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2010Jリーグ ディビジョン1 第5節 試合結果
2010Jリーグ ディビジョン1 第5節
2010年4月3日(土)19:04キックオフ 埼玉スタジアム
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1 前半 0 1 後半 1 |
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7 >> 10 | 勝点 | 4 >> 4 |
45分 10 ポンテ 56分 22 阿部 勇樹 |
得点者 | 90分+1 27 中山 元気 |
出場選手
シュート数 | 選手名 | 背番号 | ポジション | 背番号 | 選手名 | シュート数 | |
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0 | 山岸 範宏 | 1 | GK | GK | 1 | 野澤 洋輔 | 0 |
0 | 高橋 峻希 | 33 | DF | DF | 5 | 臼井 幸平 | 0 |
0 | 山田 暢久 | 6 | DF | DF | 3 | ジャーン | 2 |
0 | 坪井 慶介 | 2 | DF | DF | 6 | 村松 大輔 | 0 |
0 | 宇賀神 友弥 | 35 | DF | DF | 30 | 島村 毅 | 0 |
4 | 阿部 勇樹 | 22 | MF | MF | 2 | 田村 雄三 | 0 |
1 | 細貝 萌 | 3 | MF | MF | 7 | 寺川 能人 | 0 |
2 | 柏木 陽介 | 8 | MF | MF | 8 | 坂本 紘司 | 0 |
2 | ポンテ | 10 | MF | FW | 22 | 中村 祐也 | 2 |
3 | 田中 達也 | 11 | FW | FW | 9 | 田原 豊 | 0 |
6 | エジミウソン | 17 | FW | FW | 11 | 阿部 吉朗 | 1 |
– | 加藤 順大 | 18 | GK | GK | 25 | 金 永基 | – |
– | スピラノビッチ | 4 | DF | DF | 14 | 阪田 章裕 | – |
0 | 堤 俊輔 | 12 | DF | MF | 15 | ハン グギョン | – |
– | 堀之内 聖 | 20 | MF | MF | 20 | 猪狩 佑貴 | – |
1 | 鈴木 啓太 | 13 | MF | MF | 21 | 永田 亮太 | 0 |
2 | 原口 元気 | 24 | FW | FW | 18 | 新居 辰基 | 0 |
– | 高崎 寛之 | 16 | FW | FW | 27 | 中山 元気 | 1 |
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得点経過
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[得点経過の記号の意味]~:ドリブル、→:グラウンドパス、↑:浮き球パス、S:シュート
選手交代
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開催データ
[入場者数] 36,790人 [天候] 曇、弱風 [気温] 10.6℃ [湿度] 48% [ピッチ] 全面良芝、乾燥 [試合時間] 90分
[マッチコミッショナー] 十河 正博 [主審] 鍋島 將起 [副審] 前島 和彦 [副審] 戸田 東吾 [第4の審判員] 下村 昌昭 [記録員] 大塚 重徳
選手コメント
【中村祐也】
やり切れなかった。自分のやりたいことができなかったという気持ちが強いです。
もっと恐がらずに勝負していかなければいけないと感じています。チャンスの少ない中だったので、決め切れなかったことが反省点です。
強い気持ちで臨んだ試合でしたがそういう気持ちがあったにも関わらずやり切れなかったことが悔しいです。まだまだやれるところはあると思っています。
(フル出場でしたが?)最後は足がつってしまい1対1の場面もありましたが、ああいうところで決め切るためにも体力面の重要性を感じました。
(選手紹介では浦和サポーターからのブーイングもありましたが?)覚えていてもらったことが嬉しかった。サッカーを続けていてよかったと思いました。
【田村雄三】
あれだけシュートを打たれて、最終的にはPKとセットプレーからの失点でしたが、それをいいと思うのか多くのシュートを打たれすぎだと思うのか、難しいところですが…。
全員で集中を切らさず、身体を投げ出して守りましたが、やはりあれだけ打たれる前にどうにかしなければいけないと感じています。
相手は技術が高いし、それは十分分かっていることでした。分かった上でどうやって戦っていくのか、チームとしても個人としてももっとできるはずだし、修正できる点があると思う。
今日の試合も監督やスタッフが分析してくれたことがそのままだったし、攻撃面でもチャンスを作った時や実際にゴールになったシーンは言われていたとおりだった。こうして分析をしてくれていることを選手たちがピッチで表現できなければいけないと思っています。
まだまだ試合が続くので、しっかりみんなでまとまってやっていくことが一番大切だと思っています。
【臼井幸平】
完敗です。相手は寄せが早いしポジショニングがうまい。また、うちがマイボールになった瞬間のディフェンスが非常に早かった。分かっていてもうまくボールを繋ぐことができなかった。
ゴールは豊(田原)に競らせて阿部ちゃんか祐也が(中村)いくという狙いでしたが、それがダメであれば違うオプションもできなければいけない。一辺倒になってしまうのはよくないしポゼッションも考えなければいけないと感じました。
【坂本紘司】
相手がボールを持つ時間が長いので、マイボールになった時にどうやってボールを動かしていくのか、チームとしてしっかりできなければいけない。
攻撃面では豊(田原)に入れるというイメージがありましたが、それだけになってしまい応用が利かなかった。ゲームの変化をしっかり感じて、違うことも考えなければいけないし、ゲームの中で緩急をつけてやることも必要だと思う。
また、プレッシャーがかかっても慌てずにボールを扱えることも大切だと思う。そういった個人の差がゲームの差になっているというのもあると感じています。
【永田亮太】
後半からでしたが、監督からはクリアボールや豊さんの競った後のセカンドボールを拾えと言われていたので意識して入りました。
前目のポジションだったのでチャンスがあれば積極的に攻撃参加していこうと思っていたのですが、シュートは結局1本も打つことができなかった。
浦和が前からのプレッシャーが早かったので、もっとはっきりプレーしなければいけなかったと感じています。また前を向いた時にシュートまでもっていく力がもっと必要でした。
【中山元気】
この間のナビスコカップ(清水戦)に出場し、自分自身もリズムをつかめてきたと感じていました。
今日は途中からの出場だったのでチームにリズムを作ることが役割だと思っていました。
今後も積極的に得点をとりにいきたい。
浦和 フィンケ監督 試合後コメント
総評
最初にあまり喜ばしくなかったことからお話します。
今日の試合内容を考えれば、2-1ではなく、スタジアムのサポーターと一緒に4-0、5-0で勝利を収めることができたと思っています。ポジティブなことを言えば、私たちがゲームの流れを自ら掴むことができたということ、長い時間帯でゲームを支配することができたということ、そして部分的にとても優れたサッカーを展開することができたことです。今日はそういう喜ばしい要素の方が上回っています。
最終的には勝利したが、今日の結果が妥当なのはみなさんご覧になったと思います。最終的に無駄な形で失点したが、それも本当に無駄で、本当なら防ぐことができたということもみなさんご覧になったと思います。
最後に、内容に関して言えば、多くの方がとても大きな喜びを感じることができた試合だったと思っています。
私はいつも試合の前に、対戦相手の最近の数試合のDVDを見ます。彼らが今までどのような形でJ1を戦ってきたかもしっかり把握していましたし、私たちは今日展開したサッカーで、湘南ベルマーレを今までで最も支配するチームになっていたと思います。
昇格してきたチームに対し、簡単に展開することができないということも知っていました。チームには前もって最初の5試合で10ポイントを取ることが目標だと伝えていました。3試合アウェイ、2試合ホームという状況にもかかわらず、平均で勝点2を取れたことができたのは私たちが正しい道に進んでいるひとつの証拠だと思います。もちろん、私たちは山形戦で失った勝点2を多く取っておきたかった。これは私が山形に対してリスペクトが足りなかったところはありました。
今日、最終的に湘南相手に勝利を収めることができましたが、大切なのはアウェイでもしっかりと結果を残すこと、そして私たちが優れたサッカーをして勝点3を得てホームに戻ってくることです。
質疑応答
–湘南の危険なカウンターに対しどのような備えをしたのか?
正直なところ、今日の試合で湘南のチャンスをたくさん見たわけではありません。総合的に見て、私たちの守備陣はとても安定していましたし、1-0でリードしたあとに確かに追加点は奪いたかったのですが、同時にゲームの流れを相手に渡さないようにしっかりとコントロールしなくてはいけません。それはそう簡単なことではありません。しかも私たちはホームで相手にカウンターを食らうことは絶対にしたくなかった。しかし、総合的に見て私たちは優れたプレーをしました。長い時間に渡って、特に阿部と細貝が優れたバランスを保っていたし、そのあと入ってきた鈴木啓太もそうでした。特に阿部が優れたプレーをしていたことをこの場で評価したい。
–今日は観客が36,000人といつもに比べて少なかったが?
そのようなことについて私には質問しないでください。他に担当がいると思いますので。
私たちはいい形でシーズンに入ることができたと思いますし、何度も魅力的なゲームを展開できています。全体的な社会情勢を考えますと、ゲーム内容以外にも様々な理由があると思います。
–浦和はシュート21本を打って、湘南は6本しか打っていない。ところが浦和のゴールはPK1本とFKで相手に当たった1本だけ。どうして日本ではシュートがゴールに結びつかないのか?
私の考えとしては、あくまでつの例ですが、エジミウソンや達也(田中)のような選手が相手のゴールから4、5メートルという場面で決定的なチャンスがあったと思います。そして2人の選手もこのような状況でしっかりと得点に結びつけられる優れた実力を持っていると思います。
今後も正しい道を進んでいると選手たちとも確認をして、彼らに自信を与えていきたい。様々なところから悪いメディアの影響を受けないようにしたいです。選手たちが大きな自信を持って、未来に向けて進むことができるようにしたいです。あまりにも長い時間に渡って、前回のナビスコカップの前半のようなプレーについて考えることはよくない。そのような悪い内容について、何度も泣いても事実は変わりませんから。しかし本当の意味で優れたプロのサッカー選手というのは、様々なことからポジティブな要素をしっかりと把握して、それをさらに改善していく。いつまでも過去に起きたことについて泣いているような人間はプロのサッカー選手として長期的に生き残ることはできません。このようなメンタリティを選手たちに植えつけることは簡単なことではありませんが、その作業を行っている段階です。そして必ずや、本当の意味での真のメンタリティを身につけることができることになるでしょう。
–開幕から5試合ですが概ねいいスタートを切れていると考えているのか?
正直なところ、あと勝点2多いほうがよかった。さらに言えば、あと5ポイント多ければ良かった。それは全勝ということになります。去年の終わりの頃に一部の人間が、私が勝利を求めていないという事実ではない噂をあちこちで流していたようですが、それは完全に間違っています。私は全ての試合で勝利を収めたい。ただ、我々のメンバー内でいくつかの問題があったことは事実ですし、それは本当ならばピッチに送り出したかった選手たちがケガをしているということです。このような台所事情を考えますと、平均で勝点2を取っていることに満足しています。なぜならば、シーズンの終わりでこのように平均で勝点2を取っていれば、最終的には順位表でとてもとてもよい位置にいることができるからです。
昇格したチームと2度戦ったということも大きな要素です。昇格チームというのはどこのリーグでも起きることですが、シーズン最初の頃に最もモチベーションが高く、最も優れた結果を残すことができる傾向があります。だから、シーズンの始めにはできれば当たりたくない相手です。そのような相手と2度戦って、ホームで2試合、アウェイで3試合ということも考えると、私は勝点10という結果に大きな幸せを感じているわけではありませんが、ある程度の満足感はあります。
–どのように勝つのが一番いいのか?
大切なのは私たちがひとつの哲学を持って、それを実践することです。勝利を収めるために大切なのは、相手よりもたくさんのチャンスを作り出すということ。なぜならば相手より多くのチャンスを作れば勝利の可能性が大きくなるわけですから。私が相手のミスを待つサッカー、守備を固めて相手のミスをした時点で相手を利用するサッカーを求めている指導者ではないということは、すでに知れ渡っていると思います。私たちは建設的に自らチャンスを作り出していきたい。両方の方法で成功を収めることはできますが、決断を下さなければいけない時がきます。どのようなサッカーを展開していきたいのか。
湘南 反町監督 試合後コメント
総評
最後まで応援して頂いたサポーターの方には非常に感謝しております。その諦めない姿勢が最後のゴールを生んだのかなと思っています。
最後のようなああいう形を作れるようにトレーニングをしているのですが、なかなかJ1の壁は厚いので、そんな現実も見ながらこれからももっとやらなければいけないことがたくさんあると感じています。
我々は走力を武器にしてやってきているんですけど、その走力が攻撃のほうではなく守備のほうに使われてしまったかなというゲームなんですけど、それはもう選手の質とか年棒とか、いろんなことを考えたら当たり前であって、その中でも我々は活路を見出していかなければいけないわけで、まるでチャンピオンズリーグのバルセロナとアーセナルの試合の前半のような7対3で試合を動かされているような状態だったんですけど、それで追いつけないのは、やっぱり我々はアーセナルではないんだなというふうに(会場笑い)感じていますけども、全体的に、走力と言いましたが、走力の一歩目、出だしのところはちょっとよくなかったですね。
当然ボールを奪った後のファーストパス、セカンドパス、サードパスまで浦和は追ってくるチームなので、そこを潜り抜ければ新しい世界が開けるんですけど、そこで遮断されてしまったことは否めないと思っています。
ポジティブにとらえれば、次に繋がる1点だったと思うので、そう捉えて、来週ホームでジュビロとの試合を頑張りたいなと思っています。
質疑応答
–この試合の収穫は?また寺川に代えて永田を入れた意図は?
収穫と言えば、課題とか足りないところがこういう強い相手と戦うことによって見えてきて、選手が我々と一緒に改善していくべきことが見えたことですね。
寺川の交代は、ボールに対する強さとか中盤でテンポを作ることができなかったので、チームに勢いをつけるために永田を入れました。
–立ち上がり5分くらいは前からプレスもかけてベルマーレのペースだったが、あれを90分間続けることが今日の狙いだったのか?
おっしゃる通りですね。最初はいいスタートで入れて、特に前線の3人が近い位置でゴール前でプレーするシーンがたくさんあったので、そういう形ができて、なおかつシュートで終わると。
浦和はシュートで終わることが多かったですよね。ため息が出るシュートもありましたが、そこでまた守備のリズムも作れていた。我々はシュートまで持っていけずに、ペナルティエリアの外でため息が多かった。そのために逆にカウンターを食らって、PKを取られたシーンはまさにそうでした。そういう形が多くなってしまった。言い方を変えると、浦和は試合巧者だったと思います。最初はちょっと「刑事物語」じゃないですけど、ちょっと泳がしておいて、尻尾をつかんだらガンとやると(会場笑い)、そういう感じでした。
–走力と言えば、以前オシムという監督が選手の能力の低いジェフの監督になって、選手を1.5倍くらい走ったと。で、走力が武器ということだったが今日はレッズの方が走っていたように見えたが?
おっしゃるとおりで、いつ、どこで、どういう風に走るかという効率性の問題から言うと、レッズの方が格段によかったですね。我々は来るボールの可能性のない時に走ってしまって、それがスペースを空けてしまうと。タイミングですよね。とにかく走り回ればいいという問題ではなくて、ボールの状況、相手の状況、または点差、時間帯、いろいろあると思いますが、「よし、このタイミングだ」という状況の時に行けるかどうか。それがまだちょっと整理されていなくて、それプラス、レッズの方が攻撃の走力が目立っていて、我々は今日は守備の方の走力にとられてしまった。
それからさきほどオシムさんの話になりましたが、「能力が低い」ということでしたが、あの時のジェフは外国籍選手も含めて代表クラスもたくさんいました。イリヤン(ストヤノフ)も含めて、阿部もいましたし(佐藤)勇人、水本、(水野)晃樹と日の丸をつけている選手がたくさんいましたので、個人の力量が劣っているチームではなかったというのはまずあります。
つまり、ボールを動かして、そこそこボールが落ち着く選手がたくさんいる、プラス走力というのが一番怖いんですね。今回、J1を見ていると、マリノスにしてもレッズにしても、ただうまい選手だけではゲームに出られていないということを考えると、そこにプラス走力がいるという状況です。我々はそこのところを見据えた上でスカウトしたり強化したりすることもしていかないといけないというのは事実であります。質問に対する答えになっているかわかりませんが、走力を生かすのはボール保持者の判断とか、ボールを動かす力もあった上での走力ということになります。我々はその意味ではスイッチが入ったときにジョグのままで、逆にそういう状況じゃないときにフリーランをしているという感じがありました。
どうにかしようと思ってもどうにかできる問題ではないというのもわかっていますが、少しでもゲームを通じて感じてもらうしかない。それを次の試合で生かしていくしかないと思います。
–前半でトスで勝って、ピッチエンドを変えて、わざわざレッズサポーターを背中にして戦った理由は?
グッドクエスチョンですね(笑)。ちょっと答えられません。すみません、あとでそうっと。ノーコメントです(会場笑い)