MATCH試合結果

2012 Jリーグ ディビジョン2

第42節 VS FC町田ゼルビア

11月11日(日曜日) 13:00 @町田市立陸上競技場

HOME  FC町田ゼルビア 湘南ベルマーレ  AWAY
FC町田ゼルビア 0 0 前半 2 3 湘南ベルマーレ
0 後半 1
32 > 32 勝点 72 > 75
  得点者 2分 キリノ
44分 髙山 薫
62分 大槻 周平
選手 シュート   シュート 選手
GK 1 修行 智仁 0 STARTING
LINEUP
0 阿部 伸行 27 GK
DF 29 イ ガンジン 1 1 鎌田 翔雅 2 DF
DF 5 田代 真一 1 0 大野 和成 22 DF
DF 27 加藤 恒平 0 1 島村 毅 30 DF
MF 6 太田 康介 1 0 古林 将太 5 MF
MF 18 三鬼 海 0 0 ハン グギョン 7 MF
MF 3 藤田 泰成 0 1 永木 亮太 6 MF
MF 10 ドラガン ディミッチ 0 3 髙山 薫 23 MF
MF 17 鈴木 崇文 3 1 大槻 周平 19 FW
FW 25 平本 一樹 1 2 キリノ 9 FW
FW 19 北井 佑季 1 3 岩上 祐三 15 FW
 
GK 21 相澤 貴志 SUB 金 永基 1 GK
DF 14 薗田 淳 山口 貴弘 4 DF
MF 13 大竹 隆人 0 0 坂本 紘司 8 MF
MF 28 下田 光平 1 下村 東美 14 MF
MF 33 幸野 志有人 1 猪狩 佑貴 16 MF
FW 7 勝又 慶典 0 吉濱 遼平 29 MF
FW 20 鈴木 孝司 1 古橋 達弥 18 FW
警告・退場 スタッツ 警告・退場
45分+3
25 平本 一樹 繰り返しの違反
89分
6 大田 康介 ラフプレー
9 シュート 14 29分
9 キリノ 反スポーツ的行為
87分
6 永木 亮太 ラフプレー
9 ゴールキック 11
5 コーナーキック 2
14 直接フリーキック 16
2 間接フリーキック 6
6 オフサイド 2
0 PK 0
得点経過
~:ドリブル
→:グラウンドパス
↑:浮き球パス
S:シュート
2分
9 キリノ
中央 15 → 5 → 9 右足S
44分
23 髙山 薫
中央 相手DF クリア ↑ 19 ↑ 9 → 23 左足S
62分
19 大槻 周平
右 6 → 5 → 中央 19 右足S
選手交代
HT
27 加藤 恒平 → 33 幸野 志有人
75分
25 平本 一樹 → 7 勝又 慶典
89分
10 ドラガン ディミッチ → 13 大竹 隆人
 
62分
9 キリノ → 18 古橋 達弥
82分
15 岩上 祐三 → 14 下村 東美
86分
19 大槻 周平 → 8 坂本 紘司
入場者数 天候 気温 湿度 ピッチ状態 試合時間
7,139人 曇、弱風 15.0℃ 66% 全面良芝、乾燥 90分
コミッショナー 主審 副審 副審 第4の審判員 記録員
山田 等 飯田 淳平 西尾 英朗 大川 直也 渡辺 紀承 河合 純一

湘南 曺監督 試合後コメント

総評

お疲れ様でした。
こんなにたくさんの人の前でしゃべったことがないので感想がちゃんと言えるかどうかわからないんですけれども。
今日は、今年プレーオフという制度が出来て初めてのJ2の中で本当に最後まで混戦が続いたJ2リーグの中で、我々が可能性があるとすれば勝点3しかないという事で、ただ勝点3を取るためには、いつもと違うことをやるんじゃなくていつも通りに平常心で臨もうという話をしておいたんですけれども、バスの中から、アップを見ていても選手が落ち着いていたんで、今日やれるんじゃないかという所で、最初良い形で1点が入って、ただその後の時間帯はすごく苦しい時間帯が続いたんですけれども、90分でのデザインの中でしっかりやられちゃいけないところを抑えて、取らなきゃいけない所を取ったっていうようなゲームだったかなと思います。
町田さんはパス数がJ2の中で2番目で、ボールを動かすことに長けている選手が多いので、そこで焦れないで良い形で引っ掛けてショートカウンターで取ろうというのが、まず一つのプランとしてありました。それが開始早々そういう形で出るということは、思ってなかったのですが、あの1点が結果的に大きかったなと思っています。
僕は初めてJリーグの監督にクラブから任命してもらって、おそらく眞壁(社長)や大倉(強化部長)は順位が下になるかもしれないということも含めて起用したと思っているので、そこの思いには応えなきゃいけないなとずっと思ってやってきました。
選手たちももう主力がいなくなって湘南はどっちに行くんだろうって声が多い中で、学生時代やJリーグのチームで代表まで行ったりとか、そういう経験のある選手はあんまりいなかったので、彼らも同じように僕が監督だということに不安があったと思います。でも、今日の試合を見るに、彼らも僕が思っている以上にしっかりこのグラウンドで、ピッチに足をつけてやっていかなきゃいけないっていうプロフェッショナルな態度で、姿勢で、やってくれたことに関しては、監督として本当に誇りに思います。
今日、実はバスの中で昨年プレミアリーグでマンチェスターシティがアディショナルタイムに2点とってマンUが逆転した、初優勝したっていう映像を見せたんですけれども、最後は
ああいう所のドラマが起きるっていう話をずっとしてきました。今日そういう展開ではなかったですけれども、甲府さんと京都さんが引き分けたことによって我々なりのドラマが作れたかなっていう風に思っています。
今日一日は本当に選手をねぎらって、この喜びに浸りたいとは思いますけれども、僕は2009年の昇格の時にもコーチとしていますし、J1の厳しさっていうのは我々の選手同様に解っているつもりですから、喜んでばっかりは全然いられないので、明日からか明後日からかは分かりませんけれども、ちょっと1回リセットして、この後出来る練習は重ねて来季に向けてはまだ決まってないことも多いですけれども、やっていかなきゃいけないなと思います。
今日スタジアムに入った時に、左側にベンチがあって左の後ろにサポーターの席があって、アウェイ側というかホーム側の町田さんのサポーターがいる、その光景がBMWスタジアムにとっても似ていたので、本当に前半ホームの町田さんのサポーターのほうに攻めて、後半こっちで攻めるというような空気も含めて、何か我々に勝点3をもたらすような外的要因があったのかなと。それと、本当に最後まで僕たちのことを信じて声援をくれたサポーターの皆さんには、この後報告会があるのでその時にちゃんと噛まないように言いたいと思います。

質疑応答

残り3試合、残留争いをしているチーム相手に3連勝。チームの成長を感じたか?

僕は「GET3」をテーマを掲げてスタートし、シーズンの終了の時に何位以内にいようということはまず考えていませんでした。ただ皆さんから周りからたとえば9試合勝っていて、勝てなかった時やこの3連勝の前とかに6試合くらい勝てなかったんですけれども、僕個人的にはそういう時期というのはリーグ戦の長い時間の中でたくさんあると思っています。
もし3試合を2勝1敗のペースでいくことができれば完全に昇格なので、ひとつの負けから学んで2回勝てれば上位にいけるだろうとは思っていました。
ただそれが連勝という形で今回も来たんですけども、この最後の3つに関してはシーズンを通して自分たちがやっていかなければいけないことに返る時間だったと思います。負けても引き分けても勝っても、一度もネガティブになることはなかったです。そういう意味では、選手たちのパフォーマンスには理由があると思ってやっていたので、勝てなかった時は僕のデザインややり方が悪いと思っていました。彼らはそこに真摯に向き合ってずっとやってきてくれたと思っているので、必ずそれは最後に身になるなと思っていました。それは、監督として言うのは変ですけども、信じてやってきました。
最後の3試合に結果として出たのは良かったですけれども、3試合の内容より良い試合で負けた試合もたくさんあります。ただそこはこの試合で成長したという風には一概には捉えてないです。その負けた試合のところから内容が良くても負けて、そこからまた積み上げることが大事なんだという結果がこの3試合に繋がっただけで、この3試合の内容は全部良かったとは思っていないです。

子どもの頃から見てきた選手たちに胴上げされた気持ちは?

別に胴上げしてほしいとはあんまり思ってなかったし、大の大人がこういう風になるのも良くないなと思って(笑)
でも、あいつらがすごく喜んでいたので、それは嬉しかったです。胴上げ…は忘れました(笑)

目に光る物もあったがどんなことが思い浮かんだのか

僕は、トップチームの監督をしたのが今年初めてなんですけど、ユースやジュニアユースで教えていた経験の方がまだ長いので、今年の登録の選手達も34人いるんですけども、彼らは一人ひとり、シーズン終了後に何か成長して終わってほしいなと思っていました。プロの世界だからこのメンバーで来年も同じように出来るとは思っていなかったし、その出会いを大事にしたいなと思う中で、何か監督としての意見としてはちょっと違うかもしれませんけれども、彼らがあれだけ喜んでいるのを見ると、少しは良い思いをさせてあげられたのかなっていう風に思って、ちょっとほっとしてました。

湘南ならではのドラマが作れたというコメントがあったが、このドラマが起こった最大の要因は?

やっぱり、本気かどうかだったと思います。飾りじゃなくて嘘じゃなくて、周りが言うから昇格しようとかじゃなくて、選手が昇格したいと思って取り組んできたことがそのドラマを生んだと思いますし、正直、今日の試合の内容はそんなに褒められたものじゃなかったというくらいミスも多かった。もっとしっかりやらなきゃいけない。でも、それは昇格したいという気持ちに裏付けされた焦りや普段のプレーを失う、これが我々のたぶん現状なので、そこを経験値としてJ1に持っていかないと今のままではダメだと、それは選手も思ってると思います。ただ、その気持ちがちょっとだけ、もしかしたら他のチームの人には失礼ですけれども、選手はその気持ちを持ち続けたのかなと。それは自信であるし、自分の価値を高めたいっていう、その人間本来に備わっている欲求であるし、そこは見ていて感じました。
でも、ゲームの進め方自体はまだまだですし、ただ、それが我々なのかな、だからその上手い下手じゃなくて懸命に取り組むっていうところが、最後、そういうドラマを作ってもらったのかなと思います。

監督のコメントを聞いていると「継続こそ力なり」というキーワードが思い浮かぶ。監督は常に結果に対してのコメントをしない。結果論で喋ったらすぐ選手の信頼を失うことになる。そういう部分で監督を評価しているがそのあたりについてコメントを。

そういう風に言っていただけると、すごく有り難いですけれど。僕はさっきも言ったとおり、中学生や高校生、小学生を教えていた中での気持ちと、トップの選手を教えている気持ちはまったく変わらないんです。大人だから許されるだとか、子どもだからこの辺で良いだろうということ自体が間違ってると思ってるので、要は30歳の選手も15歳の選手も10歳の選手も、自分がやってきた努力を褒められたら嬉しいし、自分でダメだと思っていることを言われたら腹が立ったりふてたりするけど、それは言わないといけない。
僕の継続っていうのは人間同士の付き合いの中で、思ったことは言う。僕の指示に反発してふてた選手を、もうお前は使わないよって言ったことはないです。ふてくされるということも人間の感情なので。
その行動がどうだったのかということは選手に話してきたし、お前らが判断しろと、オレはヒントを与えるけど最後は何やってもいい。責任はオレがとるけど、でも判断することをやめちゃったら、プロの世界でもアマの世界でも、何も残らないよと。今日も古林将太があそこにクロスをあげるのを、こっちなのかあっちなのか、やっぱ監督は決めれないけど、彼が良いと思った判断でやらないと上手くならない。セットプレーの練習を積み重ねて僕がヒントを出すのも、最後のほうはどうかなって思っていました、実は。彼らに任せてやった方が良いかなって。でもそれは指導放棄ということもあるので、それはやらなかったんですけれども、僕の理想は選手が監督のやることを全部遂行するのではなくて、彼らがピッチで自分たちが目指しているスタイルのことを感じてやっていく。偉そうな言い方かもしれないですけれど、日本のサッカーと、例えばW杯に出た時に欧州のサッカーとの一番の違いかなと。僕はブンデスリーガが本当に好きなんですけど、今年バイエルンはブンデスリーガの中で一番お金もあるチームで、でも去年はドルトムントが2回連続で優勝した。ドルトムントは真司(香川)が抜けたけれども、今まで出てなかったギュンドアンとケールが入って、 マルコ・ロイスを取って、同じスタイルでクロップが続けてやってる。多少最初のほうは勝てなかったけど、ブレずにずっと続けている。レアルをドルトムントが倒したり引き分けに持って行けるチームになる。湘南ベルマーレは足元にも及ばないですけれども、そういうチームであるべきだと思ってきました。
例えば、開幕戦で京都に負けたからっていって、何かを変えてしまうことはクラブのある意味がないと思ってやっていました。勝ち負けの責任は僕が取れば良いと。でも、やらなきゃいけない、やることは選手に伝えていかないと一年が終わったときに攻めるのか守るのか、何がしたかったのか解らない一年だねっていうのが、僕にとっては屈辱でした、結果よりも。
そうならないように自分ではやってきたつもりです。だから今日2位になりましたけれども、その事よりも選手が自分たちのサッカーを実感して、こうやって誰に構わず喜んでいるという姿が僕にとっては嬉しかったです。

最初の頃は型にはまってやっていたように見えたが、選手が自分で判断してやれるようになってきたという変化があった。選手に任せられると信じられるようになったのはどの位の段階だったか?

いや、それを言うと最初から信じてました。シーズン最初から。僕はこのシステムやこのやり方は、思いついてやった訳じゃなくて、コーチの時にソリさん(反町前監督)にも話しながらやってきたつもりだし。僕がやりたいサッカーが何かって言われたら困るんですよね。選手がいてその選手の特徴を活かすサッカーを、監督はやらないといけないと思っているんで、そういう意味では最初から信じてました。ただ、あまりにも経験が少ない選手が多いので、例えば熊本戦で1対1になって阿部が投げたボールを東美が取られてそのままやられちゃったとか、そういうあり得ないシーンもたくさんあったんですけれども、でも、あり得ないシーンがないと学ばない。
それが僕はもっと開幕の近いところに来ると思ってたんですけれども、最初勝てたことで、とんとん拍子にいって、僕の予想しない自信が彼らに生まれて、段々自分たちやれるんじゃないかっていうところで信じきった所が、紆余曲折シーズンでたくさんあったんですけれども、出来たかなと。ただ、これを継続させるってことが大事で、今、これで、もう頂上まで行って、後は下りるだけだよっていうことじゃないので、彼らの伸び代はまだ富士山で言ったら五合目か六合目にも行ってないかもしれない。
僕は試合が終わった後にそういう伸び代が少し残したまま次の試合に臨むのが一番望ましいと思っていたし、これはちょっとプロの監督としては少し結果に対してのことで言うと欠落している部分もあると思うんですけれども、すごく偉そうに言ったら彼らの成長をずっと信じてやってきました。

永木亮太選手コメント

最高です!曹さんの胴上げができたことは感無量です。
前半、早い時間に得点がとれて、その後も自分たちのペースで進められた。相手は長いボールを蹴ってきたのでプレッシャーがあまりなかった。バイタルエリアでボールを動かせたことで自分たちのリズムでできていると思った。2点目がほしい時に、あの時間帯でとれたのが今日のゲームにとって大きかったと思う。
勝てなかった時に監督が原点に返ろうという話をしてくれて、ビデオなども作ってくれた。この最後の3試で3連勝できたのはみんながその気持ちになれたということだと思う。
今年のチームは若いし、まだ経験の少ない選手が多くて、いい時悪い時とあったけど、どの試合もみんなすごく走るし前にいく力というのはうちの特徴だと思う。ほとんどの試合でこのスタイルを出せたこと、貫きとおせたことが昇格に繋がったと思う。
J1でも、どこまでこのスタイルが通用するかすごく楽しみです。自分ももっともっと成長していきたいと思います。

髙山薫選手コメント

終了のホイッスルが鳴った時は、うれし泣きするくらいめちゃくちゃ嬉しかったけど、でも今は実感がないです。
(見事な追加点でしたが?)自分としてここ数試合納得できていなかったから、いいプレーというよりは得点をとることが何よりだと思っていました。
ああいうゴチャゴチャした中だったけど、決められたのは、本当に嬉しかった。
一年間、山あり谷ありで、個人的にもそういう感じだった。残り試合が少なくなってきた中で、このままでは後悔してしまうという試合をしてしまってたんですけど、最後に得点できて、一年間、本当にみんなで頑張ってやってこれてよかったと思います。
最高のチームです。

大槻周平選手コメント

めちゃくちゃ嬉しいです。でも今はまだ実感がないです。
1年目からこんな経験をさせてもらえるとは思っていなかったので、正直びっくりしています。
今季とることができた得点はすべてみんなで奪ったものだと思っています。仲間に助けられて、みんなを信じてやってこれたことが得点に繋がっていると思うので、みんなの一体感で勝ち取ったJ1昇格だと思います。
アウェイなのに、本当にたくさんのサポーターが来てくれて、“ここで決めたい”と思っていました。
ゴールの時はサポーターと喜びを分かち合いたかったので迷わずゴール裏へ走りました。
(J1の舞台ではどんな戦いをしたいか?)湘南スタイルを貫いていきたい。J1という舞台はそんなに甘くないと思うし厳しい世界だと思うので、これからもっともっと湘南スタイルの質を上げて、向上心を持って頑張っていきたいと思います。

古林将太選手コメント

本当に嬉しいです。みんなに感謝しています。ベルマーレにかかわるすべての人のお陰だと思います。
2009年に昇格した時はスタンドから見ていて、自分もこういう立場になれたら嬉しいなと思っていました。今年、こうやってみんなでJ1を目指して戦って、達成できて嬉しいです。
(今日の試合については?)最初に早い段階で決められてよかったんですけど、その後全然自分のプレーを出せなくて悔しかった。でも、やり続けて、最終的にもうワンアシストすることができた。みんなよく守ってくれたし、攻撃陣も得点してくれた。みんなで掴んだ勝点3だと思います。
J1でも今までやってきたことを変えずにやっていきたい。前回J1だった時は何もできなかったので、その経験を糧に、絶対にずっとJ1に残れるようなチームになりたいと思います。
曺さんの胴上げができてよかった。それがずっと目標だったから。

鎌田翔雅選手コメント

自分はまだJ1の舞台に立ったことがないし、アカデミーにいた時から自分の力がJ1昇格に少しでも役に立てばと思ってずっとやってきました。前回のJ1昇格の時は、力がなくてチームに貢献できなかった。今シーズンはたくさん試合に出させてもらって、どれだけチームの力になれたかは分からないけど、結果を出せたということは本当に嬉しい。監督にも本当に感謝していますし、あれだけ応援してくれたサポーターの皆さんにも本当に感謝しています。
自分たちで何かを掴んで、曺さんを胴上げしたことは初めてだったので、今までお世話になってきたことが少しでも恩返しできたかなと思います。
最後3連勝で終えられましたけど、原点に返ることができたと思う。航(遠藤)がいなくなったことは大きかったけど、航がいない時にチームとしてしっかりやっていかなければいけないと思っていました。アイツが背負ってるものを、みんなで結果として出すことができたということについてはホッとしています。
今まで本当にたくさんの人に支えてもらって、今日少し恩返しできたと思うけど、J1で自分があのピッチに立って、堂々とプレーして自分の力をしっかり出せる選手になることが一番の感謝の気持ちになると思う。
今回の昇格は自信になったけど、過信することなく謙虚な気持ちで、今まで以上に努力していかないと結果は出ないと思うので、頑張りたいと思います。

阿部伸行選手コメント

本当に嬉しいです。
試合が終わった時は状況が分からなかったんですけど、ヨンギ(金)が喜んで走ってきたので昇格なのかなと思ったんですけど、目の前の町田の選手の気持ちを考えると、瞬間は爆発的には喜べなかった。でもサポーターの前に行ったときには、申し訳なかったけれど喜びが爆発してしまいました。
残り3試合で、一生懸命ラインを上げて裏をカバーするという自分たちの守り方でゼロにするということができたことは自信になると思います。
この一年、本当にいろいろあったけど、このメンバーだからやってくることができたと思っています。
本当に、明るくて元気でひたむきで、サッカーに真面目なチーム。このチームで上がりたいという気持ちが強かった。
去年もそうだったけど、このチームで大きなことを成し遂げたいと思っていました。今年もそういう一年だった。
(サポーターの皆さんへ)いい時だけじゃなく、悪い時にもいつも気にかけてくれて、普段の練習に来てくれたり、スタジアムでも遅くまで残って敗戦の後でも声をかけてくれたり、アウェイの地で僕がミスして帰ってきた時に空港で声をかけてもらったこともあった。そういう自分が逆境に立たされた時に支えてくれたことに、本当に感謝したいです。
これからも少しずつその気持ちを返せるように、しっかり練習してやっていきたいです。今日が終わりじゃないので。

岩上祐三選手コメント

嬉しかった。まさか自分でも、泣くとは思いませんでした(笑)
いろいろあった一年でした。最初はいいスタートを切ったけど、ケガがあっていろいろな想いをして、復帰してだんだんよくなってきて、そして最後にピッチに立てたということはよかったと思います。
今日は、曹さんから「90分持つことを考えなくていい」と言われていたし、最初から100%でいこうと思っていました。入り方はよかったと思います。
早い時間帯に先制点とれて自分たちの流れになった。あの1点は大きかった。
J1はすべてにおいてレベルが違うと思うし、そういった中で自分のプレーがどれくらい通用するのか全力でやりたいし、湘南スタイルを貫いてより上を目指していきたい。
(サポーターの皆さんへ)本当に一年間、どんな時も応援してもらって、今日はアウェイだったけど本当にホームの感じで戦えた。サポーターの力は大きい。サポーターに助けられたところが大いにあると感じています。サポーターがいなかったら勝てなかった試合もある。本当に感謝しています。

大野和成選手コメント

この大事な3試合で失点しなかったというのはすごい成長だと思う。チームの連携という意味でも、一年間積み上げてきたものが出せたと思う。
チームの成長が手に取って感じられる一年だった。個々のレベルが上がったということだと思う。DFラインとして最低限の仕事ができたかなとは思います。
みんなで競争して、日々練習してやってきたこの一年間は、試合だけじゃなくて練習も含めてすごくいい経験ばかりでした。
「団結」という意味では、サポーターの皆さんも含めてすごいまとまりがあって、本当にいいチームだと思う。下馬評は低かったですけど、みんながこうして力を合わせればすごい強いチームになるんだなと改めて実感した。このチームでプレーできてよかったと思っています。
(サポーターの皆さんへ)一年間の中で、退場したり迷惑をかけてしまったんですけど、最後はこうして笑って終えることができてよかったと思います。今日に限らず、ここ数試合、アウェイでもホーム同様の雰囲気をつくってくれた。辛い時こそ、声援が本当に力になるということを改めて感じられた。ホーム最終戦も、あの声援がなかったら、みんなの前にいく意識というのも薄れていたかもしれない。キリノが決めましたけど、あれは本当にみんなが決めたゴールだと思っています。

町田 アルディレス監督 試合後コメント

総評

今日の試合は、相手が大きく勝っていたゲームだと思います。彼らは自動昇格をかけて、我々は残留をかけた試合でした。湘南ベルマーレは大変素晴らしいチームでした。心から今回の昇格を祝福したいと思います。彼らが我々より勝っていたということで、あまり多くを言うことはないです。

質疑応答

最下位の結果を受けて、自らの進退をどう考えるか?

また来年、昇格に向けて頑張りたいという気持ちでいます。私たちにとっては、本当に悩ましいシーズンでした。日本に来て、このチームの監督として、まず残留を目標にしなければなりませんでした。シーズンを通して、結果を積み重ねていくことの難しさを痛感しました。終盤戦も勝点を積み重ねることでは苦労しました。例えば水戸戦(第41節)においても、我々は引き分けでは足りない状況であることを知ってやっていましたけれど、一方で勝たなければいけないという状況がシーズンを通じて続いていたという、プレッシャーもあったと思います。
若い選手が多い中で苦労した部分もありますけど、私の選手は全てを出し切ったと思います。本当に毎試合いつも足が痙攣して終わるくらい、全てを出し切っていたと自分は思います。本当に全てです。もしこの結果に対して謝らなければいけないとするならば、それは私だと思います。色々な見方が、自分の中でもありました。バリエーションも、もっと色々なことを考えていました。けれどもこれが全てです。悔いはありません。それは全てを選手が出し尽くしたし、私も出し尽くしたからです。ただ届きませんでした。来年はもっともっと強いチームを作って、戻ってきたいと思います。

今年最下位という結果で足りなかったこと、来年より強いチームを作るために必要なことは?

本当に深くこのシーズンを振り返るのは、もう少し時間をおいてからにしたいと思います、もちろん今日から、その自己評価に関してはしていきたいと思います。ただ一般論として今の質問にパッと答えるならば、DF陣のところで自分は特に苦労しました。2試合続けて同じメンバーが組めないというような状態だったからです。守備がある程度しっかりすると、今度は攻撃の方でゴールを取るのに苦労しました。最後の決めるところであったり、ラストパスであったり、崩しの部分だったりというところです。バランスという意味で、守備と攻撃のところが11人で上手くならなかったように思います。これは、今すぐ答えるという意味で言うだけです。

サポーターにメッセージは?

本当に彼らの支えは特別なものでした。自分の人生の中でも、ここまで居心地のいいクラブは数少ないといえるでしょう。町田に関わる全ての人に対して言えることです。ウチのクラブの社長から、町の人までです。もちろんスタッフ、選手は言うまでもありません。全てです。その中で特に、サポータに対しては、今までほとんど経験したことのない思いをさせてもらっています。ほぼ毎日練習に来てくれたメディアの方にも、この場を借りて感謝したいと思います。

監督が理想とするボールを大事にするサッカーは、どれくらいの完成度まで達していたか?

シーズンを通じて、パスを早くつなぐということに関してはかなり向上したと思っています。ラスト4試合5試合という段階は、そこが難しくなってしまいましたけれども。それはプレッシャーがそれまで以上になってしまったからです。それ以外は向上していました。ただポゼションに関してもだいぶ向上したと自分では思っています。ボールを大事にして、ポジティブに攻めていくということを、私は信念として持っています。ただポゼッション=勝利ではありません。ポゼッションというのは試合に勝つための過程だと思います。相手をいかにやっつけるかという、一つの方法です。我々のチームは多くの試合においてポゼッション率は高かったのですが、相手チームを嫌がらせる、痛めつけるということができませんでした。

シーズン中に怪我人が出たけれど、そこが最下位という結果に影響したのか?

もちろんそういうふうに思います。通常よりも多くの怪我人が出たということで、我々のように小さいクラブは、人数も含めて小規模ですから、余計にそういうものが響いたと思います。チームに大きな影響を与えたと思います。何かと言い訳のように聞こえてしまうかもしれませんが、単純に事実を述べています。シーズンが始まって5節目の京都戦だったと思いますが、勝利も重ねながら少しずつ自信を深めての京都戦でした。京都が勝ったのですが、我々も大変いい試合をして拮抗した展開だったことを覚えています。ただその代わりに、3人の軸となるDFを怪我で失ってしまいまいた。マサ(田代真一)、ソノ(薗田淳)、(太田)康介ですね。それでセンターバックが1人もいなくなってしまいました。振り返るとあそこからDFを立て直すというところが大変でした。本来のポジションじゃない選手がDFをして戦う時期が長く続き、コーナーキック、FKの一発でやられるようになってしまいました。