馬入日記

【馬入日記:3月26日】再確認

170325_128今季ホーム2試合目となった千葉戦。
武田英二郎選手にとっては昨年の8月20日、J1リーグ2ndステージ第9節の鹿島戦以来の出場となる試合になりました。

「先週の(松本)山雅との練習試合の後、『いますごく良い感覚でできているから自信を持ってプレーしろ』と曺さんに言ってもらっていました。ただその1試合で全てが変わったわけではないと思う。去年からツボさん(坪井慶介選手)が、メンバーに入っていない状況からいきなり出てもすごく良いプレーしていて、ずっとすごいなと思っていたんだよね。自分もそうなった時に恥ずかしくないプレーができるようにやれたらと準備していた。試合でも最低限のプレーはできたと思っているし、自分も楽しめたと思っています」

自分の出番を掴むために、そしてその出番がいつ回ってきても良いように準備を絶やさないことが湘南の選手には求められます。武田選手がその準備を続けていたことは本人の言葉からも伝わりますが、それでもこの試合、自身が先発で出場することを知るのは当日でした。

「そうは言っても、勝手に『今回は出そうだな』と思っていたから、前日のうちに自分の中では頭を整理できていた。スタメンと言われた時も、むしろスタメンの方が途中出場より緊張しない方だから、あまり深く考えすぎずにプレーできたと思う。試合も入りがすごく良くてガンガン相手に向かっていけていたと思います。相手のカウンターをさせないことをすごく意識していたので、チームとして必要とされていることはやれたかなと思うし、自分の持っているものもある程度出せたと思っています」

今季5戦目にして初めて先発でピッチを踏んだ武田選手ですが、試合メンバーである18名に登録されたのも今回が初めて。それまで4試合負けなしで戦いを続けていたチームですが、やはり試合に出られない自身の姿との間に葛藤がありました。
「同じチームに居てもメンバーに入れないと、周りの人が良いことを言ってくれても正直どうしても蚊帳の外のような気持ちにはなってしまう。『自分じゃなくても良いのかな』とか『ダメなのかな』とか。そういう意味では千葉戦に出て、自分ができることを再確認できたし、チームやサポーターの方にもそういうことがちょっとでも伝わっていればと思う」

170325_172勝利で締めくくった最初の5試合。果たしてここからも厳しい戦い、そしてチーム内の競争が続きます。

「この試合で勝ったからと言って次のメンバーに入れるなんてことは決まっていないし、これまで通り練習からしっかり取り組みたい。自分の良さは再認識できたし、それが必要とされればまた全力でプレーするだけ。そしてそれが1番必要だと思ってもらえるように良さを出し続けていきたい。千葉戦の立ち上がりのプレーを90分間ずっと続けられるように、また普段の練習から頑張っていきたい」

「課題は判断の精度、早さ。あとは右足の技術。意識することはたくさんあるよ」と自らを見つめる武田選手。成長の2文字は常に湘南のキーワード。これからもまた激しいポジションの競争が、チームをひと回りもふた回りも成長させていきそうです。