ボイス
【ボイス:2018年4月30日】杉岡 大暉選手
チームとしての深化を図る
「毎週試合に出るのも簡単じゃないですし、常に貢献していかないとダメだなっていう危機感があります。左サイドだけではないですが、どのポジションも本当に多くの選手がいて、いい競争はできていると思います」
一方のルヴァンカップではベンチやバックアップメンバーとなることが多い。3月7日にホームで行われたグループステージ第3節サガン鳥栖戦は仲間の戦いぶりをスタンドから見守ることとなった。昨シーズンもほとんどの試合に出場していたこともあり、これはこれでまた貴重な経験となった。
「チームが戦っているのを上で観るのは、今、チームがどんな状況なのかを客観的な目で見ることができるんで、刺激になりましたね。特に鳥栖戦はすごくいいゲームだったんで、出たいなっていう思いもありましたし、僕も負けてられないなっていうふうにも思いました。それに味方の選手のプレーを改めて観て、こういう活かし方もあるんだなという見方も多少できた。自分が入ったときにはそういうところも活かそうとか、少し考えながら観ていました」
ベルマーレで迎える2年目のシーズン。昨シーズンとはメンバーも代わり、曺監督が指揮するサッカーに新たに挑む選手も多い。
「チームの雰囲気は、いい意味で変わらないですね。変わらず本当にいい練習ができてますし、毎日いい雰囲気でやれていると思います。チームのスタイルとしては、去年のことは忘れてないですし、去年積み上げてきたものもしっかり出せていると思う。すごくいい傾向になっていると思います」
今季も多くの選手が新たにチームへ加わったものの、湘南の選手として意識すべきことの浸透度は始動時から高く、チーム作りの早い段階から昨年以上のチャレンジが始まっている。
「新しいメンバーも曺さんのサッカーのベースになる部分は理解して入ってきているので、自分が伝えるようなことはそんなにはない。それに、『湘南スタイル』は型にはまったサッカーをすることではないし、去年からいる僕たちにとっても新しい挑戦をいっぱいしている。去年よりももっとボールを持つ時間を増やして、それでも縦に行こうという話をしています。そういうチャレンジは去年もやっていたんですけど今年はもっとやっていこうと意識をしています」
特に意識して取り組んでいるのが「ポジションを取るスピードを上げること、顔を出すこと、パスの精度を上ること」。J1で継続的に居場所を確保するためには、チームとしてそうした細かい部分のレベルアップが必要ということだ。それでも走力をベースにしたスタイルとチャレンジ精神、そして攻守ともに全員が関わるところは変わらない。
「チャレンジをすればボールを失うリスクもあるけど、そこは別に失ったら失ったでみんなで戻ればいいと思っているし、そう言い合っている」
曺監督は常々「カウンターもポゼッションもどちらも必要」と語っている。チームも早い段階からそうした方向へと舵を切り、少しずつ積み上げてきたものもある。曺監督が率いて挑む4季目のJ1の舞台、今シーズンはチームとしての深化の行方も見逃せない。