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【ボイス:2015年12月21日】永木亮太選手 [4]
得点の目標は3/5を達成したが、アシストは0/6という結果に終わった。
「決定的なアシストは何回かしたけど、薫が決めないから(笑)。特に1stステージ、薫に何回か決定的なのを出したんですけど、あいつが決めないからアシストがつかなかった!(笑)それはまた来年たくさんできるように。アシストに関しては運もありますからね」
結果として目に見えやすい得点に絡む数字が伸びなかったことも踏まえてか、攻撃面についてもう一つ、自分に求めるものが残るシーズンでもあった。
「攻撃の最後に関わる回数っていうのをもうちょっとこう増やしたかったかなというのはありますね。ちょっと保守的というか、守備的というか。J1はどのチームもカウンターのスキルが高い。カウンターが一番点が入りますから、やっぱりボランチのポジションの空間を空けちゃうとそこを起点にされて点が入っちゃう。去年はイケイケになって行っても結構シュートで終われたり、カウンターをされてもそんなに危ないシーンは作られなかったので行っていたんですけど、今年はそこはセーブしていた部分がありましたね。
J1のチームは、逆に攻めさせて『人数かけて来いよ』みたいなところもある。ガンバ(大阪)とかそうなんですけど、そこでカウンターを狙ってくるっていうチームなので。どのチームとやるときもいろいろカウンター対策を取りながらやっていたので、ちょっと前には行きづらかったですね」
バランスを取るのが役目のボランチ。もし、前に出る回数を増やしていれば、もっと得点は取れたかもしれない。が、負け数は増えていたかもしれない。「もし」の問いに答えはないが、ギリギリの攻防の中で最大限に良い選択をしてきたつもりでも、「もうちょっと」と自分に要求するのは現在地以上の高みを見ている証だろう。
「守備面は自分の中では今年は良くなったと思います。身体も強くなったと思うし、もともと自分の特徴であったんですけど、しっかりボールを奪い切るというのが本当によくできたと思う。
J1とJ2では、元々のフィジカルが違う。身体能力も高いし、フィジカルが本当に違うので、ボールを奪うのもJ2より大変ですけど、自分で言うのもなんですけど自分も強い方だと思っているんで、そこは負けないようにしていたし、そこで負けたら自分じゃないと思っていた。競り合いの場面では本当に気持ちで行ってましたね」
今シーズン、どんな相手との試合でも中盤で存在感を放ち続けた。
「そこで落ちていたらダメな立ち位置ですし。逆にもっと良くならなきゃなって気持ちでやっていました」
チームのために戦いながら個人の成長もしっかり意識してきた。今シーズン、自分の力を存分に発揮し、得た手応えは大きい。だからこそ、自分自身への要求はとどまるところを知らない。
「例えば、5段階がマックスの到達点で、要素が技術とかメンタルとか何角形かは分からないですけどあって、そういうのが今、全部3だとしたら、それをオール4にしたい、オール5にしたい、そういう感じ。ここを上げたいとかじゃなくってすべてを。気持ちももっと強くならないといけないし、技術ももっと上げなきゃいけないし、フィジカルももっと上げていきたいし。うん、戦術理解とかそういうことももっともっと上げていきたい。もう全部です」
日本にいる最高峰の選手が集うトップリーグで戦えているからこそ、昇るべき高みの高さも分かる。まだまだ目指すべきものまで距離はある。もちろん、呼び声はあってもなかなか招集にまで至らない日本代表についてもまっすぐ視線を投げかける。
「今呼ばれている選手と比べて正直劣っているとは思わないし、自分の方が優っていると思える部分もある。だからそこで自分が選ばれていない現実をしっかり受け止めなければいけない。やっぱり足りないことがあるから選ばれないんだと思うし。自分としても選手として未完成なのは分かってるけど、このままで終わる気はまったくないし、成長意欲はずっと持っています。選ばれてないからってモチベーションを落とすっていうことはまったくなくって、このまま続けていけば必ずチャンスは来るだろうという気持ちでやっている。それは自分自身にとってもいいことだと思う。選ぶ選ばないは監督が決めることだし、自分では決められないので、そこはもうやることをしっかりやっていこうというスタンスです」
選手にできることが努力し続けることだけ。その努力が実ることを期待したい。