 | 鎌田 翔雅 | 2 | DF | |
DF | 3 | 森重 真人 | 0 | 1 | 大野 和成 | 22 | DF | |
DF | 30 | チャン ヒョンス | 1 | 0 | 島村 毅 | 30 | DF | |
DF | 6 | 太田 宏介 | 1 | 0 | 古林 将太 | 5 | MF | |
MF | 7 | 米本 拓司 | 1 | 0 | ハン グギョン | 7 | MF | |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール | 1 | 1 | 永木 亮太 | 6 | MF | |
MF | 36 | 三田 啓貴 | 1 | 2 | 高山 薫 | 8 | MF | |
MF | 38 | 東 慶悟 | 0 | 0 | 武富 孝介 | 28 | FW | |
FW | 49 | ルーカス | 3 | 3 | ウェリントン | 16 | FW | |
FW | 9 | 渡邉 千真 | 3 | 0 | 菊池 大介 | 10 | FW | |
GK | 1 | 塩田 仁史 | – | SUB | – | 阿部 伸行 | 1 | GK |
DF | 5 | 加賀 健一 | – | 0 | 亀川 諒史 | 26 | DF | |
DF | 14 | 中村 北斗 | – | 1 | 梶川 諒太 | 23 | MF | |
MF | 4 | 高橋 秀人 | 0 | – | 中川 寛斗 | 34 | MF | |
MF | 18 | 石川 直宏 | – | 1 | ステボ | 9 | FW | |
MF | 32 | ネマニャ ヴチチェヴィッチ | 2 | – | 古橋 達弥 | 18 | FW | |
FW | 13 | 平山 相太 | 1 | – | 大槻 周平 | 19 | FW |
警告・退場 | スタッツ | 警告・退場 | ||
90分+3 32 ネマニャ ヴチチェヴィッチ ■反スポーツ的行為 |
14 | シュート | 9 | 60分 10 菊池 大介 ■反スポーツ的行為 |
12 | ゴールキック | 15 | ||
3 | コーナーキック | 4 | ||
14 | 直接フリーキック | 12 | ||
2 | 間接フリーキック | 2 | ||
2 | オフサイド | 2 | ||
0 | PK | 0 |
得点経過 | ||
|
~:ドリブル →:グラウンドパス ↑:浮き球パス S:シュート |
|
---|
選手交代 | ||
|
|
入場者数 | 天候 | 気温 | 湿度 | ピッチ状態 | 試合時間 |
---|---|---|---|---|---|
21,648人 | 晴、弱風 | 13.1℃ | 45% | 全面良芝、乾燥 | 90分 |
コミッショナー | 主審 | 副審 | 副審 | 第4の審判員 | 記録員 |
臼井 郁夫 | 佐藤 隆治 | 安元 利充 | 田中 利幸 | 竹田 和雄 | 鈴木 未央 |
湘南 曺監督 試合後コメント
総評
お疲れ様でした。
今日の試合で32試合目になりますが、開幕の時から、僕は選手たちに対して言っていることは変えていません。端的に言うと、いいことはいい、悪いことは悪い。結果がよければ全部いいわけじゃない。結果が悪ければ全部悪いわけでもないということはずっと言い続けてきました。
今日、降格という重い現実を受け止めなければならないですが、その答えは、今日の試合後のサポーターの声援がすべて示してくれていると思います。
あそこでクロスがとか、決められないからとか、あの時間でとか、僕もいろいろ思いますけど、すべて僕の中では、NOWではなくAT THE MOMENT、要は瞬間の自分の気持ちを大事にしたつもりです。出た選手、今日残念ながら出られなかった選手含めて、よくやったと言ってやりたいと思います。
我々は、我々の力でJ2からJ1に上がって、いま、降格という現実を目の当たりにしている、と。でも、足を止めて降格したわけではなくて、常に前に歩いて、その壁を越えようとしたんだけど、一歩及ばなかった。でもその一歩というのは、実は小さいものではなくて、大きい差だったんだと自分自身感じています。
また、FC東京さんやそういう相手に対して、湘南が対戦した時に、あの試合があったから、あの年があったから、彼らはまたよくなったなと言ってもらえるようなチームになってもらいたい。
何度も繰り返しますが、技術、戦術、メンタル、いろんな要素があって、今日の試合もいろいろあると思いますが、僕は彼らには、胸を張ってスタジアムを後にしてくれという話をしたし、お前たちの監督をやっていることを本当に誇りに思うという話もしました。
責めるつもりも、後悔もまったくありません。それくらい、彼らはよくやってくれたと思います。
足りないとしたら、僕が全部だと思っているので。ただ、足りないということを隠しても仕方がないので、足りないことは足りないと言ったほうがいいと思っていて。だから足りるように頑張ります、これからも。
質疑応答
前半は守備をして後半攻撃を仕掛けるという印象だったが実際のゲームプランはどういうものだったか?
東京さんもうちの形が3枚か4枚かで迷われて臨まれたと思いますが、前半はうまくボールを動かされて後手にまわってしまった。東京さんはボールを動かす力が高いので、前半はある程度ふたをしながらゴール前で凌ぐということをミーティングでも話してきました。それは、ゲームプランどうこうというよりも東京さんに勝つためにはやらなければいけないことで。そこで、後半らちがあかなかったら形を変えようと思っていたんですけど、少しうちに流れが傾きかけ、東京の足も止まってきたので両ワイドの走力や、前線にアイディアのある選手を投入することで2点、3点とって勝利につなげられたらと思っていました。ゲームプラン通りというよりもその場その場の状況に応じて、一番やらなければいけない選択をしたということですね。
具体的に差というのはどこに感じたか?
普段の練習で東京さんと8対8をやったところで体験できない差ということです。公式戦の90分+アディショナルタイムの中では、人生と同じでいろんなことが起こる。それに対応する力がないといけない。ただ、このことを自分の脳裏に焼きつけることができれば、必ずそれができるようになる。でもそれは差だったという事実はある。練習では実感できない。J2にいてJ1の試合を見ているだけでは実感できない。その差を選手たちも感じた。
ただ、日増しに彼らの自信や彼らのやれることが増えていった。手前みそですがそう思っています。また足を止めずに、このまま成長していってほしいと思います。
今後の去就については?
まだこれからクラブと話さなければいけないと思っています。降格した責任はもちろん僕にあると思いますが、責任があるから全て投げるのか、続けるのか、続けてくれと言われるのか、やめてくれと言われるのか。それによって責任の取り方は変わってくると思っています。ただ、僕は今までも、これからも逃げるつもりはまったくないので、自分にとって進む選択肢であれば、それがが前向きな選択だと思っています。それしか言えないですが。
「継続こそ力なり」という言葉を体現し継続的にやっていることでベルマーレは力をつけていると感じる。監督にとって譲れないことは?
質問にお答えできるとしたら、自分が監督として、人として、もしくはこのチームのリーダーとして、やってほしいことの基準を変えないことでしょうか。
今日も前半、何が悪かったというと、やっぱり攻撃の姿勢が少なかった。ボールをもらったときに、クリアで逃げてしまったり、本来であれば、そこでボールをもらえる場所に顔を出さなかったりということもあった。それをやらなければ、開幕の時と今が同じサッカーになってしまう。それは自分の中での屈辱なんです。パスミスがあったから、じゃあ蹴りなさいでは何も生まれない。それをハーフタイムに、勇気を出してという言葉で選手たちには伝えました。
後半何が変わったというと、それが変わった。一人ひとりがボールをもらう意欲がましてパスコースが増えた。相手も的を絞れなくなった。1点も、ボランチのハン グギョンがあそこまで飛び出して行ってアシストした。それは理屈ではなく、彼らの状況判断が一番大切。監督の求めることをあえてやらない。分かっていても、あえてやらないという自己判断。そこには僕の基準がなければいけない。チームのためでなく自分が気に入らないからその判断をしたというのではダメ。サッカーのピッチというよりも、若輩の僕が言うのもおかしいですが、皆さんが会社で働かれている人で、お互いに気持ちよく働くにもそういうことは必要だと思います。そういった基本的なことをやっているに過ぎないと、自分では思っています。
永木亮太選手コメント
シーズンを通して最初からすごく応援をしてもらったサポーターの皆さんに本当に申し訳なく思っています。自分もキャプテンをやらせてもらって、シーズンを通してほとんど試合に出させてもらっていたので、降格させてしまったということに自分の責任を感じています。本当に悔しい気持ちです。
手ごたえを感じられた試合は本当に多かったし、序盤に比べてだんだんよくなってきた。試合を戦いながらできているという実感がある、右肩上がりの一年だと思います。
でも、この世界は結果がすべてだと思っているし、落としてしまったのは自分たちの力が足りなかったということを一番感じています。本当なら、J1に残って来年もJ1で戦えたら、チームもさらに成長できると思っていたので、それができないことは悔しいし、自分たちの力のなさです。
ただ、経験できたことは本当に大きいと思います。今年、若い選手がJ1ですごくいい経験を積めたので、そのことは来年に活きると思います。それが一番大事なことだと思うし、今後のサッカー人生に活かしていきたいと思います。
ハングギョン選手コメント
降格という結果に対して、選手としての責任を感じ申し訳ない気持ちです。
(試合後にサポーターの声をかけられていたが?)ベルマーレに初めてきた時からのことが、走馬灯のように駆け巡って本当にカメラのフィルムがまわっているような感覚でした。
決定機にゴールを決められなかったこと、防ぐべきところで防げなかったことなど、細かいところがまだ足りなかったと思います。
今日の前半はボールをキープできるところでクリアで逃げてしまったり、そういったところがあった。どんな相手でも自信をもってプレーすべきだったという反省があります。
ベルマーレは若いチームで未来があるので、明るい未来を感じてもらえるように残り2試合を戦いたいと思います。
(来季については?)シーズンが終わるまではベルマーレに忠誠を誓っているので、その先のことは2試合が終わるまで考えないようにしています。
古林将太選手コメント
(後半攻勢に出たが)みんな前半から切り替えて流れもよくできたと思う。翔雅くん(鎌田)とも話して、後半は翔雅くんが上がってきて前に起点をつくり、自分が高い位置を取るなどよくできたと思います。最後は足が攣っていましたが、最後までやり抜こうと思っていた。
ああいうかたちで点を入れられてしまいましたが、滑らないでやられるより滑ってやられたほうが悔いは残ってないです。
(J1との差は)決めるところで決める選手がいて、守るところでしっかり守る選手がいるのは大きいと思う。ベルマーレも攻めていたが、決定的なところで決められない試合も多かったし、守れなかったことも多かった。開幕から負けん気でやってきて、本当にいま悔しいですけど、まだ試合はあるし、それに備えてこれからまたしっかりやっていきたいと思います。
鎌田翔雅選手コメント
育成年代も含め、一番長くこのクラブで過ごしてきて、J1に上がる時も絶対にベルマーレの力になりたいという気持ちだったし、上がってからも昔の強いベルマーレにしたい、自分がプレーで表現したいという気持ちでやってきたんですけど、それがこういう悔しい結果になってしまって悔しい。僕自身も今年ずっといい状態だったわけではないので、そういうことを考えると本当に悔しいです。
(今日の試合は得点にも絡んだが?)勝たなければダメだったし、自分のよさは守備だけではないと思って前に出ました。ああいうプレーを前半からやれていれば、ということを考えてしまう。得点に結びついたことはよかったとは思うけど、あのシーンだけじゃなくてもっと絡めたらよかったと思います。
(残り2試合に向けては)ここで気持ちが切れたらプロとしてダメだと思う。こうやって降格が決まっても、あれだけサポーターの方がベルマーレコールをしてくれたことは、僕のなかですごく感じたものがありました。熱く感じるところがすごくあった。それに応えるにはあと2試合、内容もそうだし、勝利という結果をサポーターの方たちに絶対にプレゼントしたい。より強くそう思ったので、明日からしっかりいい準備をして、最後まで結果にこだわって、ベルマーレのチーム力を最後まで変わらず貫き通したい。結果はこうなってしまったけれど、記憶に残るようなプレーで、サポーターのために最後は勝利で締めたいといま強く思っています。
高山薫選手コメント
わずかではあったけど、J1に残るという可能性はあった中での試合だったので、本当に勝ちたかった。悔しいです。
シーズン進める中で徐々にいいサッカーができていたと思いますが、そこで自分が決めるべきところで決め切れなかったということが悔やまれます。
(今日のゴールについては?)得点をとるという強い気持ちで試合に入ったし、何らかの形で絶対に得点に絡みたいと思っていました。その気持ちがゴールに繋がったのかもしれません。
最後の2試合は、ずっと応援してくれているサポーターのためにも、2戦2勝してシーズンを終えたい。
F東京 ポポヴィッチ監督 試合後コメント
総評
こんばんは。前半に関しては文句のつけようがない内容だった。高校生相手でも、ああやって前半を通して攻め続けることは難しい。ましてやJリーグのチーム相手に試合をコントロールできたことは非常によかったと思います。試合前からボールを動かして攻撃する、主導権を握って戦うことは予想できた。ただ、相手は精度の高いカウンターを持っているので、そこの部分はしっかりと十分に警戒して試合に入った。前半に関しては、相手のカウンターに対してもケアしていたし、チームが連動してやるべきことはハッキリしていた。後半の頭に、ミスが続いた時間から流れを明け渡してしまった。その時間帯からの問題点は、相手が前半と違って少し前からプレッシャーをかけてきて慌ててしまったこと。うちのラインを必要以上に下げてしまったということもそれを招いた理由のひとつです。うまくいかない時間帯に、失点したが、その後、チーム全員が点を取りにいくという意志をはっきりと見せた。同点に追いつき、逆転したことにチームの成長を感じることができる。
勝点3を奪うことを疑わずに戦った結果だと思います。選手のプレーに相応しい結果だったと思います。今日のベンチから試合に入った選手もそれぞれ役割を果たしてくれた。選手に常々、何分出たかが重要でなく、何をやったかが大切だと伝えてきた。まさに今日、交代で入った選手たちはその言葉をピッチでプレーで示してくれた。サポーターの皆さんがつくり出してくれた雰囲気も最高だった。良いサッカー良い 結果を得られて良かった。こういった攻撃的なサッカーは日本のサッカー界に必要なことだ。こういった魅力的な人を惹きつける試合をどんどんやっていかなければいけないと思います。
質疑応答
前半は湘南がわざと攻めさせていると感じなかったか?
相手が引いて守ってカウンターという狙いであったのであれば、前半はカウンターを受けてどうだったという場面はありませんでした。引いている相手に対して自分たちがどう攻撃をしていくのかということに関しては、昨シーズンから取り組んでいたことでもあります。
私からすれば、相手に持たされていたという印象はありません。ボールを持ちながらも、相手の足を止めるためにボールの動かしていた。ゴールを割れませんでしたが、チームは連動してアクションを起こしてという意図は表現できていた。ただ、90分を通して相手陣内で攻め続けることは不可能に近いと思います。そういったところで集中力の問題もゲーム中の流れに関わってくる。相手に主導権を握られた時間帯もあったかもしれません。その中で結果につなげられたことは評価できると思います。相手は、彼らの人生のすべてを懸けて戦ってきた一戦だったと思います。簡単な試合になるとは試合前から思っていませんでした。1-1になってからの最後の10分間は、相手は引き分けでは残留できないから前掛かりになることは分かっていた。その中で3バックに変更してネマニャを生かせるように、2列目から背後を狙えるように、ゴールを奪える選択をしました。だからこういう話をしても、この理屈は通ると思っています。結果論であれば、何でも言えるのが私の感想です。
勝負弱いという評価もあるが?
結果に関しては、求められていたことにそれほど相違はないと思います。後は、どういうスタイルのサッカーをして結果を求めていくかにこだわりつづけてきた。紙一重のところで勝てなかった試合に勝っていれば、どういう順位にいたかも結果に影響してくる。そういう試合を落としてきたのは事実です。監督としてやらなければいけないのは、そのチームのクオリティを最大限に引き出して戦うことだと思っています。
カウンターの対応については?
私はカウンターを食らわないことを考える人間です。対応を食らった後を考えるよりも、すべての時間で攻撃することを優先的に考えます。
カウンターを食らっても、どういう形でも奪い返して攻撃に転じるのが私の哲学です。オシムさんが監督だったことは皆さんご存知だったと思います。オシムさんが現役時代の私たちに言ったことがあります。「そんなにカバーのことばかりを考えていたらこちらは20人いなければいけないじゃないか」と。私はその意味がよく分かりました。私が現役時代は1対2の数的不利な状況であっても、自分が不利だなんて思ったことはなかった。私が現役時代にその状況を問題なくクリアできたのだから、もっと能力の高い森重たちが怖がる必要はない。もっと自信を持たなければいけない。私は、現役時代にチャンピオンズリーグに3年連続で出場しましたが、クオリティ的に彼らよりも勝っているとは思っていません。ただ、私は彼らよりも自分を信じていました。もっともっと勝つと最後まで思っていた。それを彼らにもっともっと伝えたい。試合は負けないために戦うのでは進歩はない。常に勝つためにトライしなければ進歩などないと思っています。