馬入日記
【馬入日記:8月25日】「重み」
「決めれば何か変わるかなと思っていました」
8月22日に行われた天皇杯川崎フロンターレ戦を振り返り、松田天馬選手の口からはそう溢れます。そこには人知れず強くこだわっていた得点への想いがあったと言います。
「やっぱりゴール前でのパワーというのは意識していました。それでシュートまで持ち込めたシーンも2、3回ありましたけど決めきれなかった。自分の今後につなげて行くためにも、やっぱり決めたかったです」
チームは先制しながらも後半に3点を失い、天皇杯での戦いを終えることとなりました。敗戦の悔しさと、チャンスをものにできなかった悔しさを噛み締める松田選手。それでもキャプテンマークを巻いて臨んだくだんの試合は「意味のある試合だった」と話します。大学時代にゲームキャプテンを務めていたものの「けっこう意識しました」と感じた役の重みは、しかし新たな気づきを松田選手に与えました。
「自分がチームを引っ張っていかなければいけないという思いはやっぱりありました。それと同時に、普段巻いている人たちがどういう重みを感じてやっているかを知ることができた。そういう意味で、自分にとってもけっこう意味のある試合だったというか、負けてはしまいましたけれど、良い機会になりました。周りを引っ張っていくという重みは知ることができました」
ピッチに立つ重み、そこでチームを牽引する責任。それを知ったからこそ再び「結果を残したい」と言葉が続きます。連敗が続くチームの中で、勝利を呼び込むために果たしたい役割が松田選手の中にはあります。
「得点、アシストというゴール前でパワーを出すプレーをしたい。最近は攻撃でのアイデアや積極的に前に向かっていく姿勢というのは持てていると思う。チームに貢献するという前提を押さえた中で、自分がやりたい、楽しいと思えるプレーができるようになっているので、それを結果につなげたいです」
ピッチに立てば誰よりも駆け回り、そして楽しそうにプレーする。その姿勢で松田選手はチームを前へ前へと引っ張っていきます。