For 4プロジェクト活動報告
【For4プロジェクト活動報告:3月4日~3月7日実施分】「湘南ベルマーレサッカー教室 IN フィリピン・マニラ」
3月4日~3月7日の間、「湘南ベルマーレサッカー教室 IN フィリピン・マニラ」にて、フィリピンの子どもたちにサッカー教室を行いました。
【活動報告】
~3月4日(金)~
初日となったこの日は貧困エリアに暮らす子供たちを対象に、マニラ中心部の人工芝のグランドに招待してサッカー教室を実施。年齢は8歳〜14歳。まずは、クラブ・コーチの紹介をして教室スタート!
手を使ったボール遊びから、リフティングなど様々なボールフィーリングを実施。コーチのデモンストレーションを見様見真似でチャレンジしていました。
キックの練習ではインサイドキックの基本をトレーニング。正確に蹴る為のアドバイスをしっかり聞き、実践していました。
最後はコンペティションを実施し、優勝者にはベルマーレグッズをプレゼント。
最後はコーチも混ざって試合。試合が大好きなのは万国共通です。
子どもたちは最高の笑顔でプレーしていました!
教室の最後は全員と握手をしてお土産をプレゼント!
普段人工芝でプレーする機会がほとんど無い子どもたちは教室終了後もボールを蹴り続けていました。
【参加者インタビュー】
・コーチたちとサッカーができて幸せでした。
・コーチに教えてもらったことを自分も友達に教えられる事が嬉しいです。
・キックの基本を教えてもらってよかったです。
・試合が一番楽しかったです。
・練習が楽しく指導が上手でした。
・次回はDFとGKのTRをして欲しい。
夜は今回の教室にご協力頂いているJP VOLTESFCの試合を観戦に行きました。
UNITED FOOTBALL LEAGUE PHILIPPINES
UFL Cup 2016 Agila MSA FC vs JP Voltes FC
@RIZAL MEMORIAL STADIUM
日本人の永見氏がオーナーを務めるJP Voltes FCが4−0で勝利。
所属の日本人選手の活躍が目を見張りました。
~3月5日(土)~
2日目はJP Voltes FCの下部組織にあたるMARAYA FOOTBALL CLUBの子ども達を指導します。会場はチェルシーサッカースクールを開催しているGatorade Chelsea Fc Blue Pitch。素晴らしい環境です。
MARAYA FOOTBALL CLUBの子ども達を2日間指導します。
U-9が中村コーチ・U-15は髙橋コーチが担当しました。
U-9のトレーニングテーマは【キック】です。正確に蹴るためのアドバイス・反復練習を実施し、実践で活かせるよう指導しました。もちろん楽しむことを前提に。
U-15のトレーニングテーマは【ボールキープ】です。相手にボール奪われず、かつ相手の逆を取り突破を目指せるようドリルトレーニングから対人トレーニングまで実施しました。
~3月6日(日)~
最終日はBRITISH SCHOOL MANILA内の天然芝グラウンドで実施です。天然芝の状態も非常によく、連日の素晴らしい環境に感謝です。昨日同様MARAYA FOOTBALL CLUBの子ども達に指導します。日曜日ということもあり昨日より人数増え活気が溢れていました。
今回の活動を現地のまにら新聞に取材をして頂きました。取材に応じる水谷社長。
U-9は昨日同様中村コーチが担当しました。本日のテーマは【ドリブル】です。鬼ごっこなど遊びの中で相手を観て駆け引きをすることを意識づけさせて、オンザボールのトレーニンングから対人へ。駆け引きはもちろん子どもたちの負けん気に感心する場面もありました。
U-15を担当する髙橋コーチのテーマは【パス&コントロール】です。基本的なドリルトレーニングでコントロールする場所の意識付けの後に動きながらのトレーニングを実施しました。止める・蹴るの技術に判断の要素も入るため、初めは戸惑いもあったようですが、体の向きやポイントを指導すると試合の中でも実践できていました。
練習の最後には賞品争奪のじゃんけん大会を実施し、ベルマーレ恒例の勝利のダンスを全員で踊りました!別れを惜しみ2日間の教室は無事終了しました。
【参加者インタビュー】
・優しく指導してくれました。
・英語で指導してくれて、熱意が伝わった。
・テクニックやトレーニングのポイントをたくさん覚える事ができた。
・DFのプレッシャーのかけ方や、少な時間でテクニックを指導してもらえて楽しかった。
・また会いたい。自分たちに必要なテクニックを指導してほしい。
・今回のようなプログラムをまたやりたいので、今回が最後になってほしくない。
・気をつけて帰国してください。また会えるのを楽しみにしています。
【指導者インタビュー】
~ベルマーレフットボールアカデミー~
普及コーチ 中村佑馬
初めて海外の子どもたちに指導をしました。
この経験はとても貴重で有意義なものになりました。初日については貧困層の子どもたちが対象でしたが、子どもたちのサッカーが好きな気持ちが伝わってきて、私も楽しむことができました。
2日目、3日目は2日間同じ子どもたちでした。2日目は少し子どもたちの表情も固く、緊張している様子でしたが、3日目は表情も緩み、たくさんの笑顔を見ることができました。心からサッカーを楽しむことの大切さを学びました。そして改めて、サッカーというスポーツの良さを感じることができました。それは、例え言葉が通じなくても一緒にサッカーをすることで言葉の壁を越えることができたからです。また、海外の子どもたちを指導するにあたり、よりシンプルに伝えることを意識しました。そのため、メニューに関してもルールがシンプルかつ競争があるものを行いました。そうすることで目的をシンプルに伝えることができました。
この3日間を通して、サッカーの良さ、シンプルに伝えることの大切さを学ぶことができました。また機会があればぜひ海外で指導したいと思いました。
~ベルマーレフットボールアカデミー~
普及コーチ 髙橋直也
貧困層の子供達を対象に指導する。日頃、学校にも通えない子や親がいない子等様々な環境で生活をしている子に対しての指導は初めての経験であった。学校に通えない為、英語がわからない子もおり、タガログ語の通訳の方に助けられた。芝生を踏む事やボールを蹴る事だけでも非常に感動しており、最後に「幸せだった」という感想が印象的であった。
3日目に開催予定であったトップリーグの日程が急遽変更になり、サッカー教室後に観戦に行く。こういったイレギュラーな事も海外ならではの経験であった。
2日間を通じてJP VOLTES下部組織の6歳から15歳の子供たちを対象に指導する。富裕層の子供達で、親も多く見学に訪れていた。TRはU-15とU-10の2グループに分けて行い、私はU-15を担当した。初日の子と比較して、少々人見知りの子や、緊張している子が多い印象を受けたが、3日目には緊張も解け、2日目よりもお互いに満足感を得られたと感じる。日本では当たり前の基礎の指導だけでも、非常に意欲的に吸収しようとする姿勢を感じ、普段はどのような指導を受けているのか疑問に感じた。
3日目に関しては、担当コーチと事前にMTを実施しTRの意図を伝え、コーチもシンクロで参加してくれた。
フィリピンはバスケットと野球が盛んな国で、サッカーの媒体を目にする機会は少なかった。そのようなサッカー後進国のなかで、サッカーをしたくてもできない子やもっと指導をしてほしいと感じている子に対して指導する場を設けて頂き、大変有難く意義のある活動であったと感じる。貧富の差や多くの事が整備されていない現状を把握できたが、人々はその現状をも楽しんでいるように感じ、国自体からパワーを感じる事が出来た。
今後もこの様な活動の継続を希望し、今回経験させて頂いた事を次回に活かしたいと強く感じる。
【クラブスタッフインタビュー】
~株式会社湘南ベルマーレ~
事業本部 本部長 渋谷剛
今回のフィリピンサッカー教室で感じたことは、フットボールの価値、可能性の大きさを再確認したことでした。初日に指導した貧困地域で暮らす子どもたちは素晴らしい笑顔でプレーしていました。しかし、その裏には過酷な環境で生活する日々もあるのが現実です。短い時間でしたが日常を忘れ、心の底からサッカーを楽しむ時間を提供できたことは私にとっても貴重な経験となりました。
今後は現地指導者とのコミュニケーションを図ることにより、子どもたちの日頃の活動がより良いものになるように協力していくとともに、技術だけではなく集団スポーツであるサッカーだからこそ学べる、人間力(協力、感謝、尊敬、コミュニケーション、向上心)などを子どもたちに伝えられるようにしていきたいと思います。
また、この活動を1回で終わらせれるのではく継続することでこの活動が価値あるものになると考えます。フィリピンではバスケットボール・野球が盛んでありサッカーにはまだまだ伸び幅があるようです。我々の活動、発信力により少しでもアジア地域のサッカー発展に寄与できればと思います。
【クラブ代表インタビュー】
~株式会社湘南ベルマーレ~
代表取締役社長 水谷尚人
昨年12月27日の社長就任時に、3つのテーマ、「2020」、「女性のチカラ」、「国際化」を掲げました。このたびのマニラでのサッカー教室は、その「国際化」への取り組みの一つとなりますが、本件を提案頂いたJリーグ国際部、そして現地で受け入れてくれたJP VOLTES永見代表には、感謝しています。この縁を大切に、継続的に活動していきたいと考えています。
なかなか国外でサッカー教室を行う機会はありませんので、コーチにとっても得難い経験になりました。言葉の壁を感じながらも、ユニバーサルランゲージ フットボールも感じる機会になったかと思います。いろいろな背景を持った子どもたちと接しましたが、プレイ中にみせる笑顔は変わらず無邪気なものです。この笑顔は日本の子どもも同じです。彼らが日本に来る機会も創出できれば、面白いことができると感じています。我々は、フットボールを通じて、我々に何ができるかを探していきます。
「国際化」の第一弾として、このたびのマニラでのサッカー教室ですが、いろいろなことに取り組んでいきたいと考えています。アカデミーコーチ、フロントの国際化はじめ、目指すは、ベルマーレに関わる人の心・頭の「国際化」です。この「国際化」が図れたときに、クラブは違うステージにいき、より面白い空間を創出できると考えています。アイディア、機会、ご意見を頂けたら幸いです。