3回戦 VS 福岡大学
11月16日(水曜日) 19:00 @NACK5スタジアム大宮
福岡大学 | 湘南ベルマーレ |
0 | 0 0 |
前半 後半 |
0 0 |
3 | ||
0 0 |
延長 前半 延長 後半 |
1 2 |
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– | 勝点 | – | ||||
得点者 | 大井 健太郎 94分 髙山 薫 109分 アジエル 117分 |
選手 | シュート | シュート | 選手 | |||||
GK | 16 | 藤嶋 栄介 | 0 | STARTING LINEUP |
0 | 阿部 伸行 | 27 | GK |
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DF | 6 | 黒木 恭平 | 2 | 0 | 鎌田 翔雅 | 2 | DF | |
DF | 4 | 牟田 雄祐 | 0 | 1 | 大井 健太郎 | 3 | DF | |
DF | 3 | 串間 雄峰 | 1 | 1 | 遠藤 航 | 26 | DF | |
DF | 14 | 岸田 翔平 | 1 | 0 | 山口 貴弘 | 4 | DF | |
MF | 17 | 假屋 健太 | 0 | 1 | 永木 亮太 | 6 | MF | |
MF | 19 | 田村 友 | 0 | 2 | 松尾 直人 | 28 | MF | |
MF | 7 | 長谷 慎司 | 0 | 0 | 岩尾 憲 | 19 | MF | |
MF | 11 | 清武 功暉 | 1 | 5 | 菊池 大介 | 14 | MF | |
MF | 8 | 田中 智大 | 3 | 5 | 髙山 薫 | 23 | FW | |
FW | 9 | 山﨑 凌吾 | 1 | 0 | ルーカス | 30 | FW | |
GK | 21 | 満留 芳顕 | – | SUB | – | 野澤 洋輔 | 1 | GK |
DF | 30 | 大武 峻 | – | – | 石神 直哉 | 7 | MF | |
DF | 5 | 弓崎 恭平 | – | 0 | 坂本 紘司 | 8 | MF | |
MF | 24 | 黒氏 啓介 | – | 1 | アジエル | 10 | MF | |
MF | 13 | 廣渡 剛太 | 0 | – | 猪狩 佑貴 | 20 | MF | |
MF | 18 | 鈴 雄太 | 0 | 4 | 田原 豊 | 9 | FW | |
MF | 27 | 岡田 峻 | 0 | – | 佐々木 竜太 | 17 | FW |
警告・退場 | スタッツ | 警告・退場 | ||
80分 9 山﨑 凌吾 ■繰り返しの違反 108分 17 假屋 健太 ■反スポーツ的行為 |
9 | シュート | 20 | 43分 23 髙山 薫 ■ラフプレー 114分 8 坂本 紘司 ■反スポーツ的行為 |
17 | ゴールキック | 11 | ||
2 | コーナーキック | 8 | ||
11 | 直接フリーキック | 18 | ||
10 | 間接フリーキック | 3 | ||
9 | オフサイド | 2 | ||
0 | PK | 1 |
得点経過 | ||
~:ドリブル →:グラウンドパス ↑:浮き球パス S:シュート |
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選手交代 | ||
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入場者数 | 天候 | 気温 | 湿度 | ピッチ状態 | 試合時間 |
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705人 | 晴、無風 | 9.1℃ | 70% | 全面良芝、乾燥 | 90分 |
コミッショナー | 主審 | 副審 | 副審 | 第4の審判員 | 記録員 |
川上 信夫 | 池内 明彦 | 抱山 公彦 | 青山 健太 | 竹田 和雄 | 喜村 勝矢 |
湘南 反町監督 試合後コメント
総評
難しいゲームであることは百も承知で入ったんですけど、やはり難しいゲームになりましたね。
福岡大の試合は何試合か見たんですけど非常にDFに安定感があって、特に真ん中の2枚とアンカーボランチの假屋くんのところの3角形はJでも十分通用する力があると思っておりました。実際にそういう展開でしたね。
非常に組織を重んじる大学生らしいチームで手を焼きました。中に入れようと思っても入れられず、中をすごく締めるので外に行こうとするんですけど、今日うちの両サイドバックは前への推進力がそんなにあるわけではないので、そこでちょっとペースダウンしてしまったかなというのはありました。
1点とれたことで相手とこちらのプランが大きく変わって、できれば90分で終えたかったんですけど…。というのはまた土曜日に試合がありますので。そういうわけにはいかなかったんですけど、1-0という結果ではなくてその後も重ねてとれたのは、少ない人数ですけど前線でフィニッシュワークをしたところはあったと思います。
これでシーズンが延びまして、まぁ12月の初めに終わったら海外にでもいこうかなと思ったんですけど(会場笑)次はフロンターレさんなので、いい試合をして、ここまできたら正月までいきたいなと思っています。
質疑応答
相手の攻撃は恐くなかったと思うがどこかでリスクを冒してでも攻めることはできなかったか。
そうですね、難しい展開だった気がします。後半の途中くらいから完全にボール運びでアタッキングサードに入っていくのが多くなったので、ジャブのように効いてきて、最後の15分くらいでいけるんじゃないかなというのもあったので、なかなかちょっと難しかったですね。あとはうちの持っている駒としてリスクを冒すのに適しているかどうかという問題もあります。我々にとってはギリギリのリスクでやっていったところもありました。例えばセンターバックがかなり持ち出しをしていったところもありましたし、これくらいかなと思いました。
福岡大さんが点をとってるのは、残った選手を走らせてという感じがあるので、そこは我慢しながらやれということもハーフタイムにも言いました。
もう少しサイドバックがワイドになって開いていければ、中が締められているので、そこで数的優位を作ったり、持ち出してクロスを入れるとか、そこをもう少しやらせたかったんですけど、そこがちょっと足りなかったかなと思います。
そのままやっていけば、90分ではとれなくても120分ではとれると?
そうですね、120分じゃないと難しいかなと。最後の1枚を残していたのも。情けない話ですけど学生は足が攣っていないのに、プロは攣っているという状態ですから、最後の1枚はちょっと切りづらかったですね。
交代選手の投入はプラン通りだったか?
ルーカスは生きがいいので福岡大のDFは非常にラインも高くてコンパクトにしているので、最初はちょっと裏に抜け出させて相手のバックラインを下げないことには攻撃が成り立たないかなと思ったんですけど、抜け出すタイミングが合わず、また前で収まらない部分もあったので、これは仕方ないかなと思ってハーフタイムで一人代えざるを得ないと。後半、やっと相手の足が止まり始めて間延びしてきた部分もあったので、変化のつけられるアジエルを入れるタイミングを少し考えながら投入したと。
最後の1枚は立てないくらいの選手が出てきた時のためにと思って我慢していたので、実際そのとおりになりましたね。他の選手は攣っていても最後まで走り切ったなと思っております。
だいたい交代の枠としてはうまくできたと思うんですけど…天皇杯は延長があるので、5人くらい代える
ルールに変えてほしいですね(笑)
大井健太郎選手コメント
PKでも何でも、とにかく勝ちたいと思っていました。昔、大学生が相手だから90分で決めにいこうと言われたことがあったんですけど、今日は最終的にしっかり勝てばいいと言われたし僕もそういう気持ちで入っていました。
ゴールについては、翔雅(鎌田)がすごくいいボールをくれたのでシュート自体は合わせるだけでした。翔雅のボールが本当によかったと思います。
相手のDFはしっかりブロックを組んで守ってきて非常に堅かったと思います。前でボールをまわしている時にもっと飛び出していく動きがあればよかったかなと思います。僕はたまたまああいう場面で前にいけたのでフリーの状態でシュートすることができました。
DFに関してはここ最近ゼロで抑えていなかったし、横浜FC戦でもああいう負け方をしてしまったので、ゼロで抑えきることが大事だと思っていました。無失点で終わることができたので、また中2日で試合がありますけど、まずは体調をベストな状態に戻して、徳島戦に挑みたいと思います。
田原豊選手コメント
前線でなるべくボールを収めるということと前半とは違うサッカーをしなければいけないと思って入りました。単純に裏だけを狙うのではなく、足元でボールを受けることなどいろんなシチュエーションを作ろうと思っていました。得点がとれればよかったのですが、チームが勝てたのでそれが一番よかったです。
負けてるという展開でもなかったので、焦ることはなく平常心でできたと思う。
健太郎(大井)の先制点によってメンタル的に楽になる部分はあったし、チームの戦術もまた変わってくる。いろんな意味でやっぱり先制点は大きかったと思う。
ここ最近、連敗が続いている状態だったので、今日の天皇杯をいいきっかけに残りの試合も思い切って臨みたいと思います。
阿部伸行選手コメント
相手に攻め残ってる選手がいたので、センターバックと僕とでどちらかがしっかり捕まえてリスクマネジメントすることを意識してやっていました。そこはよくできたと思います。
ラスト15分くらいの時は健太郎(大井)や航(遠藤)と後ろは焦れないで守り切ろうという話をしていました。周りも声をかけてくれたし自分からも声をかけていたこともあって、チームとして集中力を切らさずに最後までできたと思います。
自分たちがいい時間帯の時こそ気の緩みが出るものだと思うので、そういった時にちょっとした隙を見せてしまわないようにしなければいけない。徹底させるのが自分の仕事だと思う。あとはセットプレーの時にもっと存在感を示してしっかり守れるようにしたいと感じました。
髙山薫選手コメント
いつもと同じ意識で戦えればと思って入りました。ただ、できた部分もあったんですけど、自分自身も気づいていないところで相手が大学生という気持ちはあったのかもしれません。
かなり相手がディフェンシブだったのでやりにくさはありました。なかなか決め切れなかったですけど、焦りはなかったです。絶対に勝てると思ってやっていました。
(ゴールシーンは?)その前のCKでまったく同じ形で外してしまったんですけど、同じようなボールがきたので、とにかくきちんと当てようと意識しました。足の先に当たる感じでしたけど決まってよかったです。
次はリーグ戦ですが、徳島は昇格争いをしているチームということもあって、そういう相手と終盤で戦えるので、そこでうちがしっかり勝つサッカーを見せたいです。
福岡大 乾監督 試合後コメント
総評
2試合続けてJクラブと対戦させていただき、合計240分の戦いは学生のチームとしては非常に素晴らしい経験であり、財産になったと思います。善戦で良しとはしないと選手には言っていたので、勝負ですから負けたことは悔しい。ある程度2回戦の大宮の攻撃、あるいは湘南の攻撃に対して、相手を分析してどう抑えるかという部分は、最大限戦えたのではないかと思う。ただこれだけ粘っていても、1点目がすべてだったと思いますし、DFラインから大井選手がビルドアップの途中で前線まで上がってきていたので、あのあたりでひとり掴まえきれなかった。湘南の前線、あるいは2列目の選手への対応は注意深くできていたと思うが、最後尾から、あの一瞬だけですね、するすると前にうまく上がられてしまった。あのあたりは、わずかな差であっても、これがアマチュアとプロの差だと思う。疲れている状況で前に出ざるを得ないという延長戦の戦いは、1点を取られたためにリスクを負って出たための失点と思っています。
ここまで守備の組織的な力には手応えを感じています。ただマイボールの質が低い、ポゼッションの力がまだまだこのチームは低いので、こうした戦い方を選択したが、このサッカーでいいとは思っていない。あと1ヶ月、大学選手権が今季残っていますので、この守備力に関しては十分いい評価を与えていいと思うので、これからマイボールの部分をもうすこし高めていきたいと思います。それから、今回本大会に出られなかった10番の石津、本来の攻撃のエースがいますので、1カ月後には彼も戻ってこられる予定なので、彼も含めて今季の最後の試合に臨みたいと思います。大きな目標に向かって十分前向きな挑戦はできたと思うのでけっして悔いはありませんし、今日は参りましたという感じです。
質疑応答
天皇杯のモチベーションはどういったものだったか?
当然カテゴリーに関係なく戦えるのは唯一この大会しかないので、学生がJ1、J2のチームと公式戦で戦える舞台ですから、我々にとってモチベーションをとくに高める必要はないと思います。あって当たり前の戦いですから。どれだけやれるのかを試せる。ただ近年、大卒の選手がルーキーイヤーからJリーグで活躍できている現状があるわけですから、その意味においては、Jリーグとの距離を縮めてきている実感はあるし、当然これからも、Jリーガーを輩出するだけが大学サッカーの目的ではないですが、十分可能性のある選手たちをこの場でより高い目標に向かって戦わせるという意味でこの大会は学生にとってはモチベーションが当然高くなるし、試合が選手を育ててくれていると思います。
「繋げ」という指示があったがボールが持てると感じた上での指示だったのか?
最初の15分は浮き球で相手の背後へ送る、リスクを負わない入り方自体はいいと思います。相手も今日は徹底して最初の15分間はロングボールで戦った。ただ相手コートで取ったルーズボールをまた蹴って前に入れてしまったので、そこをもう少しトップの山崎の足元や、今日は清武の足もともだいぶ収まっていたので、もう少しあのあたりを自信をもって繋いで崩せばチャンスの芽も増えたのかなと。取られていないというところではOKだが、攻撃面がちょっと雑だった。いま山崎も怪我あがりだし、このチームの完成度が高ければそこも要求しなければいけないが、なんとかここまで来た。去年まではご存じのように永井謙佑がいて、永井を中心としたチームとして4年間あったが、今年はそれを一度崩してここまで積み上げをしてきた。CB二人とボランチの假屋で形成される後方のトライアングルはかなりの力を発揮できたと思うが、取ったあとのビルドアップ、崩しは当然これから課題にして求めていかなければいけないと思います。
ハーフタイムにDFラインを上げるよう指示があったが高い位置で奪ってカウンターという狙いだったのか?
深い位置で耐えていても、取っても相手ゴールが遠いので、最終ラインの位置を少しでもラインコントロールして上げる、そして中盤でボールを奪うと。後半の後半は奪える位置も高くなったし、多少ショートカウンター気味の攻撃の回数は増やせたのかなと思う。あのあたりで前向きに奪えればより攻撃も鋭くなっていくと思ったので。その点、後半の後半はだいぶ改善できたと思います。
湘南についてどのような分析をしていたのか?
湘南は日曜日にダービーマッチで非常に激しい内容だったので、中2日でどういったメンバーで出てくるのか、そこがひとつのポイントだったと思います。坂本、田原、アジエルという選手3枚をスタートから落としてこられたというのは、終わってみれば反町監督の今日の戦いに対する戦略、采配が当たったかたちになった。
我々は逆に、できればあの3人が出てくる前にせめて1点は欲しかったなと。ただそれは結果論。縦に非常に鋭いということと、攻撃の枚数、前線に入ってくる枚数が多いということ、そして縦へのフリーランニングがすごく多いチームなので、その点、大宮とはタイプも違うし、ある程度耐えていたDFラインが最後は勤続疲労を起こして焼き切れたのは、縦への走りが数多くあったからだと。それから高さの要素と、アジエルのテクニックの要素が組み合わさっていたので、よく耐えてはいたが守りづらかったというところだと思う。ただそこで下がらずに中盤でブロックをつくる守備はある程度できたのではないかと思う。これは自信にして次に繋げたいと思います。