監督・選手コメント
J1リーグ2nd第9節 G大阪vs湘南戦 試合後監督・選手コメント
【監督コメント】
●曺監督 総括
お疲れ様でした。
日曜日の夜の開催ということで、今日、終わった後に湘南に帰るには車か夜行バスしかないと思うのですが、たくさんのサポーターに来てもらって、最低でも勝点を持って帰れるような試合をしようとゲームをしましたが1も取ることができなくて、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
ただアウェイの浦和さんとか、アウェイのガンバさんというのは、本当にチャンピオンのチームに対して、我々は昨年は下のリーグで戦っていて、こういうところで自分たちの力を、どれくらい成長できたかを試せるいいチャンスだと思ってやらせました。それに関しては、失点のところは反省しなければいけないですが、我々らしく攻守のところで人数をかけるとか、相手に対して入っていくとか、最後に遠藤がボックスでシュートを打ったり、アンドレバイアがシュートを打ったりもありましたが、質ではなくて量、数という部分を全体的に高めて相手のゴールに迫ろうという意欲やプレーの回数というのは、いつも以上に多かったと思います。
ガンバさんからしたら、1-0になって逃げ切るという予定通りと思われるかもしれませんが、我々も1-0を1-1にして1-2にしようというトライは選手たちがすべてやってくれたと思います。
多少ミスがあって、カウンターを食らう場面もありましたが、そういったミスを恐れて、チャレンジしないフットボールというのは絶対に違うと、自分の中で思っているので、今日の戦いについては、満足はしていないですが後悔はしていません。
選手はよくやったと思います。
ガンバさんとやるにあたって、今日は1トップか2トップかというところで、どっちでくるかなという戦術的な抑え方はありましたが、もともとカウンターが得意でサイドバックのスピード感など、カウンターで点を取っていくチームに対して、それを恐れるのであれば、ボールを奪うことを放棄して、後ろのスペースを固めて彼らの攻撃を跳ね返すというやり方もあると思います。
ただ我々は広大な背後のスペースがリスクというよりも、ファーストディフェンダーがいけないということがチームにとって一番リスクだと思っているので、ファーストディフェンダーに誰が行くのかということを全体的に決めて相手の次のボールを狙うということに関しては、DFラインが運ばれるということもほとんどなかったですし、人数をかけてふられて、最後のところで数的優位を作られることもなかったと記憶しているので、全部がいいわけではないですが、ゲームに対するインテンシティとか、ゲームのクオリティなど、いいゲームになるようなやり方は残り8試合と天皇杯で続けていきたいと思いますし、1試合1試合、J1でやっている喜びとか、J1で成長できることを選手たちと分かち合いながらやっていきたいと思います。
●曺監督 質疑応答
–後半、菊池選手と古林選手のサイドを変えたが?
左右、もともと両方できるので本人たちと話して、1対1の間合いが、特に大介(菊池)と米倉選手のところで相手がリードしているところがあったので、うまく景色を変えながら、違うパターンで仕掛けられればと持って変えました。結果的にそんなに悪くはなかったと思います。
ただ最後、崩し切るという部分で言うと、ワンツーでもう一度ペナに入ったりとかクロスオーバーした選手をフェイントで使って中に入ってシュートとか、そういう場面がもう少し出るかなと思ったんですけど、点を取るというところまでいかなかったですね。
–前半に関して、後半より迫力がなかったように感じたが?
ひとつは濡れたピッチに戸惑ったというのはありますね。ウォーミングアップで確認しろという話はしているのですが、予想以上にボールが走ったり、逆にフリーなのに慌ててしまったり、ピッチに慣れるのに30分くらいかかったかなと思います。後半は慣れましたが。本来なら0分からやらなければいけないのですが、そういうところに選手がストレスを感じていたのかなと思います。
–相手のやり方は想定内だったと思うがそういう中でも失点してしまった。先ほどあそこは反省だとおっしゃっていたが、具体的には?
おそらく我々のスローインからなんですよね。真ん中の選手が入れ替わるような対応になってしまった。ただ、あの場面は奪いにいこうとしたところで入れ替わられた。今日はそういうボールを狙っていくことがテーマにあったので、本当に残念な失点ですけど、失点の仕方って色々ありますが、その1点をなくしたらよかったのかということは一概に思えない。
我々は先週も先に失点をしましたが、もちろん取られてはいけないんですけど、取られた後に前期だと崩れて2点3点食らってしまうという感じの負け方がありましたが、その経験が今に活きている。
本当は取られないでいったほうがいいんですけど、次のステップにいかなければいけないという気持ちで選手がやっているのが分かるので、試合における1点のミスが痛かった、で済まさないで、ミスで失点することもあるという中で、ゲームを作っていかなければいけない。そのミスを引きずって残りの80分や85分を放棄してしまったら、何のためにやっているのかということになる。
反省はしますけど、長いシーズン、ああいう失点は、特にガンバさんのように力のあるチームに対しては1点は仕方ないというか、その1点を取られた後のほうが大事だと思うので、表現は難しいですが、我々が次のステップにいくための1点なんだろうなと思います。
●長谷川監督 総括
今日ホームで連勝できたことは、選手が最後までしっかりと集中力を切らさずに戦ってくれたおかげだと思っています。本当は8月最後の試合だったので、もっともっと追加点を取ってサポーターに喜んでもらえればと思うのですが、なかなか2点目が決まらないなか、ただディフェンスのほうはきちっと、ミドルやセットプレーなどありましたが、それ以外は集中力を保ちながらきちっと戦ってくれたと思います。湘南も非常に素晴らしいチームでしたし、そういうチームにしっかりとホームで勝ったことは非常に大きな勝点3だったと思いますし、きのうの結果を選手もみんな知ってると思いますので、その意味では今日なによりも勝点3を取れたことはほんとうに大きな勝利だったと思います。また中2日でナビスコカップがありますので、戦える選手をしっかりと見極めて、またホームでいい結果を出してセカンドレグに向かえるように、しっかりと準備していきたいと思っています。
●長谷川監督 質疑応答
–宇佐美選手の得点がなかなかないなかで、倉田選手のゴールについては?
今季Jリーグ初ゴールだったので、秋に点が出たことはチームにとって非常に大きな結果だったと思います。貴史ももう一歩のところまで来ているので、今日はラストパスが引っかかったりということがありましたし、チャンスがありながら決め切れないシーンもありましたけど、形自体は徐々によくなってきていると思いますから、これで1点、2点目が取れるようになってくると、ほんとうにチームがいい形で動き出すんじゃないかなと思います。
【選手コメント】
●永木亮太
前半の1点が効いてしまって、相手も連戦で疲れもあったと思うので、あの1点を取ったことで守らせてしまったということが一番の敗因だと思います。
一瞬の隙でやられてしまったんですけど、やはりそういうところを突いてくるのがガンバだし、逆に自分たちも何回かチャンスがありましたけど、最後の精度が足りなかった。最後までいったところで、簡単に上げずに崩していくことや、個人個人の判断がもっと必要だった。上げておけばいいやとか事故が起きたらラッキーという気持ちでは、やはり得点は入らない。自分たちで、引いた相手に対して崩し切っていかないといけないと思うので、そこはうちに足りないところかなと感じました。
自分たちのよさは速い攻撃なので、そこが中盤のところだったり、奪った後、切り替えの部分でもっとスムーズにできればよかったのですが、なかなかうまく噛み合わなかった。逆に相手はそこの戻りが徹底されていて、他のチームではあまりないくらい、守備の意識という部分で速いし高いなと思ったし、守備に戦術を重視していることを感じました。逆に攻撃のところはテクニックと力のある2トップがいて、本当にJ1屈指だと思うのですが、あの二人で最後シュートまでいけてしまうので、そういうやり方をしてくるのは分かっていたんですけど、そこで崩せなかったのが残念でした。
●大槻周平
相手は引いてきてガッチリ守ってきたので、もう少しコンビネーションで崩したかったのですが、ミスが多くなってしまって取られる回数も多くなってしまった。攻め切れなかったかなと思います。
試合の中で徐々に修正はできていったんですけど、最後のところでもっと力強いプレー、クロスだったりワンタッチプレーを増やしていければと思いました。
ガンバはああやって決め切る力がある中、僕らもチャンスあったので、しっかり決め切らなければ、勝点1も持って帰ることができないと感じました。
(1stステージの対戦との変化は?)前期はいなされた部分があったんですけど、今回はいなされることはなく、自分たちのスタイルを出すことはできたと思います。ただ、決めるか決めないかで全然違うと思うので、そういうところは課題として練習からしっかり向き合っていきたいと思います。
●菊地俊介
(前半はトップ下でプレーしたが?)相手のセンターバックが2枚だったので周平くん(大槻)からプレッシャーをかけて、役割分担をはっきりさせた形でスタートしました。ただ、相手のボランチの選手がセンターバックのラインまで落ちてボールをまわすような形だったので、最初なかなかプレッシャーがハマらず少しやりづらさがありました。後半は監督からいつもの形に戻すということで戻して、うまくプレッシャーがかけられるようになった。自分たちの攻撃の時間も長かったので、そこで点が取れればよかったのですが、決め切れなかった。
後半は前半よりは相手陣地でサッカーをする時間が多かったので、自分も含めチャンスがあったので、そこは決め切るかどうかの差かなと感じています。
やっているサッカー自体は悪くないですし、浦和、川崎、ガンバと上位のチームといい内容のゲームができているので、しっかり次に繋げていきたいと思います。
●遠藤航
相手は前にすごく人数をかけてくるわけではなかったし、後ろに残っている場面も多かったので、なかなかカウンターというところは今日は難しかったと思います。ボールを動かしながらチャンスをつくっていかなければいけない中で、ちょっとクロスを前に引っかけすぎたり、シュートを枠に持っていける場面でなかなか持っていけなかったりというところがあったので、課題だと思います。
(積極的に攻撃参加していたが?)点を取りにいかなければいけなかったので、自分も前がかりになりながらチャンスを作っていければと思っていました。後半は多くチャンスを作れましたけど、点が取れていないということを考えると、前半から同じように多くのチャンスを作っていかなければいけないと感じています。
自分たちのよさとか、内容的には湘南らしさは出せていると思うので、あとは相手に対していかに決め切れるかとか、相手に決定的なチャンスを作らせないとか、本当にそういうゴール前の精度の部分が大事になってくると思います。これからも続けてやっていくことが大事だと思います。