馬入日記
【マラガ日記:2月4日】「誰が出ても同じことをやれるように」
スペインキャンプもなかば、「皆ほんとうにサッカーに真面目」秋野央樹は今季の始動からここまでを振り返り、仲間をそう表現した。
「どの練習も手を抜かないし、ひとつの練習に対してものすごくしっかり準備する選手が多く、素晴らしいクラブだと思いました。オンとオフのメリハリがはっきりできていることもキャンプに来て分かった。いいチームに来ることができてよかったと思っています」
湘南は2月4日、前日の水原三星との練習試合を受け、リカバーとともに午前のみの一部練習を行なった。チームに分かれ対戦形式で勝負に盛り上がるのは彼らの常だ。
「スペインに来てからもみんな意識高く練習しているので、いまやるべきことをしっかりやれていると思う」GK秋元陽太は守備面の理解の共有に触れた。一方で、自身の思うチームとしての課題も挙げる。
「馬入でのトレーニングから点を取れないゲームがあった。きのうの試合でもチャンスはありましたが決められなかった。いくら攻めたとしてもゴールを奪えなければ勝てない。その1点の重みという部分は課題としてしっかりやっていかなければいけないと感じます」
秋野は仲間のプレースタイルについて、「もう少し知りたいという想いは正直あります」と語った。
「なんとなくは分かってきましたけど、僕も知りたいし、僕のことももっと知ってもらいたい。そこはコミュニケーションを取りながらやっているので、日に日によくなってきているとは思います」
5日にはロシア1部のルビン・カザンとロコモティフ・モスクワ、7日にはデンマーク2部のHBキューゲと中国1部の北京国安とのトレーニングマッチが予定されている。課題を含めた伸びしろは、練習や実戦を通じて今後さらに育まれよう。
秋野は続ける。
「個人的にはいつ開幕が来てもいいという体の調子ですが、湘南のサッカーのスタイルに自分の体力がまだついていけてないところもあるので、そこに集中してやりたい。試合を重ねるごとにチームメイトの特徴も分かってくると思うので、時間とともに湘南用のゲーム勘を掴んでいけたらと思っています」
「やるべきことはなにかをみんな理解してプレーできているので、このキャンプでそれをさらに突き詰めていきたい」秋元は言う。
「トレーニングマッチもキャンプ中あと4試合あるので、勝利という結果も含めてやっていけたらと思います。誰が出ても同じことをやれるように、このキャンプで共通認識のベースをしっかりつくっていきたい」
4日にはJリーグの新人研修に参加していた後藤雅明と齊藤未月、石原広教、杉岡大暉も合流した。キャンプ後半、深化の歩みは加速する。
(TEXT:隈元大吾/マラガキャンプ中は隈元大吾氏によるレポートを毎日お届けします)