馬入日記
【馬入日記:4月28日】基本を忘れず
4月も下旬に入り、天気の良い日は汗ばむ日差しが降る馬入。
日々熱く繰り返されるトレーニングの中、そこにはライン際を幾度となく上下動する奈良輪雄太選手の姿があります。
奈良輪選手といえば第5節千葉戦であげたゴールが強く印象に残ります。加入2年目の今季、これまで「守備の人」とも見られていた奈良輪選手ですが、トレーニングでも攻撃への意識が垣間見えます。
「各試合1回くらいは攻撃で『これは練習でやってきている成果が出てるな』と感じられている。これまでより高い位置でボールを受けたり、自分なりに手応えを得ながら毎週プレーできています。具体的な数字の目標は全く設けてないけど、今シーズンは攻撃のスキルを上げていきたいと思っているし、そういう意味ではゴールだったりアシストにはこだわっていきたい」
チーム全員が自身のポジションにとらわれることなくピッチを無尽に駆け回るベルマーレ。それでも今季は試合中に選手の配置が大胆に変わることもしばしば。奈良輪選手もシステムの変更に応じ前後左右、あらゆる場所でプレーを求められる機会が多く見られます。
「去年は湘南に来て1年目で、それまで後ろを3枚でやるということがあまりなかったから攻撃でも守備でも一瞬迷うことがあった。ただ今年は去年1年間の経験があるし、迷うことなくプレーできている。右でも左でもそつなくプレーできるところは自分の良さだとも思っているし、特別意識せずに普通にプレーできていると思っています。守備で穴を作らず、その上で攻撃に。90分安定したパフォーマンスをすることが自分の中の最低限なので、そこは外さずにやっていきたい」
ここまで全9試合で出場を続ける中、ホーム2連戦となった岐阜、大分との戦いで積み上げた勝点は1。「ベースのところが欠けてしまっていた」と振り返り、そしてチームとして失くしてはならない部分を語ります。
「毎試合自分が求められることを100%発揮しようとするのは選手として当たり前だけど、自分の良さや、チームとしての基本を忘れてはいけない。ここ2試合は自分にもベクトルを向けてみると、そこは自分も完璧ではなかったなと思っています。うまく伝えられているかはわからないけど、そういうところは埋めていけるよう話していきたい」
チームとしての成長を得るために、視線は常に前を向きますが、自分たちの根幹をなす基本も忘れることなく。徹底して盤石の足元を築いた今週。明日、敵地岡山に乗り込みます。