監督・選手コメント
J1リーグ2ndステージ第11節 仙台vs湘南戦 試合後監督・選手コメント
【監督コメント】
●曺監督 総括
お疲れ様です。
土曜日のナイターの試合で、今季Jリーグのナイターの試合は、チャンピオンシップに出ない限り今日が最後だと思いますが、本当にたくさんのサポーターが来てくれて、最初のアップの時から最後の笛が鳴るまで非常に大きな声援をもらって、感謝しています。
一番いいのは勝点3を彼らに届けることでしたが、残念ながら勝点1で終わって、前節もそうでしたがこれを2を落としたと取るか、1を取って前向きにと考えるのか、議論が分かれるところですが、今日の前半は我々らしくないというか、人数は11対11なんですけど、11対7とか8みたいな試合になってしまったなと思っています。
そういうもったいない前半を、0-1で切り抜けたというところで言えば、よく1を拾って帰れたとも言えますし、ただ後半もう2点目3点目が取れるチャンスもありましたので、残念な気持ちもあります。
最初のホイッスルから最後の笛が鳴るまで、我々の最低限のタスクというか、それは技術、戦術ではなくて、相手と戦うこととか一歩前に出ることとか、責任を持ってボールをもらうこと、競り合いで競ることなど、そういう基本的なことを放棄してしまったら、湘南のスタイルの前のところで、スタイルを発揮するに至らないところだと思います。
28節にしてこういうことが起きたのは、僕の責任だと思っています。非常に悔しく思っていますし、選手が控室に帰ってきて、まったく喜んだ顔をしていなかったので、そのことでちょっとホッとしましたけど。次の強豪・マリノスさんには、前期0-3でやられていますし、ホームゲームがこれから天皇杯を合わせて3試合続くので、しっかり体のリカバーをして、来週隙のない、相手に対して90分間向かっていけるような準備をもう一度、ねじを巻きなおしてやっていきたいと思います。
●曺監督 質疑応答
–スタメンのメンバーやポジションが変わり、組み合わせによって色々な可能性が感じられたが、今日期待したことは?
新しく出た選手がいい準備をしてくれていたということもありますし、今まで出ていた選手が悪かったわけではないんですけど、我々は11人が週の最初から指定席があってその指定席に座り続けて、何をしてもその指定席で電車に乗っていけるかというと、そういうチームではないので。今週の練習を見て、最終的には決めました。
いま選手に言っていたんですけど、レベルの高い選手の競争というのは、人を成長させるためには必須条件だと思いますし、そういう競争の中で、相手の出方やゲームプランも含めて彼らが先発になったというだけなので。ベンチにいた人がダメなわけでも全くないし、湘南の残っている選手も、いい選手はたくさんいます。その中で僕がチョイスさせてもらっているだけなので。次変わるかもしれないし、変わらないかもしれない。それは明日の練習試合た次の週の練習を見て、相手も見ながら決めようとは思っています。
–仙台だから意識したことは?
多少、前半勢いよくこられた時に、セカンドボールをどちらが取るかという部分で後ろにいかなければいけないか、前にいかなければいけないか、もしくはしっかり競れるかというところで、仙台さんのDFラインの4人はヘディングが強いので、前半跳ね返され続けてセカンドが拾えなくて、まったくもって…という感じでしたが。
後半、少し修正できたと思いますが、最低限、後半のような試合ができれば、我々としての得点を取る形とかやってきたことの軌跡はさらに上向きになると思います。いいことと悪いことが本当に半分半分の試合だったので、それを全部できるようにやっていきたいと思います。
–キリノ選手を後半から投入したが、残り試合での期待は?
前線でしっかり起点になったりだとか、もう少し本調子が戻ってくればボックスの中でさらにスピード感のあるプレーも出てくると思います。彼は、いろんなことがあってうちのチームを出ていったけど今回戻ってきて、人間的にはすごくいいヤツなので、戻ってきた彼がチームを助けてくれることを期待しています。湘南のスタイルもしっかり理解しているので、ブラジル人選手や若い選手にも影響力があるでしょうし、そんなにうまくはないですけど、一生懸命やる選手なのでこれからもしっかり他の選手と競争してほしいと思います。
●渡邉監督 総括
お疲れ様でした。
まずはナイターのゲームに大勢のサポーターに集まっていただきました。心から感謝を申し上げます。ホームで勝ち切りたかったというのが正直な感想ですが、前半と後半で違った面を見せてしまったところが悔しい部分と、反省しなければいけない部分かなと思っています。後半の立ち上がりは相手もメンバーを代えてきて、ある程度湘南さんがやってくることは予測はできていたのですが、若干前半の残像が残っていたところと、少し我々が構えてしまった部分で押し込まれる時間が長く、失点も喫してしまったかなと思っています。しかし最後また我々が盛り返したというところはひとつ成果として、この勝点1を半歩前進として次節以降に繋げていきたいと思っています。
●渡邉監督 質疑応答
–前節に続いて右に金久保選手、左に奥埜選手をサイドハーフに起用したが、評価は?
攻撃での役割としては、もちろん優先順位は前ですが、相手が下がればあいだを取ろうと。湘南さんは割と最終ラインが食い付いてくれるので、シンプルにサイドに流れるとか、あいだで受けるとか、そういったところは的確にやってくれたかなと思っています。2人ともおそらく今日はシュートを打てていないと思うので、もちろんそれは相手のよさもあったと思いますが、いかにボックス付近に入って行くか、チーム全体としても詰めていければなと思います。あとは前節から引き続きサイドハーフの守備のタスクが非常に難しい部分があったが、2人は忠実にこなしてくれたと思っています。そのおかげで大きな破綻はなく90分進めることができたんじゃないかという感じはしています。
–前半の残像が残っていたとは?
残像が残ったというのはおかしな日本語ですね、残像があったと(笑)。まず守備の部分で、大竹選手がいた前半は、彼の特徴でもあるように少し降りて一度起点になるとか、我々の中盤とディフェンスラインのあいだで引き出そうという狙いのところで、うまく我々のダブルボランチが消しながら対応できていたと思います。そこからキリノ選手に代わったと。基本的には縦に走る推進力が特徴だと思っていますので、湘南さんはそれでシンプルに我々を押し込もうとしていた。そういう部分で若干我々のセンターバックがはじき返したところに我々のボランチが行けない、あるいは我々のボランチが少し前がかりになったところでセンターバックが相手の2トップ気味のところに行けないというようなことが生じてしまったのかなと思っています。ただ後半の途中から最終ラインをぐっと押し上げて、こぼれ球に対しても相手のストライカーに対して激しく行けた。それによってセカンドボールも拾えるようになりましたし、カウンターも仕掛けられるようになりましたし、そういった部分が前半と後半の違いかなという感じがしています。
【選手コメント】
●永木亮太
前半はうちのプレスがハマらなかったですし自分たちのボールになっても前に出しどころがなく連動してよくなかった。相手は攻撃もうまく噛み合っていたと思います。後半はプレッシャーも早くなってボールにいけるようになったので、相手に前を向かせずに自由にさせることはなかったし、主導権を握れたところで得点が取れたことはよかったと思います。本当に前半と後半は全く違うゲームになったかなと思います。
最近、試合の入りが悪いなというゲームはそんなになかったですけど、自分たちもしっかりやってきた中でもこういう試合はある。もちろん、できれば一年間を通してこういう試合がないほうがいいですけど、逆に今日は立て直すことができたことはよかったと思います。今後同じことがないようにというのは当たり前のことですが、残りの試合数も少ないのでしっかりやっていきたいと思います。
(次に向けて)こういう試合でも勝点1をとって帰れることをプラスに考えればいいし、相手もボールにくる難しい相手だったので、逆に自分たちの良さを、足元を見つめて出していかなければと思えた。次からマリノス、山形、天皇杯の松本とホームで3試合連続でできるので、今日の反省をしっかり活かしてやっていきたいと思います。
●藤田祥史
チームとしても個人としても前半はあまりいい形で攻撃できなかった。このところ先に失点するし、しんどい試合が多いなというのは感じます。
(同点ゴールについて)ラッキーだったと思うけれど、あの場面は意外と落ち着いて右足で蹴り込めた。コーナーで練習どおり征也(藤田)にいい形で入ったので、あとはたまたまこぼれてきました。
(勝点1という結果について)個人的にはスタメンで使ってもらったし、チームとして勝点3を取りたかった。3を取らないと上になかなかいけないので、ちょっとこの2試合はもったいないなと思います。1試合で満足せんと、残り全部スタメンで出て結果を残せるように頑張りたいと思います。
●菊池大介
自分の取られたPKで相手に先制点を奪われてしまって非常に悔しいです。
(ファールではなかったように見えたが?)ただ結果的にそうなってしまったことを思うと、もう少し何かできたのかなと思います。でもそのあと、切れないで自分のプレーを出そうという意欲はあったし、逆にそれがあったから自分が取り返さなければという気持ちでやりました。
後半、持ち直していい時間帯に点が取れて、勝つチャンスもあったゲームだったと思います。引き分けは非常に悔しいですが、次に向けてやるしかないですし、この悔しさをぶつけたいと思います。
(後半持ち直した要因は?)前半は後手にまわってしまうことも多かったですし、自分たちのチャンスも少なかった。ハーフタイムにみんなで話をして、個人個人本当に悔しい前半だったので、しっかり整理して試合に入り、持ちこたえて得点まで奪えたことはひとつの成長だと思います。逆転できれば一番よかったですけど、チャンスは多く作れたので、本当に続けていくことの大切さとかやり続けることの大切さを学んだと思う。いい準備をして、次は勝点3を取れるようにやっていきたいです。
(最後のシュートシーンは惜しかったが?)少し冷静さを欠いたというか…もう少し周りを見て、いい選択があったかなと思います。ああいうところで入りこみすぎるのではなく、もう少し余裕を持ってプレーできる選手になりたいと感じました。今日ああいうことが起きたので、次はできると思うし、積み重ねだと思うのでまた意識してやっていきたいと思います。
●遠藤航
前半、球際の部分やセカンドボールに関しては相手のほうがよかったと思います。ただPK以外は我慢して守れていたと思います。PKがなければ自分としては0-0で我慢しながら戦っていくことは問題ないと思っていました。後半、相手も落ちるかなというイメージもしていました。
チームとしてはしっかり切り替えられたと思いますし、後半の立ち上がりでしっかり追いつけたことはよかったと思います。もちろん2点目3点目を奪えればよかった。そういう部分は、自分たちに目を向けて、課題を克服していければと思っています。
今日のように2トップが残っている状態だと、なかなか攻撃に出ていくのは難しいところがあった。ウイルソン選手が入ってからは完全に自分のサイドに残っていたので、前に行きにくいなというのはありましたが、最低限、球際で負けないとかそういうところは意識していました。