1stステージ 第9節 vs 横浜F・マリノス
4月30日(土) 19:04キックオフ @日産スタジアム
HOME 横浜F・マリノス | 湘南ベルマーレ AWAY |
0 | 0 | 前半 | 0 | 1 | ||
0 | 後半 | 1 | ||||
14 > 14 | 勝点 | 2 > 5 | ||||
得点者 | 48分 高山 薫 |
選手 | シュート | シュート | 選手 | |||||
GK | 21 | 飯倉 大樹 | 0 | STARTING LINEUP |
0 | 村山 智彦 | 1 | GK |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DF | 13 | 小林 祐三 | 0 | 0 | 奈良輪 雄太 | 24 | DF | |
DF | 22 | 中澤 佑二 | 0 | 0 | 坪井 慶介 | 20 | DF | |
DF | 15 | 新井 一耀 | 0 | 0 | アンドレ バイア | 4 | DF | |
DF | 23 | 下平 匠 | 0 | 0 | 三竿 雄斗 | 6 | DF | |
MF | 28 | 喜田 拓也 | 1 | 1 | 石川 俊輝 | 16 | MF | |
MF | 8 | 中町 公祐 | 2 | 1 | 長谷川 アーリアジャスール |
15 | MF | |
MF | 18 | 遠藤 渓太 | 3 | 2 | 菊池 大介 | 10 | MF | |
MF | 10 | 中村 俊輔 | 2 | 1 | 端戸 仁 | 17 | FW | |
MF | 11 | 齋藤 学 | 4 | 0 | 藤田 祥史 | 11 | FW | |
FW | 17 | 富樫 敬真 | 3 | 1 | 高山 薫 | 23 | FW | |
GK | 1 | 榎本 哲也 | – | SUB | – | タンドウ ベラピ | 25 | GK |
DF | 4 | 栗原 勇蔵 | – | 0 | 島村 毅 | 30 | DF | |
DF | 24 | 金井 貢史 | – | 0 | パウリーニョ | 5 | MF | |
MF | 7 | 兵藤 慎剛 | 0 | 0 | 下田 北斗 | 22 | MF | |
MF | 25 | 前田 直輝 | – | – | 神谷 優太 | 28 | MF | |
FW | 16 | 伊藤 翔 | 2 | – | 山田 直輝 | 8 | FW | |
FW | 9 | カイケ | 1 | – | 大槻 周平 | 19 | FW |
警告・退場 | スタッツ | 警告・退場 | ||
◆52分 喜田 拓也■ ◆64分 中村 俊輔■ ◆90+1分 中町 公祐■ |
18 | シュート | 6 | ◆10分 菊池 大介■ ◆69分 パウリーニョ■ |
10 | ゴールキック | 10 | ||
7 | コーナーキック | 0 | ||
14 | 直接フリーキック | 7 | ||
2 | 間接フリーキック | 1 | ||
2 | オフサイド | 1 | ||
1 | PK | 0 |
得点経過 | ||
|
~:ドリブル →:グラウンドパス ↑:浮き球パス S:シュート |
|
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入場者数 | 天候 | 気温 | 湿度 | ピッチ状態 | 試合時間 |
---|---|---|---|---|---|
26,518人 | 晴、弱風 | 19.4°C | 62% | 全面良芝、乾燥 | 90分 |
コミッショナー | 主審 | 副審 | 副審 | 第4の審判員 | 記録員 |
桂木 聖彦 | 上田 益也 | 山口 博司 | 西橋 勲 | 吉田 寿光 | 佐伯 満 |
監督コメント
●曺監督 総括
お疲れ様でした。
今日はナイトゲームで、本当にたくさんのサポーターの方が、平塚地域に住んでいる方もそれ以外の方も来ても来ました。
試合開始前から本当にたくさんの声量で、こんな成績にもかかわらず今まで以上に我々を後押ししてもらったと思っていますし、その熱意が選手に乗り移ってあのゴールが生まれたんだなと思います。
正直開幕から1回も勝っていなかったので、もう15年くらい勝っていないような感じがしていましたけれど、勝つというのがこんなにも嬉しくて、勝つということで選手たちが本当に生まれたばかりの子供のような表情で、ロッカールムに帰ってくるのを見ると監督として仕事をしていてすごく良かったなと思いました。
なんだか子供じみた言い方ですけど、今日のあいつらは本当に魂を持って、相手を待ち構えるのではなく自分から仕掛けていってくれました。
最後ちょっと相手の技術の高さに押し込まれましたけど、今の世界のフットボールが行く方向というか、バトルや運動量、スピード感というところで、もちろんまだまだなところはありますけど、彼らのMAXを出そうとしてくれたことが、勝ったことよりも自分の中ではすごく嬉しいです。
ここ2、3試合そういう前への推進力だとか、ちょっと安全安全で我々らしさが出ていないような場面があったので、この3、4日、映像を見せて、我々の良さって一体何だったのか、というところに立ち返らせて、選手と話をしました。
本当に今日出た選手、今日応援に来てくれた選手、みんな本当に良い子たちだと思います。
一昨年J2の時は14回連続で負けなくて、去年も最初は負けましたけどその後何となく勝点を積み上げて最後8位という結果でしたけれど、監督1年目から常に思っているのは、やっぱりここにいる選手たちが、最後「湘南でやってよかったな、湘南に来てよかったな」という想いをさせてやりたいということです。
それは例えばうちを出て行った去年の選手たちも、一昨年の選手たちも、その前の選手たちもみんなそうですし、どこに行ってもいち早く挨拶に来てくれて「湘南でやってよかったです」と言ってくれることが最近多くて、そういう向上心のある純粋な選手たちに囲まれて、自分が監督をやらせてもらっているという感覚が今日また強くなりました。
この前のバイエルンとアトレティコの試合を見ても、2割くらいしかポゼッションのないアトレティコが最後の10分間、シメオネが鼓舞した時にスタジアム全体で勝つ空気を作るような、パスを回す、技術が高い、フェイントがうまいという世界じゃなくて、本当に映画のような空間がピッチに落ちている、ああいうふうにサッカーをさせたいなと思ってずっといました。
結果が出ていなかったので説得力がなかったですけれど、今日は見ているお客さんに、バイエンルやアトレティコほどでは全然ないですけど、ちょっとはその足元に、その魂だけは近づいていけるような試合ができたのかなというふうに思います。
ただ連戦ですぐに試合がありますし、戻ってくるけが人もいるんで、また明日からしっかり切り替えて、我々らしいシーズンをこれから送れるように、選手と一緒に歩んでいきたいです。
●曺監督 質疑応答
–最後20分に守るというよりボールを奪いに行くという意識が如実に出たが?
本当にああいう押し込まれる試合で、PKも与えてしまいましたけれど、ラインが下がりきってしまってボールホルダーに行けなくてトイうシーンが続いてしまったんですが、今日は本当に最後の最後までボールホルダーに行ってちょっとの1mm、1cmずらすようなプレッシャーを最後までかけられてそれが自分たちのボールになって攻撃に行くような、すごく我々らしいというか、ボールを持てるチームが攻めに来てそれを跳ね返すというよりもそこに対してかかっていくような試合になったと思います。
本当に世界のいろんなゲームを見る中で、やっぱりサッカーってそんなに正しいことが10も20もあるわけじゃなくて、2つか3つをしっかりやれるチームが本当に強いチームなんだなっていうふうに最近実感していることもあって、まだまだですけれど、そういったところのテイストは少し出せたのかなと思います。
–横浜FMが古巣の選手の想いや97年以来勝てていないことなどが心情的に作用したか?
彼ら(F・マリノスが古巣の選手たち)のあんな顔は見たことがなかったですね。
だから僕の想像以上にF・マリノスさんに対する愛着と、育ててもらった想い、それから絶対勝とうというところが彼らの中にあったんだと思います。
ただ僕は彼らが小さい時も日本で一番強いチームでプレーしている姿を見ていますし、そこからプロになって違うチームに行くことによる複雑な気持ちもわかっていたつもりなんで、その中で一つ言えるのは人間諦めちゃいけないということ。
小さい子も自分がそのチームで出られなくても、努力をすれば高校になって芽が出る子もいるし、プロになってポジションを与えられて、そっから芽が出る選手もいるし。
その可能性を伸ばすというよりも、奪ってはいけないのかなと思います。
可能性を奪うということが選手にとって一番の不幸だと思うので、本当に微力ながら、まだ何のメッセージも与えられない監督として言うのもどうかなと思いますが、指導者として、そういう姿勢は絶対に忘れちゃいけないなと改めて思いました。
彼らには本当におめでとうと言ってあげたいです。
–PKを止めた村山選手に対する評価は?
ムラ(村山)だけじゃなくタンドウもカジ(梶川)も剛(伊藤)も普段から一生懸命練習しているし、多少失点が増えて安定感がないという印象を与えているかもしれませんけど、彼らがピッチに立って失点をしたらその原因を練習で突き詰めて次に向かえば良いだけの話です。
一番恐いのは失点しているからチャレンジをしない、失点しているから安全安全にというマインドになること。
今日のムラはDFラインを引っ張りながら本当にJ1のチームのキーパーらしいプレーをしてくれたと思います。
まだまだなところはありますけど、彼も今まで辛い思いをした中では、これで満足してはいけませんけど、一つ大きな光が見えたんじゃないかと思います。
–パウリーニョの交代いついては?
これはパウリーニョの問題では全くないです。
ウォーミングアップのところから多分息が上がって、ハイテンションの中で入って緊張して乳酸が溜まっちゃってというような状態だったので、ちょっとあれ以上ピッチに立たすのは難しいなと思いました。
彼も涙を流していましたけれども、それだけハイテンションの試合だったのかなというか。
結果的にはそれで交代枠を使ってしまって薫(高山)も含め最後足が攣っている選手がいたので良い交代ではなかったと思います。
ただそういったことも起こる試合だったのかなと、それだけ側から見るよりやっている選手たちの気持ちが高揚し、気持ちと体のバランスが合わないっていうような選手が出たのかなという印象で、彼を責めるつもりは全くありません。
●エリク モンバエルツ監督 総括
今日は非常に難しいゲームでした。やはりリードされてはいけない相手にリードされてしまって、そしてやはり相手が守備を固めてきました。
その後多くのチャンスを作りましたが、それをなかなか得点に結びつけることができませんでした。
そして我々の失点もたった1回のミスが失点につながってしまいました。
それを追いつくために本当にたくさんのチャンスを作らなければいけなかったんですけれども、なかなかスコアに結びつけることができませんでした。
●エリク モンバエルツ監督 質疑応答
–ワントップにカイケ選手でなく富樫選手を起用した理由は?
敬真(富樫)のクオリティは裏へのスペースに飛び出すプレー、そういったところが優れています。
そして湘南は前からプレスをかけてきて背後にスペースがある、そういうスタイルであるという分析をしていたので、その裏を敬真の特徴で活かして欲しいという狙いでした。
前半はそれをうまく出せていたと思います。敬真だけでなく遠藤もそれは同じです。
今日の選択というのはそういったゲームプラン、意図から彼を選びました。
–ゴール前を固められた中でパワープレーやミドルシュートを積極的に狙うという戦い方は取らなかったのか?
今日我々は相手のブロックを広げて、特にサイドでスペースを作りだしてそこで突破してそこからセンタリングという攻撃はある程度できていたと思います。
そして長いボールをダイレクトに前の選手に送るというプレーもあるんですが、今日はセンタリングは上がっていたのでそこに対して飛び込んでヘディングを使うプレーの方が好ましいと思っています。
今日は決して悪くはなかったと思っています。
–PKがカイケ選手だったのは中村が譲ったのか?
前回あったPKは俊輔(中村)が蹴りました。
彼らの中で何か話したのだとは思いますが、そのことについては俊輔とはまだ話していないので彼らが何を話したのかはわかりませんし、俊輔がカイケに蹴らせたのか、カイケが俊輔に蹴らせてくれと要求したのかはわかりません。
質問には答えられませんが、我々には二人のキッカー、俊輔とカイケがいるということです。
この結果にはチームとして受け入れないといけませんし、キックは悪くなかったと思っています。
ただ相手のキーパーが良いプレーをして止めたと思いますし、これもサッカーの一部です。
受け入れ難いですが、これはペナルティを失敗したというよりも相手のキーパーが素晴らしかったのだと思います。
選手コメント
●高山薫
チームとして自分たちらしさを出せた試合だったので、そいういう意味では良い勝ち方ができたかなと思います。
ゴールシーンは菊池大介が良いパスを出してくれたので、一瞬オフサイドかなとは思ったんですが笛が鳴らなかったので、思い切って打ったという感じです。
最初の方とかは惜しい試合が多くて、ここ最近はよくない試合が続いていた中で、こうやって勝ちをサポーターに届けられたのは良かったなと思います。
みんな涙するくらい強い気持ちで今日の試合に臨んでいたし、ああいう気持ちを常に出して勝てれば良いと思います。
自分はキャプテンとして何かをしているということは全然ないと思うし、みんなにすごく助けられたと思っています。
今日もゴールキーパーがPKを止めてくれたりとか、自分が付いていけなかった選手をしっかりカバーリングしてくれたりだとか、自分ももっとリーダーシップを取らいないいけないですけど、湘南はそういうところが良いところだと思うので。
連戦がこれから続くので、今日は喜んでも良いですけど次で負けたら意味がないので、連戦連勝できるように切り替えて頑張りたいです。
●奈良輪雄太
試合の総括としては、疲れました(笑)。
自分の性格的に硬くなったり緊張してしまうタイプなので、できるだけ意識しないようにはしていたけれど結局は意識せずにはいられない相手でした。
ただそれでもそういう相手に緊張感のあるゲームでも結果を出す自信はあったのでその通りの結果になって良かったと思います。
日産スタジアムに着いた時はやっぱり高ぶる者があったし、試合前も去年までずっと一緒にやっていた選手たちと話をしたりしていて、不思議な感じでした。そういう経験は今までなかったので。
学(齋藤)とマッチアップすることになったので、向こうも守備は堅くて、前線は個の力で来ることはわかっていたので、そこで学を抑えれば相手のチャンスは半減すると思っていたので、そこをしっかり押さえることを意識してやっていました。
PKを与えたシーンはシュートを打たれた結果なのでやられたなとは思いますけど、それ以外はほとんど仕事はさせなかったという感覚でやれていました。
1節、2節とメンバーに入れなくて、そこから徐々に試合に使ってもらえたけれど結果が出なくて、それでも個人的にはパフォーマンスは決して悪くないという感覚があったので、このF・マリノス戦を機に勝てれば良い流れになるんじゃないかなと思います。
こういう試合で結果を残す自信はあったので、勝てて本当に良かったと思います。
試合後の感情は、一言で言えるものではないですけど、なんで涙が出てきたかは自分でもよくわからないです。
F・マリノスで育ってきてそのチームを見返したいというのではなくて感謝の気持ちを持って試合に臨んだし、それと同時に湘南の一員としてしっかり結果も出したいという想いもありました。
それが達成できて、素直に嬉しかったんだろうと思います。
次に負けてしまったら今日のゲームの意味が薄れてしまうと思うので、喜ぶのは今日までにして、順位もまだ下ですし、何かを得たわけではないから、また明日からしっかり競争に勝って試合に出て、結果を残せるようにやり続けたいと思います。
●菊池大介
苦しい時間帯もありましたし、試合前から簡単な試合にはならないと思っていました。
若干今日はポジションも変わって新鮮な気持ちでやれましたし、いろんなことを考えて、しっかり落ち着いて地に足をつけてプレーできたと思いますし、ドリブルで仕掛けていけたのもしっかり周りが見れて、気持ちをコントロールできていたからこそだと思います。
今日は本当にメンタル面での充実度というのがすごく高かったのかなと思います。
●石川俊輝
勝てていなかったので責任はやっぱり感じていましたし、試合に出してもらっている以上勝ちにこだわりたいと思ってやっていました。
その中で今日はチーム全体として集中力を切らさずに無失点で勝ったというのは大きかったと思いますし、ただまだ1勝なので、連戦になりますし、今日は喜んでも良いと思いますけど、すぐ鳥栖戦に向けてしっかり良い準備をして良い練習をやっていければと思います。
奈良輪選手が試合後泣いている姿を見て僕もぐっとくるものがありましたし、自分自身いろんな責任感や勝てない辛さがあったので、思わずというか、自然に涙が出てきました。
自分自身最近の試合では相手のボランチにプレッシャーをかけに行きづらいというか、行けていないという感覚だったのですが、今日は前の選手がマークをしっかり埋めてくれて、プレッシャーをかけられていたので、自分も狙いやすくプレッシャーをかけに行けました。
全体としても自分が前に出たとしても坪さん(坪井)やバイアがしっかりカバーをしてくれていたので安心してプレッシャーにいけました。
攻撃も前の選手が顔を出してくれる回数が多くて、縦にボールを入れることができたので、全体的にまとまって戦えたかなと思います。