馬入日記
【馬入日記:11月21日】昇格を懸けた熱い・熱い・熱い直接対決を制す!
こんなにもドラマチックな試合が他にあったでしょうか。
互いにとって悲願である「J1昇格」への残された1席を懸けた、3位と4位の直接対決。大注目の一戦は、記憶に残る凄まじい戦いでした。
勝点は同じ91。得失点差でわずかに「1」上回り3位でこの対戦を迎えました。
スタンドは満席、多くの報道陣、スタジアムは試合前から異様な雰囲気でした。
湘南からも多くのサポーターが詰め掛け、青と黄緑に染まった一角は試合前から止むことのない激しい応援が続いていました。
キックオフの笛が鳴った直後から、試合は激しく動きました。ピンチの後に迎えたチャンスの時。6分、田原選手からのパスを受けた中村選手が“有限実行”の先制弾!自身14得点目となる左足の鮮やかなゴールで口火を切ります。
さらに10分には、左サイドからの折り返しをアジエル選手が折り返し、走りこんできた臼井選手がダイレクトで決めて追加点!前半早々に2-0としました。
しかし25分、甲府の金選手に決められ1点差に詰め寄られ、後半に入り62分にはPKを与え2-2の同点に。
後半、縦に長いボールが増えた甲府に対し必死にゴールを守ります。しかしどんな状況になろうとも、練習で積み重ねてきた「常にゴールを目指す姿勢」がブレることはありませんでした。
そして迎えた後半ロスタイム。ドラマが生まれました。
FKの場面でアジエル選手がゴール前に入れたボールをジャーン選手がヘディングシュート!バーを叩いたそのボールが坂本選手の足下へ。そして左足で振り抜いたシュートが見事ネットを揺らしました。
瞬間、坂本選手はゴール裏のサポーターのもとへ一直線!
劇的すぎるゴールに爆発的な歓喜が訪れました。
「一番気持ちの強い人のところにボールがいった」「やっぱり紘司さんだった」
試合後、チームメイトが口々に話していました。
ただ一人、J2での10年間を知る坂本選手。想いを込めた魂のゴールでした。
「サポーターが目の前にいたので、一緒に喜びたいと思ってゴール裏に一直線でした。たまたま僕のところにボールが来ましたが、みんなが最後まで諦めずに闘い続けた結果だと思います」と坂本選手。
坂本選手が歩んできた10年を、サポーターの皆さんも共に歩んできました。
全ての想いが重なり合って生まれた決勝弾は、今季10回目となるロスタイムでのゴールでした。
「今季は特に劇的なゴールが多いのですが、本当にサポーターが先導してくれているというか、今日のゴールも狙って蹴ったというよりはみんなの気持ちが入れてくれたんだと思う」と坂本選手。
そしていま、何より大切なのことが何であるかは選手たちが一番分かっています。
勝利の直後、ロッカーに戻ってきた時には表情はキリリと引き締まり「次だよ、次」という声を掛け合っていました。
「どっちに転んでもおかしくないゲームだったということは間違いないですね。ここで敗者の弁を述べなければいけないゲームだったかもしれない。全体的には非常に、見応えのある緊張感のある試合だったかなと思います。ロスタイムでのゴールがこれで10ゴール目。最後の笛が鳴るまで湘南のサッカーをしようと送りだしたのですが、それが奏功した部分もあるかなと思います。ただ、一番怖いのは、緩くなってしまうことなので、(メディアの皆さんには)湘南はまだまだ力足らずだと書いていただけると有難いです」と反町監督。
日々のトレーニングの中で、選手たちに大切なことを伝え続けてきました。
「練習でいいものを与えてもらっているから、試合のときに応えたい」とは選手たちからよく聞かれる言葉。まさにトレーニングの成果が形となって表れました。
さぁ、次節です!
ホームでの「昇格決定試合」となるか。
11月29日(日)16:00キックオフ、対戦相手はザスパ草津、会場はもちろん平塚競技場です。
チケットはぜひお早めに前売り券をお求め下さい。(詳細は下記を)
http://www.bellmare.co.jp/?cat=33