ボイス

【ボイス:2018年7月31日】野田 隆之介選手

練習から全員が100%のチーム
刺激を受けて集中力アップ
 昨シーズンからの積み重ねが成果となって実り始めたこと以外にもう一つ、今シーズン、変化のきっかけとなった出来事がある。「今年、まだ開幕前だったんですけど、ちょっとした自分の行動でチームの和を乱してしまったことがあって。そこから考えを改めて、ずっと続けて来た結果が、まあ結果は全然出てないんですけど、今、少しずつ試合に絡ませてもらえるようになってるのかなと思います」

スペインキャンプから帰国し、馬入での練習にも慣れた頃。

「練習の中で求められたことに対して、気の抜けた態度をとってしまって、その要求に一人だけ応えられなかったんです。それでチームのみんなに迷惑をかけて、和を乱すことになってしまった。
去年は、練習にも試合にも身体がついていかなくて、気持ちが続かないようなところがあった。それが今年に入って動けるようになったというところで、練習も割と最初の頃で気が抜けたんでしょうね。そういうのもあって、気を引き締め直したというか。これじゃあ去年と一緒だと思って」

この出来事は、野田選手自身に大きなインパクトを残し、結果として、練習に取り組む意識から変化を起こした。

「練習から気を抜かないように。練習って、会社で働いているような人たちの仕事と比べると短いじゃないですか。それくらいの間は集中できないと。それに試合は90分あるので。そういう意識で今はやっています。
このことは、これがあるから今があるとかそんな良いものじゃない。チームの和を乱しているので、もう二度とそうならないようにやるだけ。そういう意味では今現在に活きてます、絶対」

チームの一員として、練習から全力で取り組むことだけを考えるようになった。

「チームとして、毎日の積み重ねで少しずつ少しずつ良くなっているのかなと思いますね。本当に全力でみんな取り組んで、一人も抜く人がいない。本当に1日1日100%でやってるので、良くなってると思うし、そこがチームの、湘南の強みだと思います」

過密日程の前半戦を乗り越え、中断期間では全てのクラブがそうであるように、ベルマーレもチームとしてのレベルアップを十分に図った。そして世界最高峰のワールドカップからも多くの刺激を受け取った。「僕たちの代表、選手みんなが目指している場所」と野田選手も思い入れる日本代表が決勝トーナメントまで進んだことは大きな励みになったはず。大きな勇気を得て、J1リーグ、天皇杯、ルヴァンカップと続く後半戦の戦いにも期待は高まる。

取材・文 小西尚美
協力 森朝美