馬入日記

【マラガ日記:2月1日】「チームとして共通意識を高める非常に大事な機会」

IMG_1667 copy「素晴らしいと思います」キャンプの練習環境について、副キャプテンの菊地俊介は言う。
「自分たちの声とボールの音と、ほんとうに研ぎ澄まされた感じがする。すごくサッカーに集中できる環境だなと思います。チームメイトと1日ずっと一緒にいることもキャンプでしかできないことなので、食事のときなどにいろんな選手とコミュニケーションをとることは大事だと思う」

みんなでサッカーに集中できていると、同じく口にしたのは下田北斗だ。
「気候的に暖かく、グラウンドもいいし、食事も美味しい。いい環境のなかでやれていると感じます。チームとして新しくなったなかで、同じ空間で生活し、想いを共有することで、コミュニケーションもより深まるのかなと思う」

スペインキャンプ2日目、この日は午前のみの一部練習が行なわれた。パス&コントロールなどで体を動かしたのち、1対1のトレーニングでは、攻撃側はシンプルな仕掛けとシュートを、対する守備側はGKと連係したディフェンスを意識しながら、テンポよくマッチアップを繰り返した。続く2対2のあとには、同じく攻守を分け、クロスのディフェンスからカウンターに出るトレーニングも行なわれた。走力もタフに求められるなか、GK秋元陽太がインターセプトして自ら持ち上がり、ゴールを演出して沸かせる場面もあった。

指名選手によるシュート練習を含め、約2時間みっちりと汗を流しトレーニングを終えた。午後はバスでスーパーへ買い出しに行ったり部屋で休んだりと、思い思いに過ごした。

IMG_1675 copy「みんなと同じではなく、より引っ張っていくぐらいやりたい」今キャンプでの意識を下田は続ける。
「たとえばパスコンでも、ひとつのボールタッチやパススピード、タイミングをなんとなく流すのではなく、より意識を持ってやれればと思っています。着いた翌日は体が重かったし、心肺機能的にもすぐ息が苦しくなるところがあったけど、明日ぐらいからたぶん大丈夫だと思う。そろそろ試合もあるしうまくコントロールして合わせていきたい。開幕に向け、チームとして共通意識を高める非常に大事な機会なので、みんなで意識高くやっていきたい」

菊地もまた共通意識の大切さに触れつつ引き締める。
「お互いの特徴を知ることはもちろん、誰が出ても同じようにできることも必要だと思う。連係の部分もまだまだですし、開幕まで意外と時間がないなかで、いまは危機感を覚えています。ゴールに向かう連係など、得点を増やすためにもっと高めていかなければいけない」

IMG_1513 2 copy海外のクラブとのトレーニングマッチを控え、「名のある海外のチームと日本にいたらなかなか対戦できない。球際も楽しみだし、自分たちのサッカーがどれだけできるかがいちばん楽しみです」そう菊地が言えば、下田も「普段対戦できない相手とできるのはチームとしても個人としても財産になるし、レベルの高い相手とやることで自分の足りないところやできるところもより明確になる」と語る。自分たちの足もとを厳しく見つめ、チーム力を研ぐスペインの日々だ。

(TEXT:隈元大吾/マラガキャンプ中は隈元大吾氏によるレポートを毎日お届けします)