馬入日記

【馬入日記:6月14日】コツコツ

IMG_3517前半45分間のみのプレーとなった徳島戦を振り返り、「まだまだ信頼が足りていないということ」と話すのは安東輝選手。第4節愛媛戦以来の出場となるも、様々な要素が絡み合う中で苦戦を強いられた前半。必ずしも自身のプレーに手応えがなかったわけではない中で後半に臨めなかった試合を終え、感じるのは自身が勝負を決める存在になれるかどうか。

「例えばミニゲームとかをやっていると、いつも”この選手がいるチームは絶対勝つ”っていう選手がいるんですよね。そういう選手はやっぱり周りからも信頼されているし、試合でも”ここから”というタイミングでは交代しないと思います。そういう点で自分はまだ、自分がいることでチームが良くできる、というステージにはまだ行けてないと思いました。周囲からの信頼も一日二日で勝ち取れるものではないですし、続けてやっていくしかないと思っています」

試合を見つめていた後半、自身の前半を省みながら気づいた点がありました。そしてそれを気づいたタイミングにも、安東選手は自身の改善すべきを感じます。

「自分のプレーは、何回か決して悪くない縦パスを入れられていたんですが、前線の選手がピッチの影響もあってトラップしづらそうだった。そう考えるとパスだけにこだわるんじゃなく、もっと自分でボールを運ぶという判断があっても良いと思ったんです。パスミスが続いてしまうと相手のラインは下がっていかないし、仮に自分のドリブルでボールを失っても相手を下げさせることができたかもしれない。そういう反省があります。あと1番は、そういうことを試合中に考えられなかったということ。プレーしている間は、自分が良いプレーするためにどうやったら良いかということを考えてしまっていた。そうではなくて、自分のところでリスクを負うようなプレーであっても、チームにとってプラスになる、チームが助かるんだという発想を持って入ればそういうことを試合中に気づけるようになってくるはずです」

チームの勝利を思えばこそ、自分自身がどうあるべきかを考える安東選手。そしてそのあるべき姿は、練習から示していかなければなりません。必要と感じているのは、しっかり自分の考えを周囲にぶつけていくこと。

IMG_3516「練習の時のゲームとかで、味方に顔を出して欲しいという意味を込めて出したパスがつながらなかったとしたら、そういう想いがあったとしても自分は謝ってしまうことが多いんです。でもそれをそのままにしていたら、周囲からしたら単に僕のミスでしかない。そういう時に自分が『チーム全体のことを考えてこういうプレーを選択した』ということを伝えられるようにしないといけないし、そうすることでコミュニケーションが生まれてくる。そうなれば自分もチームのために戦っていると言える選手になれると思うし、チームを良くできるんだというオーラのようなものが出てくると思います。そうなれば選手としても、もうひとつ前進できるんじゃないかと思っています」

思えば先日の先発出場は、昨年金沢所属時にピッチを踏んだ7月20日の試合以来。「久々にアンセムを聴きながら入場しましたね」と改めて徳島との試合を思い、そして「やっぱり悔しかったですね」と続けます。

「またここで先発から試合から遠ざかっていくんじゃもったいないです。ここからまた、コツコツ続けていこうと思います」