馬入日記
【馬入日記:7月10日】BOX to BOX
スコアレスドローに終わった大分戦。やはり「決めるべきところで決めないと」と口に出すのは秋野央樹選手。今季ここまでも向き合ってきた課題ながら、あと一歩克服しきれない状況に悔しさをにじませます。
「チャンスを決められずにいるとこういう試合になることは、初戦の水戸戦から何も変わっていないですし、大分はうちが最初に前から奪いに行くことに対して嫌がっていていたと思いますが、その時間帯に取れなかったのが最後まで決められなかった原因かなと思います。あとは前半は前線の選手へのサポートがすこし少なかった。後半はシステムを変えながら、ゴール前に入って行く人数については増やせて行けたので、そういう戦いを前半からピッチの中でできていれば、もっと違う結果になったかなと思います」
前半、自身もゴール前まであまり入って行けなかったという感想の秋野選手。空いていた中盤のスペースでボールを受けること、そして守備でのリスクマネジメントを意識したあまり前方向へのエネルギーが足りていなかったとの話。リスクを冒して前線に出て行くことやフィニッシュに絡むプレーを増やして行くことは、大分戦に限らず自身の課題だとも口にします。
「シーズン最初にも言ったことですが『ダブルボランチで10点取る』ことを目指していかないといけないと思っています。その中で僕はまだ1点も取れていないですし、アシストも1つしかついていない。優勝したり上に上がって行くチームは、厳しい試合で点を取ったり、決定的な仕事をするボランチの選手が多いと思う。ゴールの近くで怖い選手になっていかないといけないと思っています」
いわゆる”BOX to BOX”の選手を目指すため「動きの幅と量を増やさないといけない」と語る秋野選手。そういったプレーヤーを意識するようになったのは、今季湘南に加入してから。
「これまでは少し後ろでゲームを組み立てるのが自分の仕事だと思ってやっていましたが、ここに来てから考え方は変わって来ました。曺さんも良くいうペナルティエリアからペナルティエリアへの動き、その範囲をフルに動くボランチになれればと思いますし、ゴールに直結するプレー、その質と量を増やしていきたい」
いまは進化の真っ只中にいる秋野選手。後半戦はよりチームのチャンスに多く顔を出す姿が見られるかもしれません。ちなみに意識する選手はトニ・クロース選手(レアル・マドリード)とリバプール時代のジェラード選手。「ジェラードの得点感覚はMFの選手としてはずば抜けていると思うし、当時のゴールシーンは最近よく見ています」とのこと。秋野選手もいつの日か、スタンドを沸かすゴールを叩き込んでくれるはずです。