馬入日記

【馬入日記:7月7日】大人のプレーに

IMG_3758「『もう半分終わっちゃんたんだ』という感じですね」
その言葉で、齊藤未月選手が過ごしたこの半年間がいかに密度の濃いものであったかがわかります。様々な経験を得た始動から第21節までの時間。自他共に、その成長は認めるところです。

「思った以上にあっという間でした。去年はあまり前半戦で試合に出られませんでしたし、去年の方が長く感じました。今シーズンは試合に出る回数も増えて、毎日競争がある中で練習から色々感じられることがありますし、リーダーシップを取る必要も感じることができた。もうあと半分と考えたら早いですし、良い方向に捉えるならば、少しずつ成長してきていると思います」

今季の戦いを半分終え、リーグ戦19試合でピッチを踏んだ齊藤選手。多くの試合を重ねることで見えてきたのは、自身のできることと足りないこと。確かに得た手応えを実感しながらも、チームとしても個人としても更に上を目指していくために、齊藤選手はしっかりと日々課題に取り組みます。

「最近練習や試合で意識していることは、力を抜く、ということです。細かいところですけど、前半戦ではフリーなのにトラップが浮いてしまって、マイボールだけどそのあとのプレーが遅れてしまうということが少なからずありました。そういう時に力を抜いてプレーできるようにしないといけない。あとはただ頑張るだけじゃなく、もっと堂々と、良い意味でプレーに余裕の持てる選手になりたい。アキさん(秋野央樹)はボールを持った時に余裕があるなと思っていますし、そういうプレーは意識しています」

齊藤選手の持ち味といえば、攻守ともにボールに積極的に関わり、目を見張る運動量で逞しくプレーする姿。しかし本人には「”頑張るプレー”は、言われなくてももう100%できる」と言い、もうワンランク上に行くために必要なことに目を向けます。

「今はもう、全部行って全部奪ってやれ、というような感覚でやっていますけど、もう一個上に行くためには技術的なこともそうですし、頭を使ってプレーできるようにしなくちゃいけない。頭を使ってゲームを戦術的な視点で見ることもそうだし、言葉にするのは難しいけど、状況判断とかをもっともっと上達させていかないといけない。自分はよく他人のプレーを見て真似から始めることが多いですけど、俊さん(菊地俊介)やツボさん(坪井慶介)が言葉で周りを動かしているのを見て、ああいうのは大事だな、と思います。言葉で動かすことができれば良い意味で自分も楽になれるし、自分の取りたいところでボールが取れてくる。頭を使ってやるのは難しいですけど、やれるようにしたいですね」

自身が歩む成長過程を「子どものようなプレーから、大人のプレーに」と表現する齊藤選手。積み重ねる様々な経験が、きっと齊藤選手をより大人にさせてくれるはずです。シーズン残り半分を経て、齊藤選手がどんな姿になっていくか。ぜひ、みなさんの目で追いかけてください。